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2013年3月16日 (土)

HUM Trioで悩む

Gary Burtonはビブラフォンのヴァーチュオーソである。もう70歳近いのではないかな?超えたかな?

そのBurtonのCDもLPもDVDも何枚も持っているが、中にはよくわからないのもあるわけで、特によくわからないのが「HUMトリオとの共演」というものだった。HUMってなんだ?
Humtrio

画面いっぱいを使うこともないんだけど、いまちょっとPC環境の関係でいろいろ試しているのもあるのでご勘弁を。まぁとにかく、「Recorded at the Palais des Festivals, Cannes, France in January, 1981」ということで何かライブなんだろう、くらいの理解で聴いていたりしていたのだった。
で、一方でどうやらその演奏を収めたDVDがあるらしいというので買ってみた。安かった。
Humdvdこれもジャケットを見ただけではなんのことだかさっぱりわからない。でも、このDVDにはいろいろな情報が詰まっていた。

まず、「HUM」というのはバンドリーダーのドラマーの名前であることがわかった。Daniel Humereという。

この名前とこの綴りを見て、「ひょっとしてこれはダニエル・ユメールか?」と思ったのだが、これは違っていて、ヨーロピアン・リズム・マシーンのドラマー:ダニエル・ユメールは「Humair」である。
ダニエル・ユメールにはいろいろと思い出があるのだが、それはまぁ割愛するとして、簡単に紹介するとスイス生まれのとてもうまい左利きドラマーである。

一方のHUMereは今まで知らなかった。でもまぁGary Burtonとステージ上でセッションするくらいだからおフランスでは有名なんじゃないのかな?


そのHUMereの演奏の様子がこれだ。
Vlcsnap2013031618h33m16s59
DVDのジャケット写真とよく似ているが(特にベーシストの体勢が)、これは偶然だろう。この写真でまず気になるのがGary Burtonのたたいているビブラフォンの鍵盤数で、よく見るとFから3オクターブ上のFまであるので、37バーってこと?少なくないか? 

まぁその話は後でも触れるかもしれないが、ドラマーのほうを見ると、ハイハットが向かって左になるのにお気づきだろうか? ダニエル・ユメールみたいにこの人も左利きか? でも右手でトップシンバルの位置をチンチキと叩いてビートを刻んでいるし、左手は逆手に持っているから、これは右利きの持ち方だ。

つまり上半身は右利きで下半身(足)が左利き(右足でハイハット、左足でバスドラム)ってことなんだな。え~変なの。

ヘアスタイルもちょっと残念なかんじで、ダニエル・ユメールもじつはカツラをかぶっていたから、ひょっとしたら同一人物?という疑惑がないでもないんだが。

でも、ドラムのキレはいまひとつで、このDVDにはもうひとつのバンドが収録されていて、こちらはGary Burtonとアーマッド・ジャマルのトリオの共演なのだが、ジャマルのドラムのほうがキレがあって見ていて心地よいのであった。

DVDの内容はまぁいいや(いいのかよ)。それよりも特典映像、とはいっても動画じゃなくて静止画にテキストが載っているだけなのだが、これがなかなか興味深かったので一部をご紹介する。

Gary Burtonのバイオグラフィやディスコグラフィもあるのだが、それはおいといて、「Gary Burtonの使用機器」というのがあるのだ。これがなかなか興味深い。

全部を公開すると問題になるかもしれないので、マレットについての部分を紹介しよう。
Vlcsnap2013031618h28m08s19
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ほかにも、Gary BurtonがMussorの55より48を好むとか、ツアーに出る時には440Hzチューニングのバーと442Hzチューニングの2セットを持っていくとか、家ではYAMAHAのエレクトリック・グランドピアノを弾いているとか、まぁそんな話が載っていたりするわけです。

というわけで、日本ではほぼ無名なHUMさんですが、DVDにはいろんな情報が詰まっておりました、という話でした。

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コメント

興味深い内容ではありますね、しかしまぁ、実際使ってみないと分からないというのはなんでも同じで、この数年、マレットをあれやこれや大人買いしてきました。
今年に入っての実戦では件のBurton Modelが確かに最強でした。普段の練習は音の小さなソフトタイプを使ってます、というほど練習してませんけど。後はミディアムタイプをMalletKATと空振り練習で使っているくらいですね。MalletKATはMIDIだからマレットの種類と音質は関係ないんですが、柄が細めである程度のしなりがあるので振りやすいんです。あとはお蔵入りになっているマレットが何種類かあります。
ところでヴィブラフォンはF-Fの3オクターブが標準です。そういうと「えっ?3オクターブしかないの?」と驚く人が多いとは、赤松さんがBlogに書いてましたが、昔から3オクターブです。ただ最近はヤマハやヨーロッパメーカーによるC-Cの4オクターブタイプが普及しだしているようですね。

投稿: taki | 2013年3月17日 (日) 23時18分

Musser55とか48とかっていうのはバーの数ではなかったんですね。そうだったんですか。

ところで、ウチの近所のハードオフ(リサイクルショップ)で派生音付きの木琴が980円で売られていました。YAMAHA製でGからCまでの2オクターブ半の音域です。

これ、ちょっと欲しいんだけども、買っても多分使わないだろうしなぁ、というところなんですが、使いませんか?もしお入り用でしたら送りますよ。軽いのでセッションにも便利!

多分これだと思います。

http://jp.yamaha.com/products/musical-instruments/percussions/smallpercussions/desktop-chromatic/no_185/?mode=model

投稿: Picks Clicks | 2013年3月18日 (月) 21時05分

これは懐かしい木琴です。ヴィブラフォンを始めた頃に本物は買えないので、家での練習用に母親にヤマハで買ってきてもらったのがこれでした。そのうちにどこかに紛れ込んでわからなくなってしまったけど。

NYのストリートで活動しているXylopholksという着ぐるみの二人組みは小さなシロホンとウッドベースですね。ベーシストは日本育ちらしくて日本語がベラベラで、去年、今年と東北にチャリティーで来日していたようです。
http://youtu.be/PUnXo3TgTe0

木琴の方は、MalletKatがありますので結構です、ご親切にありがとう。

投稿: taki | 2013年3月18日 (月) 22時15分

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