DEEP BLUEに溺れる
映画の宣伝を見たときからきっとDeep BlueのDVDを買おうと心に決めていた。HMVでDVDの予約が始まったのを見つけたのですぐに予約した。で27日が発売日だった。
Deep Blueは期待を裏切らない出来で、さらに特典としてついてくる2枚目のDVD(3時間収録)とブックレット(60P)がなかなかの出来です。
Deep Blueの内容についてはたぶんあちこちで吹聴されることだろうから割愛して、特典DVDのほうの話をしてみようと思う。
特典DVDにはメイキング映像とインタビュー、さらに監督の解説付き映像(全部のチャプターではない)が収録されている、これらの合計が3時間ということなのだが、インタビューはどれもメイキングの方で見たもののような気がする。
メイキングとか解説を見て、この作品のできた経過というものがかなり分かった気がする。メイキングでは監督が二人とプロデューサーや制作、総指揮などいろんな役職のひとがでてきて不思議だったのだが、これはこの作品の出自に大きくかかわっている。
まず、この作品の多くの部分はBBCのTV番組として放映されたものであるらしい。有名な「アザラシの子供をシャチが襲うシーン」もTVでいったん放映されたものを再度撮影し直したものだということだ。
ナレーターもTVシリーズのひととは「TVのイメージが強すぎるのであえて変えた」ということだった。
そのTVシリーズを映画化しようというアイディアはドイツのグリーンメディアという会社がBBCに提案したらしい。
当時はまだこういうドキュメンタリータッチの映画が成功するとは考えられていなくて、「一時間半も魚が泳ぐのをみる奴なんているもんか」というのが第一印象だったということを制作幹部が語っている。
一方、こういう「動物の生態」映画には先駆者がいた。渡り鳥の生態を描いた「WATARIDORI」と虫の世界を描いた「ミクロコスモス」である。この二つの映画によってこういうタイプの映画の市場性が確認され、また映画制作の手法もこれらの映画からたくさん学んだと言っていたのはBBC側のひとだっただろうか。
どんな手法を学んだのかというと、「必要以上に説明的にはしない」「音楽とのコラボレーション」「残酷なシーンも容赦なく入れる」「環境破壊を強くアピールしない(暗喩にとどめる)」「時間は90分」などだろうか。
てなことを読んだりすると、やはりその二つ「WATARIDORI」と「ミクロコスモス」を見たくなるじゃないか。で、早速今日それらのDVDを借りてきた。「WATARIDORI」って、そういえば撮影に使うヒナを卵から育てて人間になれさせ、超小型軽量飛行機で一緒に飛んで撮影したというやつではないか。これは見たいと思っていたのだった。
「WATARIDORI」もたしかに見ごたえのある映画だった。これもメイキングを見たくなるなぁ。DVD買わないと見れないんだろうなぁ。
「ミクロコスモス」は家族から「一人で見てね」と言われてしまった。あとでまたゆっくりと見よう。
ところで、HMVでDeep Blueと一緒に宣伝していたTALBOT(Dolphin and Orca)っていうのもこれはぜひ買いたいところ。Deep Blueに比べるとイルカとシャチに偏執狂的にこだわって撮影された画像が30分つまっているのだ。
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