SAYURI
SAYURIを見てきました。
スピルバーグには他にも日本を描いた「太陽の帝国」という映画があって、私はこの映画が好きだ。本当に日本のことを分かっているのか? という点で100点はあげられない気はするが、わからないことは分からないままにしていて断定を避けているあたりに好感を持っている。
SAYURIも日本の描き方として賛否両論あるようで、たしかに100%賛成できるというわけじゃないんだけれども、すくなとも80%くらいは同意できるものであるし、外国からの視点というのは我々には計り知ることの出来ないものなのだから、まぁそういう見方もあるのか、と容認する(というあたりが日本的)という感じ。
SAYURIはいい話だと思う。詳細は書かないけれども、だいたい芸者のことなんて我々でもよく知らないわけだから、「こうなのだ」と言われると「へぇ、そうなのか」と思ってしまうということかもしれない。「水揚げ」とか「身請け」という言葉は知っていても、実際のことなんて知らないわけだし。
で、昨年っていうか、昨々年かな? ラスト・サムライで日本の男が描かれ、今回はSAYURIで日本の女性が描かれたわけだが、これだけ見て日本を分かったような気になる人たちがけっこういるのがアメリカという国で、新しい理解とおそらく新しい誤解が生まれるのではないだろうか。
混乱のもとはおそらく、ラストサムライの小雪とSAYURIの役所だ、ともに描かれるのと反対側のジェンダーを演じている。そういう彼らの行動がきっと外国人には不思議に写ると思うのだが、」その説明が不足しているように思う。あるいは必要がないと思っているのか、それとも説明することをあきらめているのか。そういうミステリアスな部分を残しておくのが将来のマーケットとして望ましいということなのかもしれない。
チャン・ツィイーってZhang Ziyi と書くらしい。スタッフロールには英語ふうにZiyi Zhangとクレジットされていた。
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コメント
そういえば工藤夕貴がわりと重要な役で出ていたのがちょっとうれしかった。桃井かおりも好演。
投稿: picks-clicks | 2006年1月16日 (月) 22時03分