シミュレーション
プロ野球選手会とNPBとの交渉が決裂していよいよストライキ突入ということになった。本来5時だった期限を2時間伸ばし、さらに2時間伸ばしての交渉だったが、7時の段階で決められなかったものだろうか。
それはいいとして、気になるのは「セ・リーグ6チーム、パリーグ5チームで来期の収入をシミュレーションする」という話。
だいたい、シミュレーションなんてのは期待される結論を補強するために行われることが多いので、ほとんどのシミュレーションは「騙しにかかっている」と考えて間違いない。
シミュレーションはしょせん模擬試行である。実際には行えないことを、それにできるだけ近い環境のもとで疑似実行するのだが、その「できるだけ近い環境」というのがくせ者で、ここでさまざまな取捨選択が行われて、期待される結果へとねじ曲げられるわけだ。
例えば机の上を転がっている500円玉が机の上から落ちて床の上で弾み、裏が出るか表が出るかを厳密に計算することはできるが、それは「空気抵抗はゼロとする(つまり風の影響は考えない)」、「床の反発係数はすべての場所で一定とする」とかいう前提条件が付くわけだ。
だから、今後もいろんな「シミュレーション」が来年のプロ野球を占うものとして提出されるだろうけれども、騙されちゃ駄目だよ。イチローがどういうタイトルを取るかとか、両松井が、野茂がどういう活躍をするかということの影響もちゃんと考慮しないとね。
つまり、日本の野球ファンの興味はどんどんアメリカノメジャーリーグへ移っているよ、そのこともぜひシミュレーションの要素に入れていただきたいってこと。
この間もマリナーズの試合を見ていたら、アウエーの試合なのにホームベースの後ろの広告が日本語だった。これってすごいことだと思う。日本野球機構はこういうこと知ってるのかな?
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