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2008年9月10日 (水)

ワシントンで悩む(4/5)

Date : 11:11pm 10/25/98

 シカゴまでJAL、シカゴからワシントンまではAA(American Airline)で行く。F100という聞いたことのないジェット機で胴体後部に2台のジェットエンジンが付いている。私の席はそのジェットエンジンのすぐそばだった。

 1時間くらいの飛行なので、特に変わったこともなかったのだが、客が異常に少ない。一列5席で22列ほどあるから100人くらい乗れるはずだが、20人くらいしか乗っていない。

 シカゴの空を飛ぶのは実は楽しみにしていたのだった。なぜなら、マイクロソフトのフライトシミュレータでこのあたりはよく飛んだところだからだ。特にJALが着陸したオヘアとそのすぐそばにあるMeigsFieldはフライトシミュレータ好きの人なら一度は行ってみたいところだろう。

 フライトシミュレータは特に何の設定もしないと(デフォルト)メイグスフィールドからスタートする。ここからエンジンを全開にして離陸し、1分ほどまっすぐ北へ向かった後左旋回して進路を290へ向け、数分飛ぶとオヘアが見えてくる。それで無事着陸できればよし、できないときにはそのあたりの地表に激突ということになるわけだ。自慢じゃないがこの激突を何度やったかわからんね、ほんとに。

 そういうわけなので、オヘアへの着陸進入を見ることができなかったのはほんとに残念だった。国内線のANAだったかJASだったか着陸時に車輪に取りつけたカメラの画像を流してくれたりするので、ひょっとしたらそういうのがあるかと期待していたのだ。

 そのかわり、AAでシカゴを飛び立った直後、F100はメイグス・フィールドのほぼ真上を飛んでくれた。いや~ほんとにシミュレータそっくりだ。滑走路の西側がヨットハーバーみたいになっているとは知らなかった。

 着陸時したあと、個人的興味からエンジンが止まるまでを凝視する。直径90cmくらいの小さなエンジンだが、ファンブレードとシュラウドの隙間が5mmほどもないようだ。さすがはプロの技だね。

 アメリカからの通信はGRICと言うところのローミングサービスを使っています。GRICのアクセスポイントを使って、課金は日本のプロバイダに払うのです。pppのloginアカウントを「loginアカウント@プロバイダ名」というかたちにして、パスワードはいつものを使います。そうすると、GRICは該当プロバイダへそのID/PWを確認してもらって、私のインターネットアクセスを許すというものです。GRICと契約を結んでいる日本のプロバイダのアカウントを持っていればGRICとは全く契約とかは必要ないのでたまに海外出張する人には重宝だと思います。

 オレゴンでうまく行っていたので、今回もアクセスポイントの電話番号をワシントンDCのものに変えるだけでうまくいくと思ったのですが、全然駄目です。スクリプトが起動していきなり止まってしまっているようです。

 PPPダイヤルアップじゃなくて、普通の通信ソフトでアクセスしたりして調べてみたところ、普通のlogin手順の全然違うということがわかりました。だいたいまずプロンプトが「login:」じゃなくて「HastName:」だし、変なIDとか入れると「compuserveがどうたらこうたら」というメッセージがでる。どうやらGRICがCISから回線を借りているのかな? それにしてもPPP接続までのプロトコルがこんなに常軌を逸したものでは困ります。GRICのサポートセンターに電話してみようかな、と思いつつももうひとつ「ワシントンDC」と書かれているアクセスポイントにダイヤルアップをかけてみます。すると、なんと! あっさりつながってしまったではないですか。

 ワシントンDCにはアクセスポイントがふたつあるのですが、片方はホテルとおなじ市外局番の202なのに、もう一つは市外局番が301なのです。やっぱり同一局番で市内電話のほうがいいよな、と思って202の方を試していたのですが、どうにもラチが空かないので、301の方へかけてみたらすんなりつながってしまいました。

 ところで、オレゴンではホテルとのちょっとした契約でもってローカルコールが無料という事になっていたのですが、ここでは果たしていくらだろうか?そして301エリアへのコールはローカルか? これにはホテルのTVが答えてくれました。TVを操作すると、自分の現在までのチャージがわかるようになっているのです。それによるとなんとローカルコールは.85ドル、ということは一回アクセスすると、その時間の長さに関わらず約100円を無条件に取られてしまうわけです。ちなみに私は接続にトライするために1日目に10回、二日目に8回のアクセスを行っており、これだけで2000円ほども取られてしまっているわけです。しかしこれでも安い方で、同行したY氏は日本へ国際電話をかけてメールを読むので、一回あたり20ドルほども取られているようです。

 なんでここだけこういうですます体になっているのかというと、これはつまり書き始めたのが飛行機の中のはなしよりも早いからですな、話の中ではやっとワシントンDCについた所だが、今私はこの文章をニューヨークのJFK空港の出発ロビーで書いています。私のPCはバッテリがイカれているので商用電源がないと使えないのですが、「まー、たぶん空港にあるだろう」というのが大当たりで、ワシントンにはなかった電源プラグがNYにはあったという話。これ、空港のセキュリティに見つかったら何か言われるかもしれないけれども、ま、それまでは使わせてもらおう。なにしろここで2時間待ちなのだ。飛行機の中でも使えるといいんだけどな。今回はなぜか2階席に乗れるみたいだし。ちょっと期待してみよう。

(飛行機の中では100Vを使わせてもらえませんでした。)

 以前、オレゴンに行ったときに街がとても綺麗だと感じて、それはなぜなんだろうかとずっと考えていました。半面、日本にいても、どこかの地下街に紛れ込んだりしたときに「あ、アメリカみたいだ。」と感じることがある。この感じは一体どこから来るのだろう加と考えていて、一つの仮定に思い当たりました。それは「貼紙」です。日本の街はどこへ行っても手書きの貼紙があちこちにあるのですが、アメリカにはあんまりないように思います。今回の出張ではそのへんを確認してみようと思っていたのでした。

 そういう目で見てみると、やはりアメリカの街には貼紙が少ないように思います。だいたい、セロテープというものをほとんど見かけない。セロテープで貼った手書きの貼紙というのが日本のひとつのアイデンティティであったのか!?

 今回の出張はあるコンファレンスへの参加がひとつの目的だった。ホテルに到着したのが午後3時ころだったのでさっそくそのコンファレンスにレジストレーションを申し込みに行く。

 レジストレーション・カウンタにはアルバイトなのかボランティアなのか、おばさんたちが10人くらい並んで暇そうにしている。カンファレンスが始まるまでは暇なんだろう。そこで申し込むわけだが、連れのY氏がなんか申込用紙に書き間違いをしたらしくて、おばさんのうちの一人がやたらと働き始めた。私は暇だったので、カウンターの上においてある小さな紙の箱みたいなものをなんとなく取り上げてみる、と、その前に座っていたおばさんが、「それ、プレゼントよ。」と言ってくれる。「サンキュー」と言ってその箱を開けてみるとキャンデーが一つ入っている。それよりも箱の作りが私の目を引いた、なんとなくオリガミっぽいのだ。

 で、私は暇なので、その辺りにあったチラシを使ってオリガミを作ってみることにした。お題は小学生のころ百科事典で見て覚えた「はばたくコウノトリ」である。有名な「鶴」を途中からちょっと折り方を変えるとできる。

 紙から正方形を切り出すために斜めに折っていると、さっそく目ざといおばさんが「オー、オリガミ!」「作ってくれるのね!」とか言っているので「待ってろ、びっくりさせてやるから」と言って折り続ける。途中で、どちらが表になるのかわからなくなって中空を睨み据えていると、「あ~考えてる考えてる。」「忘れちゃったの~?」とかかってなことを言っている。

 でもまぁ数分でできちゃったので「LOOK!」と言って羽をばたばたさせてやると、「オー!グレイト!」と大喜びである。「鶴?鶴でしょ?(crane?)」とか言うので、「ノー、英語で何というのかは知らないが、ベービーを運んでくる奴だ。」というと、集まっていた数人が口をそろえて「スト~ク」「ストークだったらあなたに必要なんじゃないの」なんて冷やかされている人もいたりして大騒ぎである。このコウノトリはカンファレンスの開催中、このカウンターにずっと飾られていた。

 ホテルの近くにファーマシーがあったので、Y氏と買い出しにいった。メラトニンなんかもあるのだが、今回は持参なのでまぁいいんじゃないでしょうか。それより部屋に帰ってのどが渇くよね、ということでマウンテン・デューを2本買う。ほかには調味料に面白そうなのがあったので買ってみるガーリック・ソルトとかガーリック・ええとなんだっけ。(今NY空港でこれを書いているのだが、たった今セキュリティのおばさんが話しかけてきて、「あのバッグはあなたのですか?」「いいえ違います。」ということなので、電源を使っていても特に問題はないみたいだ。)

 で、いろいろ忙しくて、マウンティン・デューのことはすっかり忘れていたのだが、ある夜に飲んでみるとあんまりうまくない。ま、それはいいんだけれどもラベルになにか書いてあって、「MTVのBMXを当てよう!」とかなんとか。「キャップの裏を見てね!」というので、キャップの裏をみると「MTV特製CD!」と書いてある。これって、当たったってことか?「WIN」て書いてあるからそうなんだろうな。

 「応募要項はラベルの裏」と書いてあるので、ナイフを出してきてラベルをはがすと、「当たった人はキャップを封筒に入れてこの住所に送れ」ということである。さっそくホテルの封筒にその住所を書き写し、詰め物として紙製のコースターを詰め込んで封をするなかにはキャップを紙切れ一枚「日本に送ってね~」と住所を書いておいた。

 フロントで出してもらえるかなぁとロビーまで降りていって、フロントのお姉さんに話してみると、「この重さだと60セントね。あそこの売店で買ってください。」ということで売店へ行く。売店のお姉さんは「そこに自動販売機があるから。」と指さすだけだ。しかし、この自動販売機がくせ者で、一体どこから手をつけていいのやらわからない。とまどっていると売店のおねえさんが来てくれて、「ここに1ドル入れるの、コインで」「1ドルありません。これ代えてください。」と差し出す1ドル札がクラウン4枚に変わる。

 クラウン4枚を所定の場所に並べてレバーをぐいと押すと、おみくじみたいな紙切れが落ちてきて、これが切手か? と思ったらボール紙で切手2枚がはさんであるのか。32セントが2枚? で、お釣りは? ないみたいだ。そういうものか? 納得いかんなぁ。 で、ホテルの郵便受けに投函したんだけど、ホントに来るかな?

 ホテルでカンファレンスのレセプションがあった。あんまり知り合いは多くないのだが一応出てみるかと思っていってみる。山海珍味が天こ盛りである。いろんな種類のチーズが並んでいて人気だったが、外人には春巻きも人気のようだ。サカナのくん製もなかなかうまい。

 そんななかで、なんとなく気になるものがあったので食ってみる。柔らかいチーズの煮込みのようだが、チーズとは風味が違う。あのしつこさがない。なんだろな~、と考えていたが、近くに来た外人(知らない人)に聞いてみた「これなんだと思いますか?」彼は長身をかがめてスプーンでお皿へひとすくいし食べてみる、首をゆっくり横に振る。「わからないね。君はどこから来たのかね?」「JAPANです。あなたは?」「私はノルウエーから来たんだが、こう言うのは食べたことがない。」「ノルウエーですか、すると、鯨を食べたことはありますか?」「おお、鯨ね、そういえば昔、子供のころに食べたことがある。でも最近は食べないなぁ。」「日本では最近は高いんですよ、昔は安かったのに。」「禁止されたからね。」というふうな話をしているところへウエイターが来たので「これはなに?」と聞いてみる。

 「これはトーフです。JAPANの食べ物です。」「げ、トーフ!? 気づかなかった!」「トーフ?なにそれ?」「ソイ・ビーンズから作る、チーズのようなものです。日本人である私は気づくべきでした。」言われてみると高野豆腐のような舌触りもあり、トーフを固く煮詰めるとこんなふうになるのかもしれないとは思う。しかし、所変われば品変わるというが、私も気づかないかね~。

 そこへもう一人、こんどはウエイトレスがやってきてウエイターが彼女に確かめる「これ、トーフだよね?」「違うよ、ゴーチだよ。」「ゴーチ!?」と3人が聞き返す。どうやらゴート・チーズすなわちヤギのチーズらしい。なぁんだ、これで私の面目も救われたと言うもんだ。

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