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2008年9月 1日 (月)

他家の障害児に悩む

Eriko 元スピードの今井絵理子の息子さんが先天性の聴力障害を持っていたということを24時間TVで知った。

両親(既に離婚しているということだが)が歌手なのにその歌を聞かせてあげられないのは不憫だ、というふうなトーンの番組だったが。歌を聴いてもらえない親よりも、音楽を楽しむことができない、そもそも音楽の存在さえ認識できない子供のほうはもっと不憫だ。彼には自分の得られなかったものの大きささえ認識できないのだから。

しかしもっと深刻な問題があるのではないか。

生まれながらにして聴力がないということは言葉を覚えられないということだ。健常者ならまず言葉を耳で覚え、読み書きができるようになって漢字のレパートリーを増やしていくという段階を踏むはずだが、その第一段階をまずクリアすることができない。

ということは字を覚えるにも大きなハンディがあるということだ。「あ」という字は「ア」という音と連携させることができるからこそ覚えられるのであって、「ア」という音の概念を持たずに「あ」という字を覚えるのは非常に難しいことではないだろうか。

むしろ「は」「が」「に」「を」などの助詞をまず覚えることによって・・・なんてそれは無理だなぁ。なんだか機械による日本語認識みたいな話になってくるけど。

漢字は元来象形文字だからむしろ覚えやすいのかもしれない。しかしそれもちょっと抽象的なものになると、その概念を教えなければならず、それは手話でどの程度可能なものなのだろうか?

調べてみると、先天的な聴力障害者は毎年3万人くらい生まれるものらしい。これは多分軽い聴力障害も含んでいるのだと思う。別の資料では1000人に一人の確率で聴力障害者が生まれるという。どちらにしてもこれは意外に大きな数値だ。

先天性聴力障害の多くは遺伝的なものだということだが、最近ではその20%が胎内でのウイルス感染によるものだという。そのウイルスはサイトメガロウイルスというものだそうで、これは幼児期に感染することがあって、免疫力が低下していると肺炎などを起こすことがあるが、多くはそれほどのひどい症状にはならないらしい。たいていの人はこのウイルスを無事に経験済みだということだ。

ところが、妊娠中の女性がこのサイトメガロウイルスに「初めて」感染すると、胎児にウイルスが移り聴覚神経の発達を妨げることがある、と。

現代では衛生環境が整ってきたために、このサイトメガロウイルスに感染する機会が減っており、1973年には妊娠可能年齢の女性の96%だった感染率が1999年には78%にまで下がっているということだ。つまりその分、妊娠中に「初めて」感染する確率が上がっている、ということだ。上記の数字で言うと、未感染者は73年に4%だったものが、99年には22%にまで増えているということだから5倍強と考えられる。

昔は腸内に寄生虫を持っているのは普通だった(?)のだが、近年それらの寄生虫がほぼ駆除されたためにアトピーなどの症状が増えたという説もあって、どこかの大学教授はわざわざ体内に条虫を「健康のために飼って」いるとかいう話もあった。「清潔な街」というのもかんがえものだということか。

子供の間はやっぱり泥にまみれて遊ぶくらいのほうがいいのかなぁ。

9月8日追記:
先天性の聴覚障害を持ちながら、学習によって読み書きを学ばれた方がたうさんいらっしゃるということを聞きました。難しく見えることでもやればできるものなのですね。聴覚障害の方々には失礼なことを書いてしまいました。申しわけありません。

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