楽譜が読めなくて悩む
楽典は一応押さえてあるので、全く読めないってわけではないのだけれども、楽譜を読むのは苦手だ。楽譜を読むのは私にとって「解読作業」なのだ。
例えば、「ワタシハガクフヲヨムノガニガテダ」「nazenarasorehaangounokaidokuniniteirukarananoda」というのを見て戸惑うのに似ている、かもしれない。これ、すぐには読めないでしょ?ちゃんと日本語なんですけどね。
楽譜を見て、音階もわかるし、長さもわかるのだけれども、それが私の頭の中でメロディというかフレーズというか、つまり「音楽」にならないのですね。
ちょいと話は変わりますが、音声合成の世界では「渡り」という現象があります。例えば「タ」という音は「T+A」ですが、Tの発音とAの発音をそのまま並べただけでは「タ」にはなりません。「T+A」が「タ」になるためにはその間をうまくつなぐ「渡り」が必要となるのです。
私の頭の中で捉えている音楽はちょうど「タ」のように音符同士がなんらかの形でつながったような形になっているので音符が読めただけでは頭の中でつながらないのだ。
この状況を他の人にどうやって伝えようかと長年苦心していたのだが、最近やっとよい例に出会った。
この譜面はジャズの有名な曲なのだが、あえて曲名は伏せておこう。私はある日この譜面に出会い、「ええとこの曲、曲名は知っているのだが、どんな曲だっけか?」と考えて、解読を始めたわけだ。そして解読の結果なんとか頭の中でメロディにして「ああ、あれだったのか!?」と気づいたわけだが、あのメロディがこういう譜面になるのか!?ということで、これはショックだった。
このメロディは私の頭の中でこんなふうにつながっているのだ。
音符の集合はそれだけでは音楽にならず、頭の中で結びついてから初めてメロディとして認識される。っていうのは私だけですか?

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コメント
>ちょいと話は変わりますが、音声合成の世界では~
最近のバーチャル・シンガーあなどれマセン↓↓↓
http://www.crypton.co.jp/mp/pages/prod/vocaloid/cv01.jsp
デモ01、カナーリ聴かせてくれマス(汗)、、、。
どんな風にプログラムすんだろ???。
投稿: ペプシマン | 2007年10月10日 (水) 00時41分
おお、「初音ミク(ハツネ ミク)」ですね。話には聞いていましたが、初めて声を聞きました。すごく自然ですねぇ。
投稿: PICKS CLICKS | 2007年10月10日 (水) 23時13分
何の曲か私も中々和歌山せんですた。
楽譜なのでクラシックのクセで音符をイーブンで取ってしまったのでよけい分からなかったですね。最初はSpeak Lowの変形かと思ったり。
でも歌詞からすると、3小節目(実質は2小節目)の頭に休符が入るのはどうなのかな?その後も歌のブレスとは一致していない休符のように思いますが、楽譜の書き方も、書く人の解釈が入りますね。
ボーカロイドって知りませんでしたが、今の技術はすごいですねぇ。しかしMIDIを作った時に思ったのは、仕上がりはアーティキュレーションをいかに付けて行くかという作業の腕次第という感じでが、これはどうなんでしょう?
ジャズボーカル版とか出ないですかね・・・買わないけど。
投稿: taki | 2007年10月11日 (木) 23時15分
あの休符も謎ですが、最初のナチュラルBも私には謎でした。
これ、原典はどこからだったかなぁ?
投稿: PICKS CLICKS | 2007年10月11日 (木) 23時55分
この譜面はFrank Foster(ts,ss)の演奏を採譜したものだったようです。
投稿: PICKS CLICKS | 2007年10月12日 (金) 08時26分
この曲はカウント・ベーシーの作曲で、カウント・ベーシーのアレンジャーであったFrank Fosterの名前で譜面が書かれていたようです。ビッグバンドのことを知らなくてお恥ずかしい。
実際にF.Fosterの譜面を演奏している動画がありました。
http://www.youtube.com/watch?v=gHlRNbk_muU
やはりEb7の頭は休符として演奏されていますね。
投稿: PICKS CLICKS | 2007年10月14日 (日) 00時57分