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2009年11月25日 (水)

ハイレベルなセッションで悩む

ネットのお友達が上京して横浜はドルフィーのセッションに参加するというので、のこのこと付いていくことにしたのだが、そのセッションが「プロ・セッション」と名づけられているということは店の前まで行ったときに初めて知った。店のパンフレットによれば、このセッションは「プロへの登竜門」だということだった。

しかしまぁ、プロって言ったってピンキリだし、セッションに変わりがあるわけじゃないからどうってことはないだろう、と思っていたわけだ。

結論から言うと、技術的なことはもちろん何よりもレパートリーというか、暗譜している曲の数が違うな、と。セッションのホストバンドはもちろん、常連たちも「I'll close My Eyes」なんていう曲も譜面なしでやっちゃうのはさすがというか。まぁこの曲はジャズボーカルの定番曲だからかもしれないけれども、私にとっては名前を知っているだけの曲だったのだが、ここらへんの常連さんたちは100曲以上のコード覚えてるってことかな?

しかし、「ギター入ってもらって、ピアノは抜けますから」というのには困ったなぁ。私は弾きこもり育ちの関係でバッキングは苦手なんだってば。アドリブソロならコード進行知らなくてもできるが(「そんなこと自慢になるかっ!」との声あり)、コード進行を知らないとバッキングできないからなぁ。「コード進行知らずにバッキング」という技を身につければいいのか? それも迷惑だろうしなぁ。

しかも、自分がソロする番になったらバックはドラムとベースだけで、これもベースの音だけを聞きながらソロをしていると迷う迷う。「Four」で3コーラスくらいやったかなぁ? 最後のほうではホストバンドのベースの方にすがるような目つきで「迷ったから教えてくれ」「ほらもうすぐアタマだ」みたいなやり取りがあって、なんとかベースソロへまわすことができたのだった。あー、疲れた。

ネットのお友達はその辺達者なもので、「なにやります?」と聞かれて「All the Things You Are」と答えて定番のイントロからすいすいとこなしていく。私はこういう「お約束の定番」っていうのが好きじゃないなぁ。特にこの曲のこのテイクって私は聞いたことがないので、絶対やらんからな。この曲だったら私は3拍子でやりたい。

セッションに集まってきたのはギターが3人(私と、ネットのお友達をも含む)、ピアノ、ドラムベースにペットがそれぞれ一人ずつ、アルトサックスが二人だったかな?それにヴァイブが一人なんだけど、ボーカルがなんと全部で都合7人というえらいことになっていて、ボーカルのうちの一人はなんと北海道から「横浜に行くならドルフィーに行け」と言われてやってきたという。これらのセッション客に対して、セッションのホスト・バンドがピアノトリオ+ペットという陣容。さらにそれらに加えて見るだけのお客さんもいるという盛況ぶりだ。


Viber1ヴァイブの人は女性でなんとヴァイブ持参だ。「一人で持ってきたんですか?」と聞いたらはっきりと「はい、そうです!」と答えてくれた。Saitoの畳めるタイプのヴァイブだったが、畳んでも小さな畳くらいのサイズになるし、しかもバー(叩かれるところ)は別のバッグに入っている。駐車場は多分ないから手で持ってきたのかなぁ?すごいなぁ。(写真は個人を特定できない程度にボケております。以下同じ。)

Viber2このヴァイブの人はかなりうまかったです。当たり前かもしれないけれども、ペダルのミュートとマレットミュートを自然にうまく使い分けていたし、4本マレットもかなり使い慣れている感じだった。「All the Things You Are」の途中でご来店、すぐに組み立てを始めてピアノがちょっと時間稼ぎをしている間に準備を整え、その曲の中でソロをとっていた。


Vocaler1で、ボーカルの大特集があったわけだが、これは意外にと言っては実に失礼なのだが、大変に面白かった。宝塚風の細かいビブラートの途切れない人とか、中腰で腰を上げ下げしながら「Waltz for Debbie」を歌うおにいさんとか、イントロをボーカルのスキャットで始めたのは北海道の人だったか? この人は「ルート66」でスキャットソロも披露してくれたのだった。

ボーカルの人を見るときに、私は目線に注目している。目をつぶって歌う人、マイクを見つめて歌う人、視線のさだまらない人、教科書どおり正面の壁を見つめて歌う人、しかし、客に目を合わせて歌う人はさすがにいなかったなぁ。これってある種のタブーみたいなものだろうか? 見つめられても困るのだが、目を合わせて欲しい気持ちも少しはあったりする。

この日のボーカルの皆さんに共通していたことは、既成の有名ボーカリストの真似じゃないことだ。それぞれに自分の曲を作り上げたいというイメージがあって、だからバンドにも注文が多い。

「ベースのアルコでワンコーラスをルバートしてからリズムイン」という注文があったりして、しかもその注文を直前に来店したベーシスト(あ、この人は先述の勘定に入っていない)がコートを脱ぐ暇もなくやってしまう。それも「アルコでワンコーラス? テンポは?ルバート?」くらいのやり取りの中で、じゃぁいったいどうやって始めるのかな?と思っていたらいきなりギコギコとアドリブっぽいイントロから入って、しかもちゃんとボーカルが入りやすいようにケーデンスをつけてボーカルが入れるタイミングを作ってあげるから、打ち合わせも何もいらないのだ。ちなみに曲はSummer Timeだった。

そんな中で歌伴のへたくそな私ももう一曲「Feel Like Making Love」で呼ばれてバックを勤める。さすがに見抜かれていて適材適所である。16ビートだからカッティングっぽいことをやらないといけないので、やわらかいピックを借りての参戦だ。ちなみにギターはTraveler Speedsterという舐めたギター。まぁこれは積極性はないものの無難にまとめて、ソロも短めのを迷わずにやって、エンディングでピアノの人と息を合わせてぴったり着地できたので、まぁよしとしましょう。

セッションも終盤になって。「XXXXやりたい人?」「最後にブルースやる?」とか募られるのだけれども、こちらはもう戦意喪失で、ブルースもやるなら付き合ってもいいけどなぁ、というくらいだったので結局「じゃぁ、ブルースもやめよう。今日はこれでおしまいっ!」とお開きになった。

,今回の反省点としては、やっぱりコード進行をおぼえる努力くらいはしたほうがいいのかな、ということと、セッションを無難にこなすだけでなく、壊してもいいと思うくらいの勇気を持って積極的に参加するということかな。

などと言いつつ、「譜面のない曲はやらない」というようなセッションで修行することにしよう。

Hibari写真をもう一枚。横浜「ドルフィー」近くの野毛の通りには、あまり知られていないが美空ひばりの像がある。今は横浜WINS(場外馬券売り場)となっているところにひばりが昔デビューした劇場があったそうで、その劇場を眺めるようにこの像が立っている。

夜でも照明で明るく照らされているので、ケータイでも綺麗に写真が取れる(ボカしなし)。

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コメント

chachamaruさん!
いつも楽しく拝読させていただいてます!
ハイレベルセッションおつかれさまでした!
「セッションは無難にこなすだけでなく
壊してもいいというくらいの勇気をもって参加する」
ってステキです。
その人らしさを柔軟に受け入れてくれるセッションなら
わたしもいつか勇気をもって参加してみたいと思います!

投稿: Mora | 2009年11月28日 (土) 09時36分

勇気を持ってセッションに参加して、曲を壊してしまっても何も失うものはないのだからまぁいいや、という私の無責任が背景に見え隠れしてしまうのですが、お言葉を励みにがんばってみようと思います。

「リハモ(re-harmonization)」の名の下に「コード知らないけどバッキング」というのをやってみようかと思うのですが、これにはさすがに躊躇しております。

投稿: Picks-Clicks | 2009年11月28日 (土) 14時16分

ヴァイブの人って意外といるもんですね。
しかし自分で運んでくるだけの情熱を持てるのは、それだけの実力もあるってことで、うらやましいというか、自分が恥ずかしいというか。

投稿: taki | 2009年11月28日 (土) 20時53分

折りたたみできるヴァイブを持っていることからして、最初から持ち歩くことを考えていたのでしょうね。情熱というかその根性に敬服するし次第です。

この店の常連みたいだったから、何度も運んでいるのでしょうね。撤収も手馴れた感じでした。

投稿: Picks Clicks | 2009年11月28日 (土) 22時11分

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