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2005年7月 6日 (水)

しし座流星群(1998年)

1998年11月16日から17日にかけて、しし座流星群を日本で観測することができました。私はちょうどその時フランクフルトから日本へ帰ってくる途中で、機上から流星群を見るというチャンスに恵まれたのです。

その時に書いたものが出てきたのでここに再掲します。初出はnet-be、そののちNIFTYにも転載しました。

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 日本時間16日07:30フランクフルト発のJL408便で先ほど帰ってきました。流星群のピークは外していますが機内で観測できましたので報告します。

 フランクフルトのJALチケットカウンターで、「操縦席の見学はできますか?」と聞いてみるが、「それは私どもの方ではちょっと・・・。スチュワーデスにお申しつけください。」とかわされてしまう。

 搭乗して、2階席へ付くとすぐに担当のスチュワーデスさんに話を持ちかける。「操縦席の見学は・・・」「ええたぶんOKだと思います。身分証明のようなものをお持ちですか?」「いやあの、実は操縦席を見たいわけじゃなくって、しし座流星群というのをですね・・・。」「ああ、その話なら聞いています。一カ月前から話題になっていまして、私はこのフライトを楽しみにしていました。」「でもピークは明日なんですよね?」「ええ、でも、今日でも出発して2時間くらいあたりで見えるんじゃないかとパイロットが申しておりました。機体の右側の方に見えるんだそうですよ。お席はどちらですか?」「あいにく通路側なんですよ。」

 しかし、私の隣の席とのそのとなり(窓際)にはまだ誰も来る様子がない。

「私の横の窓際は空いているんでしょうか?」「さぁ、ちょっと見てみましょう

か。」

 とちょっとしてから「大丈夫みたいですよ。」

 いろんな客が席を代えろとかいろいろ言う中で、私のそばの窓際の席を守ってくれたらしい。そういうわけなので、窓際から通路までの3席を一人で占有することになったのであった。

 現地時間20:50出発のはずが、ちょっと遅れて21:10に出発。1時間40分後にはエトアニア上空を通過するというアナウンスがあった。今、21:30だ。バッテリを節約しながらその時を待とう。

 さて、現地時間23時ころになって、窓の外を眺めるのだが、これは首が痛いばかりである。機内が明るいために、窓に写るは私の顔ばかりである。上の方に見えるのだろうと思っているから窓から見上げたいのだが、そうするためには顔を窓よりも下にさげねばならず、そうするとシートベルトがおなかに食い込んで苦しくなってくる。

 気がつくと、窓から正面の方向に薄ぼんやりとカシオペア座らしきものが見えている。こんなに大きいのか?こんなに低く見えるのか?これはちょっと謎だ、などと考えていると、窓から見て低い方向で何か光ったような気がする。23:27(日本時間17日07:27)ごろである。

 今のが流星だろうか? 目を凝らしてさっき見えたあたりを凝視するが、やはりまわりの光が邪魔で見えない。しかしたしかに光ったのだった。

 その後、2~3分に一つくらいの割合でぽつぽつと光が見え始めた。スチュワーデスのHさんに報告すると、機長席に問い合わせてくれて「たしかに流星だそうですよ。」ということである、やったね!

 そのうちに、機内の照明がやや暗くなり、少しは見やすくなって、2~3分に一つくらいは必ず見えるようになってきた。光っている時間はだいたい0.2~0.5秒くらいだろうか。.5秒も光っているのはそんなに多くはないのだが、0.2秒前後というのが多いようだ。そのうちに照明が完全に落とされ、機内が暗くなると不自然な姿勢をしなくても無理なく見えるようになる。


 流星の数も20個を超えたくらいでそろそろ飽きてきたので、Hさんの所へ行き、「操縦席見学の方はどうなりましたか?」と聞いてみる。「あ、ちょっと聞いてきます。」「何か身分証になるものはお持ちですか?」「パスポートがありますよ。」などあったあと、「お名前を確認させてください。」「航空機関係のお仕事ですか?」「いや、ただの飛行機好きのシロートです」などのやり取りがあった後、操縦席へ。どうやら先の話の中で私が操縦席へ行くのは辞退した事になっていたらしい。それはそうかも。

 操縦席って、案外視界が悪くて、窓の縦のサイズは40cmくらいしかない。左右はもちろん200゜くらいはある。そして、おおこれがグラス・コクピットか。つまり昔風のメーターがいっぱい付いた計器盤ではなくて、GUIになっているわけですね。

機長さんと飛行機のはなしとか、今の進路が076でちょうど真右の方向にモスクワがあるとか、もうすぐ左へ15゜転進するので061になるとか、すぐ前にロンドン発のJL402便が飛んでいて、もうすぐ見えるとか、流星が下に見えるのはなぜだろうとか話をしているうちにも流星がぽつぽつと落ちていく。

 機長さんがおっしゃるには、「明日は前線が通過して晴れるし、あなたも時差ぼけで夜中にめが覚めるだろうから、東京でもたっぷり見えますよ。」ということなのだが、しかしこんなチャンスを逃す手はないだろう。

 もっと見ていたかったのだが、そばにぴったりついていたHさん(保安上の意味があるのだろう)が「もうそろそろよろしいですか?」とか言い出したので退散することにする。機長から何かサインが出たのかもしれない。「よくないです」とか言ってみたくもあったのだが、まぁこんなところで無理しても仕方ない。「いや~、いいみやげ話ができましたよ。」とお礼を申し上げて席へと戻る。


 (日本時間17日09:30)頃になると、数秒に一個ほどの割合で流星が見えてくる。Hさんに今どこですかと聞いてみると、ウラル山脈を越えてオビ川のあたりだという。結局、東の空が明るくなりはじめてもまだ明るいものは見えていて、もう数えきれないほどの流星を見た事になる。

 (日本時間17日10:00)を過ぎると、もう夜明けが始まって(雲の上の夜明けというのはとても神秘的だ。あの色を何と言えばいいのだろう)流星らしきものも見えなくなった。ショーの終わりである。

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コメント

あとで調べると、最初に見た「眼下の流星」はモスクワ郊外に落下した流星であったらしい。

投稿: picks-clicks | 2005年7月 7日 (木) 00時34分

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