鍼の初体験で悩む
大森の駅前では桜が満開だった。
今日は知人の紹介を受けた鍼灸院で、調子の悪い右足を見てもらおうという日なのだ。予約をお願いしてから2週間になるが、その間も「すぐに来なくて大丈夫なの?」と心配していただいていた人のこと。こちらの状況としては痛いことは痛いが、痛みにもだいぶ慣れてきてときにはピョコタンピョコタンと不安定ではあるが走ったりしているという具合だ。
予約は「11:30から12:00の間に来なさい」というアバウトなもの。以前にも来たことがあるのだが、大森って意外に遠くて横浜から京浜東北線でコトコト行くよりもいっそ品川から戻った方が早いんじゃないかと思えるくらいだ。でんも今回は遅刻したくなかったので着実に京浜東北線で行く。
で、症状としては立っている時よりも、座っている状態から立ちあがるのが一番辛い。なんだか座っている時にフクラハギの筋肉が縮んでしまっているような感じだ。今も椅子に座って書いているので、立ち上がる時がきっと辛いだろう(とは行っても慣れてきてはいるんだけど)。着いたのは11:15分くらいだった。前の人の診察の様子を聞き流しつつ、なんかまぁ、ざっくばらんな印象を受ける。看護師さんとか事務の人とかもいないようで、先生独りでやってらっしゃるようだ。
問診票をテキトーに埋めて待っていると呼ばれて診察室っていうか小部屋に入る。別の部屋では別の人が並行して診察を受けているらしい。
説明した状況をここに繰り返すと、
1) ずいぶん昔に交通事故で右足には大きな怪我をした。その時に右足の運動神経が切断され、右足は全く動かない状態で半年入院した。動かさないものだから右足の筋肉は退化して特に膝から下は棒切れみたいになった。医者には「キミはもう500m以上歩けないよ」とか言われたが、驚異の回復力で通常の生活が送れるまでに回復している。
2) ただし、右足はやはり弱くて、疲れると右足だけツったりするということが年に1、2度ほどあった。これは寝ている時に襲われるのでなかなかスリリングだった。
3) 異変を感じたのは2年ほど前の夏だったか、椅子から立ち上がるときに右足が効かなくなるということがあった。右足に力が入らないのだ。このときはジムのトレーナーに相談して、右膝を伸ばす筋力トレーニングを始めた。これをずっと続けていて、立ち上がるときに右足に力が入らなくなるということはなくなった。
4) で、もういいかな?と思ってこの足の筋力トレーニング(トレーニングは左右の足でやっていた)をやめたのが昨年の12月だ。そしたら、1月の中旬あたりからフクラハギに痛みが走り出した。
で、この先生はいままでの医者とは違って、私の足の筋肉をいろいろと押したり引いたりつねったり(それはない)した挙句に「これは坐骨神経痛の症状だ」とおっしゃる。そういえば私の神経が切れたのも坐骨神経だといわれていた。
で、「筋肉はあるが筋力がない」とも。うむ、確かに2年前の夏に筋力トレーニングを始めたときも筋肉はあるのになんで筋力がなくなったんだろう?と思っていたのだった。川崎にあるという日本鋼管病院というところにいいスポーツドクターがいるので、そこでリハビリの指導を受けるといい、という話も伺った。話の転びようによっては紹介していただくことになるかもしれない。
先生は私にいろんな姿勢をとらせてあちこちを押さえ、「ここは痛い?痛いな。ここは痛くない、と。」と私の小当をまたずにご自分で納得されている。おしたときに私の反応で痛みを推し量っているらしい。お腹にボールペンでなにか印を付けていたようだったのだが、あとで見ても印はついていなかった。おへその周りをボールペンでつつかれたりしていたのだったが、あれはなんだったんだろう?
足の土踏まずのあたりとその反対側にもなにか黒い三角のマークを貼りつけていたのだが、そこに鍼を打ったわけでもない。この二箇所のマークには帰る直前になってマルイ絆創膏のようなものを貼付けられた。これは未だに意味がわからない。ちゃんと聞けばよかったかな?
で、「鍼をうってみよう」ということになり、ズボンを脱いで半ケツ状態となって左体側を下にして横になる。昔、自己で神経が傷ついたあたりに何かしようということらしい。軽く毛布を掛けているのだが、何をされているのか分からない。ほんわかと暖かくなってきたので、もう鍼を刺しているのかと思ったら、鍼をうつ準備としてヒーターか何かで温めているらしい。
温めながら、昔の話で盛り上がる。まずは事故の話からバイクの話、先生もかなりバイクにはつぎ込んだのだそうで、メグロとかホンダのSLとか玉はのTD1、スズキのハスラーなどの今では博物館入りの話で盛り上がる。さらには音楽の分野で昔のフォーク(日本製)で、こちらは私もあんまり詳しくはないのだが、バンドの名前などは知っているのもあって、今ではだれも知らないだろうけど「ズーニーブー」なんて話で盛り上がる。「今はもう誰も」はアリスで知られているが、じつはアリスはカバーでオリジナルはその「ズーニーブー」かとおもったのだが、今調べてみると「ウッディ・ウー」だった、とか。
体が暖まって汗ばんできた頃、いよいよ鍼を打つことになる。実際に見ていないので何が起こっていたのかよくわからないのだが、おしりのあたりに打たれているのにフクラハギあたりに出来がはしるというか「ピピッ」という感じが走った。先生がおっしゃるには鍼を打ったあたりからカカトくらいまでにそういった「電気」が走るはずだということだったのだが、そこまでは行かなかった。「でも、この神経は生きているね。」というのが先生のお見立てだ。
「じゃぁ、そこに立ってみて」と言われてベッドから降り、立ってみると今までフクラハギに感じていた違和感がない。ええと、私はここに何しに来たんだったか?という感じだ。その旨を先生に伝えて「階段はどうかな?」とつぶやくと「階段歩いてみよう」とおっしゃるので、着るものを整えて医院の外へ行き(医院はビルの二階)、ビル内の階段を昇り降りしてみる。うむ、なんともないな。
うむうむ、と先生もご満悦で次回はあまり日にちを置かずに来週くらいに来て欲しいとおっしゃる。日にちが開くと、元の状態に戻ってしまってやり直しになるのだとか。来週土曜日には用があってこられないので、木曜日あたりの夜に伺うことにする。
院を出るときには足が軽かったのだが、そのあと電車に乗ったり歩いたりしているうちにまた元の感じが戻ってきた。夜になったら、ほぼ前のとおりになってしまった。これは「戻ってしまった」ということなのだろうか?
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コメント
世の中には神の手を持つといわれる名医の方が
おられるようなのでこの先生の治療で足が
全快するといいですね。良い先生にめぐり合うのは
幸運の要素が強いようですが今回のケースが
幸運であることを心よりお祈り申し上げます。
身体の痛みは人には解らないつらく苦しいもので
大変な中を通られていると思います。重ねて
全てが良い方向に向かわれますことお祈りさせて
ください!!!!
投稿: 楽(らく) | 2010年4月 4日 (日) 21時55分
事故で大怪我したことがあるのですか。それは、
ちゃんとした先生に診てもらってよかったですね。
ズー・ニー・ヴーと言われても、僕らの世代では
あまりピンと来なくて、「町田義人が昔ボーカルを
やっていたバンド」という認識しかないですね。
投稿: Atsushi | 2010年4月 4日 (日) 22時52分
どうも、ご心配おかけしております>楽さん
なんかですね、歳をとって体力がなくなってきたので昔の古傷が痛み出したようなものだ、とか言われました。体力が動向っていうよりも最近生活環境が変わったのでそのせいかなとか思っていますが。
投稿: Picks Clicks | 2010年4月 5日 (月) 00時11分
先生とお話してて、ズーニーブーという名前はやっと思い出したけど、町田義人なんて知らないですよ~。
投稿: Picks Clicks | 2010年4月 5日 (月) 00時12分