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2009年3月23日 (月)

成田の着陸事故で悩む

横風を受けながらの着陸は難しいのだ。

真横からの風でなくても、今回の成田の事故のような(左)斜め前からの風を受けながらの着陸はとても難しい。

横風を受けながら着陸するには二つの方法がある。ひとつはクラブ(蟹の横歩き)というもので、進行方向の速度と風を考慮して進行方向に対して機首が斜めを向くような形で着陸するもの。この場合、着地寸前に機首を立て直さないとタイヤが破裂したりするので、着地寸前に不安定な姿勢になってしまう。

もうひとつの方法はウイング・ローという方法で、これは機首を進行方向に向けたまま風上側の主翼を下げた姿勢で着陸侵入する。この場合も、そのままの姿勢で着地すると風上側のタイヤを痛めるので、着地寸前に姿勢を立て直すことになる。

横風着陸の動画がYoutubeにあったのでご参考まで。大型機はたいていクラブのようだが、ひとつだけ小型機がウイング・ローをやっている例が収録されている。

どちらにしてもアプローチと着地の間に不安定な時間帯ができて、この不安定な時間帯をできるだけ短くするのが機長の腕なのだが、今回はそれに加えて地表近くの空気の流れが不安定だったということだ(ウインド・シェアとか言ってたなぁ)。

で、今回の場合は左前方からの風を受けながらの着陸なので左向きのクラブのはずなのだが、着陸時にバウンドしてしまったために体勢を立て直そうとしてウイング・ローにしようとしたのか機首を左へひねろうとしたのか、とにかく機体が大きく左へ横転してしまった。左からの風を受けながら左へ横転というのは風に対抗するための操舵がとんでもなく過剰だったということになる。

でも、いくらなんでもそんな操縦はしないと思うので、これはきっと出発地である中国での整備不良だったんじゃないか? と疑ってみるテスト。

2010年4月16日追記: 調査委員会の中間報告によれば、ウインドシアは観測されておらず、原因とは考えられない、他方、期待は着陸(着地?)1秒前に機首を下げており、委員会はこの不思議な操作の原因を誤操作か機体の問題かを探ろうとしているということだ。 2011年3月6日追記: 2007年の日本映画「ハッピーフライト」で、747の見事なクラブ着陸を見ることができる。どうもこの映画のためにわざわざ撮ったように思われる。この件についてはこちらに書いてみた。

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