屠畜紀行で悩む
ななな、なんちゅう本を読んどるねん!?と眉をひそめる向きもございましょうが、意外とまぁそうでもなく、と。
私も最初はそう思いましたよ。「なんちゅう本を出すねん!?」と。しかし、まえがきなんかを読んでみると「家畜が食肉になるまでというのは人々があんまり見たくないところなのか、あまり詳細に解説されたりはしない」とか「日本では家畜の解体の仕事は差別の対象となってきたが、世界的にはどうなんだろうか?」というふうな視点が面白いと思った。
で、この著者はもともと主に旅行を対象としたイラスト・レポーターらしいのだが、旅行の合間に世界各国で上記のようなテーマを以て取材を始める。まず手始めは韓国である。そこからインド、アメリカそして日本の屠畜事情をイラスト入りで見ていくわけだ。
面白いなぁと思いつつまだ読み終わっていないのだが、この著者はどんな人なんだろうと思って検索してみると、TV番組「情熱大陸」で取り上げられたりもしたらしい。此の本「世界屠畜紀行」も1万5千部のヒットだったとか。1万五千部でヒットなのかぁ、という点にもちょっとびっくり。
で、検索すると現在も更新中のBlogを発見。これが面白くて昨夜は3時まで読んでしまった。
この人はもともと神奈川の人らしいが、東京に転居している時に思い立って「豚を飼う、そして食べる」ということを実践するために千葉へ移り住む。そして経験もないのに独力で(いや、様々な人に助けられながら)豚小屋を立て、床にセメントを塗り、三匹の豚を可愛がって育て、そして専門業者に頼んで解体してもらう(個人で勝手にやっちゃいけないらしい)。そしてBlogで人を集めて食べてしまうのだ。これがつい昨年の秋の話。
で、解体された残骸もこうやって愛でるのであった。
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