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2009年5月 9日 (土)

大ベテランのライブで悩む

Guitarsamba 中牟礼貞則さんは1933年3月15日生まれ。だから現時点で76歳だ。その中牟礼さんのライブがあるということだったので、横浜は関内のFarOutへ行ってみた。

中牟礼さんのレコードとかCDはそんなに持っていない。というか多分この一枚しか持っていない。今日はこの紙ジャケットCDにサインしてもらおうというのがひとつの目的だったりする。

中牟礼さんのライブだから、元ギター小僧、いまやギター親父が殺到するのではないかと思って、直前だが電話して予約する。「何名様でしょうか?」「あ、1名です。」というやり取りがちょっと恥ずかしい。

ビルを見つけてエレベーターがあったので2階に上がってみるが、これはハズレでFarOutは隣のガラス戸の入り口から入らないといけない。

Farout スタート10分前、ビルに入るといきなりベースの音が聞えてきて、ベースの人がサウンドチェックをかねて練習しているらしい。

案外、客席はガラーンとしている。奥のほうで3人がなにやら話をしている。あの白髪の人が多分中牟礼さんだな。

耳をダンボにして聞いていると、ジミー・レイニーとジム・ホールの親交の話とかしているようだ。あとの二人の男女は音楽系雑誌の記者か何かだろうか?

ところで、店の人を除くとこの3人と私しかいないのだ。あ、あとステージで練習中のベースの人と。え~こんなにお客少ないの?

7:40ころから演奏スタート。今日はベースとのデュオで、よく聞くのだけれども曲目を思い出せない曲が2曲続いたあと、Body&Soul、I here a Rhapsody、Round about midnight、WAVE、Love Letterと一気に一時間ほどの演奏だった。

全体的にジム・ホールをおもわせる演奏で、ジムホールが多用するコードを目の辺りにした、という感じ。私の使ったことのないようフォームをたくさん使っていて、さすがだなぁ、と。左手の中指を低音域に多用しているのが目に付く。薬指も時々低音をカバーする。小指の動きがすごいなぁ。ハイポジションではあるが、人差し指と小指が5フレットくらいの位置差で動いていることもある。

あ、そういえば中牟礼さんの教則本を持っていたのではなかったか? しまったー、あれも持って来ればよかった。でも、たしかちゃんと修了してなかったはずだからサインをねだるのはちょっと面映い。

約一時間の演奏が終わって、中牟礼さんは先の男女二人の席へ戻ってきた。そこで私もカバンから例のCDを出して・・・あれ・・・・・ない・・・。しまったー、いろいろ荷物を出し入れしている中で置いてきてしまったらしい。教則本のことを悩んでいる場合ではなかったのだ。

あー、どうしよう。取りに帰るか? いやいやそんなわけにはいかない。しかし、CDがあってこそお話のひとつもできようというものだが、何かきっかけがないとあの3人の話に割り込むのは難しい。どうするかな~、と結論も出ないうちに立ち上がってそちらのテーブルに近づいている。

私のほうへ顔を上げた中牟礼さんに「あの、CD忘れちゃって」。中牟礼さんは[なに言ってるんだこいつは?]という顔。そりゃそうだわな。「いや、サインをいただこうと思っていたんですが、Guitar Sambaなんですが、忘れちゃって」としどろもどろだが、なんとか状況はわかっていただいた模様。

「あー、ギターサンバね。レコード?」「いや、CDだったんですけど。紙ジャケの」などあって、「ボサノバの黎明期ですよね、日本の」と強引に話を進める。「あー、あのときはね、ボサノバなんて聞いたこともなくて、ナベサダさんがやろうって言って。」

いろいろ伺ったお話をまとめると、

・ナベサダさんがボサノバを日本に持ち込んだ。
・ボサノバはジャンルとして大きなものでジャズの片手間にできるようなものではない。・チャーリー・バードはイーブンな8ビートではなくてハネるのでみっともなかった。
・ルイス・ボンファ、ローリンド・アルメイダ、そしてもう一人黒人のギタリストがいて、バーデン・パウエルじゃなくて、ええと(中牟礼さんが)忘れたがそんなギタリストが当時のアイドルだった。

「と言うことでそろそろ時間なので」と、気がつくともう9時で第二セットの時間だ。

セカンドセットでは、「あれ?レシート・プリーズですか?」と思ったらよく聞くんだけどタイトルを思い出せないブルースになってしまった曲とか、私がやっているのと同じイントロで始まって感激したTriste(ベースの人がこのときだけ譜面を見ていた)とか、ALL THE THINGS YOU AREとかあって、また1時間ほど。

演奏が終わって、それまで我慢していた写真を撮らせてもらうことにした。ベースは磯繁さん。

Nakamure

ギターも見せてもらった。これは1956年製のES175でリアのピックアップを取り外し、そのために不要になったポットとスイッチも取り外し、プラスティックで埋めてある。リアのピックアップは元々あったカバーとなにかで埋めてある。

「ほら、軽いでしょ」とおっしゃるので持たせていただくが、ピックアップの分だけ軽くなっているものの私のHEG120NTのほうがはるかに軽いのであいまいにうなずく。「もともとのピックアップはシングルコイルだったんだよね、フロントはハムバッカーにしてるけど」音は初期のジム・ホールのようなちょっと乾いた音色だった。

ブリッジは木製のものに取り換えたと言うことだが、これは高級そうな黒檀だ。ピックガードも黒檀製の小さなものに取り換えてある。ボディはご覧のとおりのナチュラルカラーで、50年モノとは思えない綺麗さだ。考えてみると、ギターをサンバーストに塗装する意味はよくわからないなぁ。なんでわざわざあんな色にするんだろう? という私のフルアコも狸色のサンバーストなんだけど。

Es1751956

帰宅して調べてみたら、教則本は沢田駿吾のだった。中牟礼さんが監修したWESのトランスクリプトもあった。これと混同したかな?

渡辺香津美のもあった(買っただけか?)。香津美は中牟礼さんの弟子らしい。

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