« ギターの弦で悩む | トップページ | 小笠原のヒゲで悩む »

2006年12月 3日 (日)

古い写真を見て悩む

Fuukei640 昔撮った写真のフィルムをスキャンしてデジタル化しているわけだが、写真のなかに「作品」がないことに気がついた。雲がかかった月とか、抜けるような青い空に立ち上がる積乱雲とか、そう言うのは子供の頃から好きだからあってもよさそうなものだが全くない。例としてここに掲げたものも、単なる風景写真じゃなくてちゃんとした目的があるスナップなのだ。

中学生のころには、「テーブルの上に意味有りげに置いた石ころ」なんてのを撮ったりしてたのだ。よく分からないままに「芸術指向」してたのだろう。

いつのまにか、わたしにとって写真は生活の一部を切り取るものになっていた。切り取ってどうするかというと、「名前をつけて保存」だ。それで人生のある瞬間を永遠に保存できる。

思えばこれらの写真を撮った頃、私はあらゆる意味においてシアワセだったのだ。そのシアワセを永続させるために私はそのシアワセを写真として残し、そして今追体験しているのである。

デジカメの時代になり、さらにインターネットの普及によって写真の意味は全く変ってしまった。今、人々が写真を撮るのは感動を他の人々と共有するためだ。私だってそうだ。私がデジカメを買ったのはWEBに掲載するためだった。

今取っている写真を将来私が見たとき、どんなことを考えるのだろうか? 「ああ、シアワセだったんだなぁ」とは思わないような気がするんだなぁ。

|

« ギターの弦で悩む | トップページ | 小笠原のヒゲで悩む »

趣味」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 古い写真を見て悩む:

« ギターの弦で悩む | トップページ | 小笠原のヒゲで悩む »