戦争小説に悩む
戦争映画でも潜水艦モノが好きだ。DVDでもU571なんかはタイへん面白かったし、ロシアのK19も悲惨な話だがそれなりに楽しめた。
そういうわけなので、タイトルを見ていきなり食いついてしまったのだった。
軍事スリラーである。それも二次大戦モノじゃなくて現代の電子戦だ。ドイツ軍の潜水艦が英米を相手に戦うのだ。
筆者はもと米軍の対潜水艦特技官で、メカニカルな描写はよくわからないなりに迫力がある。時には兵器自体を主体として状況を描いたりしているのは、実際にそのようにして仕事をしていたのだろうと思わせる。
軍隊が現代的だなぁと思うのは、上級士官に女性が多いことからもうかがい知れる。実際はどうなのか知らないが、兵士にも女性が多く起用されており、男性兵士と同じように死傷する。
しかし、ロマンスな話は全くない。これは好ましい。
戦闘シーンでは息を飲む描写に引き込まれる。良質のカンフー映画を見ているような快適な緊張感が続く。本当にどきどきしてしまうのだ。こういうのは泉優二の二輪レース小説以来かも。
というわけで大変楽しめました。
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