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2004年9月12日 (日)

Gothika

Gothica20040912 「ゴシカ」と読むらしいが、それってなんのこと? わからないけどまぁ関係ないだろう。

ハル・ベリーとペネロペ・クルスが出演するサイコ・ホラーっていうのかサイコ・サスペンスっていうのか、まぁそういうものだけど。洋もののホラーってのは当然ながら日本ものとは恐怖の対象とかその描き方が違うわけなんだけど、ここのところハリウッドもどうやら試行錯誤というのかな、日本的なものを取り入れようとしている過渡的な状況のような気がする。

「霊」というものの扱いがよく分かってないのだと思う。日本ものだと「霊」というものがどういうことをしそうであるか、どういうことをしそうでないかということが作り手と観客の側とで共通の意識というものがあるんだけど、最近のアメリカものホラーではそこんところをうまく共有化できていないように見える。

これはきっと、「リング」をハリウッド化するあたりから始まっているんだろう。日本的な「霊」をハリウッドの制作者はなんらかの形(それはたぶん日本のものとは違っている)で理解しているのだが、それを観客と共有するには至っていないのだろうと思う。

だから、「ゴシカ」も「サイコ」を頭に付けないとハリウッドのフォーマットにならないのだ。そこへ持ってきて「霊」の扱いがまだぎこちないので、「一流の俳優を使ってB級映画を作った」というふうなことを言われてしまう。


昔のハリウッド・ホラーはひどかった。いやつい最近でも実につまらないのが多かった。「怖いぞ怖いぞ」と思わせておいて、実際にその「怖いもの」が正体を現すと(日本人なら)笑ってしまうようなものが多かった。なんだちっとも怖くないジャンってね。


ゴシカはハリウッド・ホラーが日本のホラー映画の影響を受けて変りつつある所を見せているという点でこの時代を象徴するものである、と後に言われる作品であるという気がする。今の時点では「(日本の基準からすると)ちょっと中途半端かな?」というのが感想だ。

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コメント

「ゴシカ」見ました。
幽霊が出るところはもっと盛り上げないとね。ジャパニーズホラー見て研究していただきたいです。

投稿: choco | 2004年10月 3日 (日) 02時52分

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