サダム・フセイン暗殺計画で悩む
1990年代当初に書かれたこの小説は、サダム・フセイン暗殺計画を扱っている。これは文庫本の裏解説にも描いてあるのでネタバレでも何でもない。
世界中から嫌われていたサダム・フセインだが、しかし誰がその指令を「公式に」出せるのかというと、それはとても難しい話になる。この小説の中ではどこかの国のトップクラスの政治家が非公式にこの指令をだす事になっている。それがいったい誰なのかは、ええとノーコメント。
だからいわゆる私兵による暗殺計画になるわけだが、資金的な援助もたっぷりあるのでしっかし下計画をたてることができて、計画は理想的に進んでいくのだが、いざ実行に移したときになって、偶然も作用してその行動がアメリカの軍事衛星によって検知されてしまう。このアメリカの衛星探知グループ(NRO)の行動がなかなか興味深い。
NROはいつもCIAから疎んじられているのだが、この検知によって一挙に名を上げることになる。まあそれは本題ではないんだけれども、アメリカ首脳もこの計画を検知したものの、どうしたものか?と英国に相談する。この米英が相談した結果がどういう事になるか、またいったいこの暗殺計画自体は成功するのか失敗するのか?
そりゃやっぱり書けないよ。
ちなみにこの小説、上巻を読んでいる間に下巻をなくしてしまって、下巻をまた買い直して読んだ。だって、上記の結論を見ないわけにはいかないでしょうが。
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