李忠成のボレーシュートで悩む
こういうタイトルにはしてみたけれども、この件に関して悩んでいるのは私ではなくて韓国のマスコミだ。
朝鮮日報、東亜日報、中央日報はそれぞれ日本語のサイトがあって普段からちょくちょくチェックしている。「日本憎し」と「日本羨まし」が入り混じって、いつもなかなかに香ばしいのだ。
今回のアジアカップでも、準決勝で当たることが決まってからはなかなかに香ばしい報道で、「これは戦争だ」、「韓国チームは中二日で不利だが、精神力で優っている」など意気軒昂だったのだが、準決勝敗退後は「あのプレイをPKにした判定はおかしい」となった。かつ「韓国チームのPKメンバーの選び方がおかしい」ということで、これはさすがに自軍の監督攻撃になった。
そんな韓国メディアが決勝戦の結果をどんな風に報道するのか興味津々だったのだ。特に決勝ゴールを決めたのが李忠成だったのだから、興味はなおさらだった。李忠成は準決勝を前にして「対韓国戦でゴールを決めたい」ということを言っていて韓国メディアから叩かれたりしていたのだった。
そもそも李忠成はもともと韓国籍で、韓国のナショナルチームの候補にも入っていたのだが、韓国語をうまく話せないなどの理由でチームになじめずに日本に帰り、2007年に帰化して日本国籍をとった。いわば李忠成は韓国を捨てて日本をとった「裏切り者」なのだ。
そんな李忠成の見事なゴールで勝った日本チームのことを韓国メディアがどう報道したか?
決勝戦から一夜明けても、朝鮮日報と中央日報(ともに日本語版)は決勝の結果を報道しなかった。東亜日報は短い記事で李忠成の名前を出して報道していた。丸一日以上たってから、3紙ともに決勝の結果をコメント付きで報道したが、そんなに悩んでいたんだろうか?
どうもこういうあたりの器量の狭さというのが、なんとも香ばしいのだが、SE7ENなどの著名芸能人が準決勝後に「日本チームは決勝でがんばって欲しい」というコメントを出したところ、一斉に非難を浴びてコメントを撤回せざるを得なかったということもあったりした。
これは器量の狭さと見るか、そこまで日本が嫌われているのか、という話なんだけれども。韓国の「日本憎し」も元々は器量の狭さから来ている部分もあるので、こりゃもうどうしようもないのかもしれない。
ところで、李忠成(日本人なので、リ・タダナリと名乗っている)はICONIQ(昨年資生堂のCMに丸坊主で現れた美女)とお付き合いしているのだそうで、このICONIQがまた日本育ちながら韓国でアイドル(Sugarのアユミ)としてデビューし、日本人として扱われることを嫌うというなんだかよくわからない人なのだが、そんな二人がお互いに国籍のことなんかをどう考えて、どう折り合いをつけているのかちょっとだけ興味がある。
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コメント
>韓国の「日本憎し」も元々は器量の狭さから
うーむ、私はこの辺り、日本が韓国を占領して植民地化した歴史をどう見るかで変わってくると思いますが。
投稿: taki | 2011年2月 6日 (日) 01時42分
そういうことです。この件について公正な視点から論じたものがないのかと思って探していましたが、韓国生まれで日本に移住した韓国人が日本語で書いたものを読もうとしているところです。
文春新書「韓国併合への道」呉善花著
でもその前に沈没した原子力潜水艦を救わないと(という小小説を読み中)。
投稿: Picks-Clicks | 2011年2月 6日 (日) 17時45分
以前に韓国関連の本を集中的に読んだことがあります。すぐ隣の国という意識があるだけだったけれど、全く知らなかったことを知りました。
その本は行きつけの図書館にはないですねぇ。読んでみたいけれど、どうしようかな。
私が読んだ中では、「チョゴリと鎧/池明観」というのがよかったです。ちょっと偏ってるかもしれませんが。
投稿: taki | 2011年2月 6日 (日) 23時50分
「韓国併合への道」をぱらぱらと読んだところでは、日本統治時代に国外(韓国の)へ逃れていた李承晩などの「海外抗日組」が日本の敗戦後に戻ってきて支配者となって今の世論を構築した、という論調のようです。
以下のURLでもそんな論調の一部を伺うことができます。
http://kamomiya.ddo.jp//Info/Zenka.htm
投稿: Picks-Clicks | 2011年2月 7日 (月) 10時03分