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2008年12月24日 (水)

地球温暖化への疑義に悩む

CO2による温暖化論議に私が素直にうなずけないのは、「排出量取引」というものがどうも胡散臭いからだ。

地球が温暖化することによって極地の氷が溶けて海面が上昇し、太平洋の小国バヌアツ(Vanuatu)が水面下に沈むというニュースはいつのことだっただろうか? あの話はその後どうなったんだっけ? と気にはしていたのだ。

だいたい、沈んでしまうというのはバヌアツだったのか、それとも語調が似た感じのツバル(Tuvalu)だったのか、はっきりしないなぁと思っていたところにこんな本を見つけた。

State_of_fear_2 マイケル・クライトン「恐怖の存在」

地球温暖化によって水没するバヌアツがCO2の主たる排出国であるアメリカを訴える、ということが発端となるお話だ。クライトンはCO2などによる人為的な地球温暖化説に異論を唱えているが、物語の主人公はバヌアツの訴訟を支援する立場の弁護士である。

その弁護士がいろいろ調べていくうちに地球温暖化に対して疑問を持つようになるというストーリーだ。

この本が2004年にアメリカで出版されたときには大きな反響とともにクライトンに対するバッシングも相当あったらしい。影響力のある作家だから当然かもしれないが、それに対してもクライトンは立場を変えていない。

CO2による地球温暖化について、私自身は懐疑的だ。否定はしないが、賛同もできない。地球全体でCO2の量が私の大雑把な計算では1兆トンあるらしいのだが、ではそれだけの量のCO2がどれほどの赤外線を吸収し、どれほどの熱量を保つのか?ということを定量的に捉えている話があれば信用してもいいかなと思うのだが、実際のところCO2は赤外線を吸収するとともに発散もするらしくて、1兆トンのCO2がどれくらい温室効果をもたらすかというのは測り辛いらしいのだ。

地球上に気体として存在するCO2の量を役1兆トンとする私の計算は、そのもともとの根拠である「370ppm」を重量比としているので間違いらしい。実際は容量比で計算するのが正しいらしいので計算しなおしてみるつもりではいる。

環境庁の環境科学解説:地球温暖化 第一部「地球温暖化とは?」というWEBでこんな図を発見。大気中のCO2の量は7300億トンということで、私の試算もまぁそれほど外れてはいないようだ。

Co2cycle

まぁなんにしてもだ、バヌアツないしツバルが水没したという話はまだ聞こえてこない。いったい地球の海面というのは本当に上昇しているのだろうか?

海面上昇についてもこの小説の中で語られているのだが、明確な測定方法がないとかで結論は出ていない。

だいたい、クライトンも時々立場が不明確になることがあって、それが温暖化論者の反論を招いているところもある。クライトンとしては温暖化論に一石を投じればそれでよかったということなのだろうか?

いや、クライトンのいいたかったことは「恐怖が求められている」ということであって、では誰が求めているのかというと、それはマスコミであるとか施政者であるとか、とにかくソビエトが崩壊して冷戦が終了したあと、恐怖の対象がなくなってしまったあたりから「次の脅威」というものが模索されるようになった。そのひとつが地球温暖化であるというふうなことを指摘しているのがこの小説だ。

クライトンのこの小説に対して「説得力がない」という反論もあったりするが、私はそうは思わないなぁ。少なくとも「地球温暖化にはもう疑問の余地はない」という命題に対して否定する(まだ議論は続いている)という意味での説得力はあると思うけど。

というわけで、そういったよくわけのわからない、議論も十分に尽くされていないCO2の影響をお金に換えるという「排出量取引」というものにはいまだに納得できないでいるのだ。

「体脂肪率」とか「メタボ」とかいう概念が消費者相手の市場を創造したように、「排出量取引」という概念を無理やりビジネスにしようとしている。しかもそれは消費者相手ではなくて企業対企業、あるいは国対国という、我々が拒否できないところで行われ、そしていつかは我々のそのツケが回ってくる、ということになるんじゃないか、と思うわけです。

以下のリンクはクライトンのこの小節に対する反論。
1) http://www.brookings.edu/views/op-ed/fellows/sandalow20050128_jap.pdf
2) http://blog.livedoor.jp/environment_network/archives/50115853.html

2)のほうではこんなことが書かれている。

>例えば、2001年のIPCCの報告書には、海面上昇が速まっているか否かを判断するためには科学的情報が不足していると、明確に書かれている。

  注)IPCCは地球温暖化の警鐘を発している団体(環境変化に関する国際パネル)。

>もっとも最近の衛星によるデータが海面上昇の加速の証明にならないからといって、このことが海面上昇の加速が起きていないことの証明にならないことは確かだ。

逆に言うと、「海面が上昇しているという明確な証拠はない」ということだと思うのだが、この理解でOK?

つまり、「海面上昇の証拠はない」、「海面上昇の加速が起きていないという証拠はない」という消極的な議論でしかないのだ。「海面上昇の加速」ということに注目したい。問題は海面上昇なのに、海面レベルでもなく、海面上昇速度でもなく、海面上昇の加速という二階微分でしかも否定的に論じようとするのはなんだかはぐらかそうとしている感じがぬぐえないと思うのだが。

次のURLでは実際の海面レベルを測定しているらしい。1990年から現在(2008年12月)までに約5.4mm上昇しているということだが、同じページに書かれている「19~20世紀の100年間で平均海面水位が17cmも上昇しました。」ということから比べると、全然問題にならないように見える。

http://www.glwwp.com/main/sea.html

Tuvaluの海面レベル測定値を発見。TuvaluのFunafutiというところで1985~2001の間に測定された海面レベルでは海面の上昇は見られない。「1976年からの世界的気温上昇に対応する海面上昇の証拠はない」とコメントされている。

http://mclean.ch/climate/Sea_Level_Tuvalu.htm

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コメント

こんにちは。
IPPCが「採用」している過去の大気中CO2濃度とと気温のデータは適当なものであり、多くの人々は誤った(捏造された)データを元に、CO2悪玉説を信じているというのが事実ですので、全ての温暖化対策は無効だということになります。
http://blogs.dion.ne.jp/spiraldragon/archives/7919099.html

また、世界的な金融危機が表面化したと同時に、CO2排出権価格が暴落した点からも、地球温暖化問題の本質は、世界的な金融ブローカーが一枚咬んでいる「地球温暖化詐欺」です。
CO2排出権(量)取引価格の下落要因
http://blogs.dion.ne.jp/spiraldragon/archives/7754352.html

投稿: スパイラルドラゴン | 2008年12月25日 (木) 08時35分

何度かTVで見た程度で知識もないんですが、気温の上下は過去に何度もあったが、上昇が近代になって異常に速いというのが、一つの根拠だったように思います。
温暖化-CO2というよりは私はエネルギー問題の方が将来に対する課題だと思うのですが。

投稿: taki | 2008年12月25日 (木) 23時18分

確かに1970年を境に世界の平均温度が比較的急激に上昇しているのですが、それが通常の変動の一部なのか、それとも人間生活が原因なのか、二酸化炭素だけが原因なのか?というあたりが釈然としないので。

エネルギー問題というのは、化石燃料の埋蔵量のことでしょうか? なんだかそれよりも二酸化炭素対策のほうが急務だとかいう人が多くて面食らってます。

投稿: PICKS CLICKS | 2008年12月26日 (金) 15時12分

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