無線LAN共用で悩む
無線LANの電波は家の中だけでなくて家の外にも漏れ出している。これを普通はセキュリティをかけて、よその人には使えないようにしているわけだ。が、セキュリティの問題がなければ、別に他の人が使いたいと言うのなら使ってもらってもいいわけだ。
細かいことを言うと、ISP(インターネット接続プロバイダ)との契約上、よその人に使わせるのはまずいこともあるらしいのだが、それはまぁ些細なことだとして。
で、自宅の無線LANをよその人に使ってもらう代わりに、自分もよその無線LANを使えるといいかもしれない。
「FON」という、スペインをベースにしている国際的な会社があって、それをやっているわけだ。
FONは無線ルータを安い値段、時には無料で配布して、会員と共用スポットを増やし、とりあえず会員を増やしていこうということらしい。
実際、秋葉原あたりで調べると、ここに示したような分布で、さらにはLiveDoorの無線LANスポットも使えるようにしているので、首都圏ではそこそこの分布ではあるようだ。
無線ルータはひとつの筐体に論理的に二つのスポットを持っており、ひとつをFON会員に公開し、もうひとつはプライベートに使うようになっているので、家庭内LANを他のFON会員に覗かれることはない。
FON会員に公開する帯域を制限できるので、FON会員が思い切り利用したからと言って、自分のプライベートな利用が損なわれないようにコントロールすることができる。
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しかしこの秋葉原マップ(2008年4月29日現在)を見ると、これ、使えるかなぁ?という感じも確かにある。
レストランとか喫茶店にそういうスポットがあればもちろん優先的に使うだろうとは思うのだが、無線LANがなくても最近ではHSDPAもあるし、実を言うと街中でそれほど無線LANに飢えているという状況ではないのだな。
しかも、上のマップのように秋葉原でさえ隙間だらけのこの程度なので、もれなくと言うわけではなくて、まずスポットがあるかどうか探して、スポット変わるごとにLOGINがいるのだろうし、そうそう使えるものではないという印象。
だいたい、スポットを見つけても、それがどの店なのかわからない(会員IDしか表示されないので)ので、例えば大きなビルにスポットがあることがわかっても何階にあるのかがわからないし、どの店(あるいは設備)かもわからないのだ。
かくいう私もFONのルータをあるところからいただいたので、セットアップしてみたのだ。ウチにはすでに無線LANルータも2代目があるのだが、それとパラレルにつないでみた。FONのルータのプライベートな無線側のセグメントは192.168.10.0なのでたいていのLANには問題なくつながるだろう。
このシステムでひとつ気になっていることがあって、それはFON会員が私のスポットからインターネットにアクセスすると、私のグローバルアドレスとして認識されるということだ。これは、FON会員が私のスポットからどこかのBBSにアクセスして流言蜚語を書いたとすると、まず私が疑われる、ということなのだ。逆に私がインターネットで悪さをしても、「FON会員じゃないですかね?」ととぼけられる、ってこと?
私はてっきりFON会員がアクセスしたらFONのプロキシサーバにでもつながって、そこから改めてそのIPアドレスからインターネットへ出て行くものだと思っていたので、してそのアドレスを調べてみようと思って一般のFON会員として自分のスポットへアクセスIPアドレスのチェックをして見たのだが、自分のアドレスがでてきたので驚いたわけだ。
しかし、このシステムは特に日本語環境だけかもしれないけれども出来が悪い。説明も不十分だし、日本語化も中途半端だ。ほんとにやる気あるのか、と疑ってしまう。
下の図は、私のスポットを設定しているところなのだが、なぜか私のスポットには上の図のようなお面のアイコンが設定できなくて、「?」にしたりしていたのだが、近くの公園からアクセスできるだろうということで、公園のマークにしてある。
「あなたのスポットはこちらに表示されます」って、どちらにだよ?とか、すべての画面で送信ボタンに「ルータの位置を保存」というキャプションがつけられている、とかとにかく意味不明なつくりなので、これ以上の発展を見るには、なんかてこ入れが必要なんじゃないの?
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