君のために生きる
「きみのためなら死ねる」というゲームの前評判が高いようだ。といっても単にそのイメージソングが先行的にリリースされてネット上で話題になっているだけで、ゲーム本体のほうは全くなぞなのだが。
ところでこの「きみのためなら死ねる」というフレーズは、もともとマンガの台詞だった。ある意味歴史的な作品だった「愛と誠」の中でたしか岩清水とかいうお勉強のよくできる男が主人公の「誠」君と「愛」ちゃんを巡って争うのだが、そのときに岩清水が愛に対して言うキメの台詞だったのだ。ちなみに愛ちゃんは「早乙女愛」という名前だった。誠の方は「大賀誠」だったと思う。
「愛と誠」が連載されたのは少年マガジンだったかな? 当時はギャグマンガ全盛の時代で、「愛と誠」のような純愛路線というのはちょっと考えられなかったので、私なんかはこれが始まったとき、きっと途中でずっこけが入るものだと期待して読み続け、その週ではついにそういう場面がなかったので、「次週まで引っ張るのか、凝ってるなぁ」と思っていたのだった。
で、この「愛と誠」は原作がたしか梶原一騎だ。私はこいつが大嫌いなので、「愛と誠」も話としては大嫌いだった。従って「君のためなら死ねる」という梶原フレーズも鳥肌が立つくらいに嫌いだ。
「きみのためなら死ねる」というのなら、「じゃぁ死んでみろよ」と突っ込みたいところだが、もしも本当にそんなこと(死ねる)言われたら、それは言えないでしょう。そこまで見越していっているので、衝撃的であるようで実はなんの意味もない言葉なのだ。果たされることのない約束だ。
男:君のためなら死ねる。
女:じゃぁ死んで、今すぐ死んで、ウザイからあたしのために死んで。
男:いや、そういうんじゃなくて、ちゃんと君のためになるカタチで死にたいから、そんなのはいやだ。
女:じゃぁ、仕事の関係で死体がひとつ必要だから死んで。
男:いや、それってきっと君のためにならないと思うんだ。そういうカタチでは死ねないな。
女:じゃぁ、どういうカタチならいいの?
男:例えば通り魔から君を守るためにずっと君と一緒にいてあげるよ。
女:それがウザイって~の。
それよりも、「君のために生きる」という方がよほど重みがあると思うのだ。なにしろ死ぬのは一回きりだが、「君のために」生き続けるということを約束するのは、これは重いよ。
もしもあなたが「きみのためなら死ねる」と言われたら、「そんな怖いことは言わないで、それよりも私のために生きることを考えてください。」と言いましょう。その方がずっとお得です。
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コメント
「きみのためなら死ねる」は略して「きみしね」っていうらしいですね。「君は死ね」みたいですね。勝手に死んじゃってくださいって、あたしも突っ込んでみました。
投稿: choco | 2004年9月27日 (月) 22時28分
なんとなく、昔の知り合いの「峰岸」君を思い出しました。
投稿: picks-clicks | 2004年9月28日 (火) 17時36分