アイドリングストップで悩む
定期運行バスのアイドリングストップはずいぶん前から行われているが、乗用車でもアイドリングストップするとかいうTV-CMも流されたりなんかして、なんだかせこいことするもんだなぁとか思っていた。つまりすごく単純なアイディアだと思ったので。
エンジンをストップサせるタイミングはたぶんブレーキを一定時間踏み続けた時だろうと思うが、ではエンジンを再始動するのは何を契機にしているんだろうか? ブレーキを離した時? それともアクセルを踏んだ時? ソレガ気になったので調べてみた。
メーカーがマツダだということはわかっていたので、あとはスカイ何とかっていうことで、スカイ・アクティブという名前が付いていることも分かった。でもアイドリングストップだけでそんな名前を付けるのはちょっと大げさじゃないのか?
ところがいろいろ調べてみると、スカイアクティブというのは単にアイドリング・ストップだけの話じゃなくて、燃費向上を始めとするさまざまな技術を総称しているようだ。そんなことは知らなかったぞ。社内的な名称だったんじゃないのか?
興味を引いたのは低圧縮ディーゼルエンジンというものだった。燃料を高圧縮で燃焼させると、振動も増えるし高温燃焼のためにNOxも増えるので、ディーゼルエンジンとしては比較的低い圧縮率(14)にすることによってNOxの発生を抑え、燃料が完全燃焼しないことによる一酸化炭素は排気ガス再循環によって完全燃焼させる。その他にも2ステージ・ターボチャージャーとかの技術を組み合わせているということだ。
スカイアクティブはディーゼルだけでなく、ガソリンエンジンも守備範囲にしていて、こちらは逆に高圧縮にすることによって高燃費を実現している。そういえばディーゼルの効率の良さは高圧縮率によるところも大きかったのではなかったか?
排気ガス再循環にしても、単純に排気ガスを吸気側に戻すのではないと思うのだが、そのあたりの構造なんかはわからないなぁ。興味あるんだけどなぁ。
で、エンジン再起動の契機というのはやっぱり分からないのであった。
7月1日追記:
マツダの特許を調べると、【特開2012-012949】に「自動車搭載用ディーゼルエンジン」というのがあって、ここには排気還流の仕組みが記述されている。それによると、なんと吸気行程中に排気バルブを開けてしまうのだという。あれ?ディーゼルって2サイクルじゃなっかたっけ? マツダの低圧縮ディーゼルって4ストロークなんだろうか? 特許詳細を呼んだ限りではそんな風に書かれていなかったのだが。
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コメント
ホンダのフィットのハイブリットに乗った
事がありますが,エンジンの再始動は,
アクセルの踏み込みを見てたようです。
マツダさんは,ミラーサイクルだとか,
水素燃料バンケルロータリーとか色々
チャレンジしている様ですが,中々製品
に結びつく所まで行かないですね。
投稿: ををつか(をたくな講師) | 2012年6月10日 (日) 19時24分
一つ思い出した,マツダってセルモーターを
使わないでエンジンを始動させるって技術
開発をしていませんでしたっけ?
エンジンストップの時,決った気筒を圧縮
上死点で止め,始動時はその気筒を点火させ
るっての。違ったかな?
投稿: ををつか(をたくな講師) | 2012年6月10日 (日) 19時31分
そういえば書き忘れてましたが、マツダCX5をたまたま交差点で見かけてエンジン再起動を聞く機会がありました。タイミングはわからなかったんですが、ちょうどセルモーターで一発始動みたいな感じでした。
そういえばマツダんサイトで、「ガソリンエンジンで再起動時間0.35秒、ディーゼルで0.4秒」てなことが書いてありました。
気筒内の圧縮状態を保持できたらスゴイけど、そんなに機密にできるものなのかなぁ?
ミラーサイクルっていうのは吸気側への吹き戻しが問題になったりしないんでしょうか?
なんにしても、バンケルロータリーを実用化したマツダにはより一層頑張ってほしいものだと思います。
投稿: Picks Clicks | 2012年6月10日 (日) 20時45分
大昔,御料車に使っていたロールスロイスは
エンジン停止時に点火時期調整レバーを動か
し点火してやることで始動が可能だったそう
です。
圧縮上死点のちょっと先にいるシリンダー
なら圧縮が抜けて居ても混合気が残ってる
状況なら,火をつけてやれば動かすことは
可能だと思います。
もしくは気筒内にちょこっとガソリンを
吹き込んで点火してやるとかね。
冷間時は,セルモーターで回してやる必要
があるでしょうけど,エンジンが温まって
いれば,ちょっとした切っ掛けで始動出来
ますよ。
ちなみに,船舶の大型ディーゼルの始動は
気筒内に圧縮空気を吹き込んで始動します。
投稿: ををつか(をたくな講師) | 2012年6月10日 (日) 23時06分
でも、上死点をちょっと過ぎたあたりでピストンを固定しないといけないんでしょ? ほうっておくと下死点あたりまでピストンが下がってくるからブレーキがいるよね? ディーゼルだと点火プラグがないから、と言うことだと圧搾空気ボンベとポンプが必要になります。かと言って最悪の事態を考えるとセルモーターもなくす訳にはいかない。
ということで、点火だけで再起動っていうのは市販車に難しいのでは? と思う次第。
でも、上死点から下死点までのどんな位置でも点火さえすれば再起動できるのならスゴイと思います。4気筒ならどれかのシリンダがそうなっている可能性がなくもないわけで。
投稿: Picks Clicks | 2012年6月12日 (火) 21時10分