ハーモニカの奥深さに悩む
クロマティック・ハーモニカについて素人考えでつらつら書いてみたところ、クロマチック・ハーモニカ歴15年のますみさんからいろいろアドバイスのコメントをいただきました。
私はふたつ思い違いをしていて、ひとつは「吹く/吸う」は交互にやるのが普通だと考えていたこと、もうひとつは「C」の音は吹くものだと思っていたこと。これらの誤解の結果、クロマチック・ハーモニカをシャープ系の楽器だと断じてしまったこと。
実際には、吹いたり吸ったりは連続したほうが演奏が楽だということだし、「C」は吸ったほうが便利らしい、ということだ。で、事実上クロマチック・ハーモニカはフラット系の曲のほうが吹きやすいのだそうだ。なるほど、言われてみればそうかもしれない。
ということで、ますみさんからフラット系の穴使いを明示していただいたので、それを自分にわかりやすいように図示してみた。図中の解説で例えば「(3)」というのは第三穴を吸うこと(「A音」)、「2←」はレバーを押しながら第二穴を吹くこと(「F#音」)を意味している。
さて、こういう知識を仕入れたところで街に出て実際のハーモニカを見てみよう。
横浜で4つの楽器店でクロマチック・ハーモニカを訪ね歩いてみたのだが、まぁどこに何があったとか、どの店には全くなかったとかいう話はおいといて、つまりはトンボとHOHNERの製品がいろいろ置いてあって、suzukiのを置いている店はなかった。
TOMBOは日本の企業らしく、独特の穴使いの製品も出している。ペンタトニック・ハーモニカなんてのもある。
ちょっと心引かれたのは、穴がドレミファの順に、ええとつまりレバーを押さない状態だとハ調のドレミファが直線状に並ぶというものだ。つまり、レバーを使わない限りは一穴一音なのだ。これは覚えやすいかもしれない。でも、やはりハーモニカだからドミソは吹いてレファラシを吸うのだ。これはこれでめんどくさいかもしれない。
他にも、ピアノの鍵盤の形に穴が並んでいるものもある。全穴が吹き専用だ。これはピアニスト用? なら、ギタリスト用に穴が6列のものがあるかな?(ないない)
Hohnerのはいわゆる欧米式で、8穴、10穴、12穴、14穴、16穴とラインアップをそろえている。欧米式だと、レバー操作を含めて一穴四音なので、4穴で1オクターブだ。先のトンボの日本式だとオクターブ7穴になるので、3オクターブで22穴になる。
初心者だから、安いものをという考えだとHohnerの8穴が6000円代で買える。TOMBOの日本式だと上達早いのかなぁ? TOMBOの欧米式は13650円とちょっと高いのだなぁ。Suzukiのも高い。Hohnerは世界的に売っているためか割安に感じる。
などと情報収集して悩みつつ、youtubeをつらつら見ていると面白いものを発見。Toots Thielemansが名曲BLueSetteを機嫌よく吹いているところへStevie Wonderが乱入してシールマンスがクリビッテンギョウという動画だ。こういうのを見ていると、うーんレバーはこんなふうに使うのか、とかなかなか感慨深い。
というわけで、HOHNERの14穴を注文してしまいましたとさ。
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コメント
すごい・・・こんな音も出せるんだ。ハーモニカに関する認識を変えました。
投稿: ひめちゅ | 2008年10月19日 (日) 20時27分
この種類のハーモニカはほんとに奥が深いですね。始めてみませんか? 値段もそんなに高くなくて手ごろです。
投稿: PICKS CLICKS | 2008年10月19日 (日) 20時45分
Bluesetteは最近いい加減に弾いて楽しんでます。
転調が多いですが、以前に比べるとそれにも対応が早くなったかと自己満足。3拍子は楽しい。
ハーモニカは楽器としてはお安く楽しめそうですね。Hohnerのサイトを見てみたら14穴で3オクターブ半みたいですから、十分すぎるくらいだ。ヴァイブなんか3オクターブしかないし。
投稿: taki | 2008年10月19日 (日) 20時48分
Bluesetteは「Have you met Ms Jones」と並んで気合を入れて練習している曲です。もっと気合を入れなくてはいけないGiant Stepsはやや敬遠気味です。
私も3拍子の曲が好きで、TenderlyとかHow My Heart Singsとかをよくやっています。枯葉とかAll The Things You Areなどを無理やり三拍子でやったりもしてます。
ハーモニカは手ごろなんですが、エレキギターに比べると生音が大きいのがちょっと難点ですね。Vibとは比べ物にならないでしょうけれど。
しかしつくづく、ギターというのはアドリブソロをするには簡単な楽器だと思いますね。
投稿: PICKS CLICKS | 2008年10月19日 (日) 23時49分
ブルースハープの奥の深さプロの
方の演奏を聴くたびに凄いなーと
感心してしまいます。僕らの世代では
ハーモニカは最初に手にした楽器の
ひとつで親しみがあります。
ギターである程度ブルースが弾けて
スケールなんかもわかるのですがいまから
ハーモニカに応用しようとなると
ちょっと腰が重いということはありますが、、、
投稿: RAKU | 2008年10月20日 (月) 08時16分
あ、クロメッタの14穴をご発注されましたか・・・。
楽器のお勧めも書いておけばよかったのですが、クロメッタは少々厳しいかもしれません。ごめんなさい。
HOHNER(ホーナーと読みます)はハーモニカのシェアでは最大なのですが、その中でクロメッタは最も安価な機種です。私自身、あまり触ったことはないのですが、一度吹いてみたときさすがに音が鳴りづらかったので。・・・って、いまさら遅いですね。
お勧めは最も一般的でユーザ数の多い270/48CあるいはSUPER CHROMONICAという3オクターブの機種でございます。
最も、270でも初めて吹かれた方は最低音のあたりが出なくて、楽器の故障と思われることもあります。
私も当初は、ハーモニカなら音は息を入れれば鳴るから、フレーズの練習だけすればジャズができる、と勘違いしておりました。
投稿: ますみ | 2008年10月21日 (火) 22時24分
>私も当初は、ハーモニカなら音は息を入れれば鳴るから、フレーズの練習だけすればジャズができる、と勘違いしておりました。
私も全く同じ勘違いをやらかしております。
クロメッタは鳴らせにくいのでしょうか? 270もちょっと惹かれたのですがね。
鳴らぬなら、鳴らせてみようか、とか。まぁがんばってみます。
今後ともご指導のほど、よろしくお願いいたします。
投稿: PICKS CLICKS | 2008年10月21日 (火) 23時57分