スマートTVで悩む
スマホが流行っちゃって、なんだかなぁという感じなのだが、次はスマートTVだなんていうことで、電機各社が躍起になっているのだが、なんだかピントが外れている気がする。パナソニックなんかはリモコンにマイクをつけて音声で操作するなんてことを考えているとか。なんだか苦し紛れに出した誰かのアイディアを無理やり実現した感じ。
そんなことよりも、TV様はウチがどんな番組を見ているのか全部把握しているわけなのだから、その内訳をクラウドなり何なりで調べて趣味と傾向を判断して番組を推薦してくれるとか、見逃しそうな番組を録画してくれるとか、そのくらいやってくれないとスマートとはいえないんじゃないか?3Dとか4Kとか言ってる場合じゃないと思うんだけどなぁ。
わけがわからなくなったら基本に返るに限る。メディアとかソーシャルとかマッシュアップとかしてみようかな。
そういえば昔もそんなことを考えていたころがあって、いろんな情報を通信に乗せるということに関して、こんなマトリクスを作ったりしていたのだった。
メディア | 入力 (電子化) |
加工 | 蓄積 | 転送 | 変換 | 出力 (逆電子化) |
テキスト | ||||||
音声 | ||||||
音楽 | ||||||
図 | ||||||
静止画 | ||||||
動画 | ||||||
位置情報 | ||||||
モーション | ||||||
温度 | ||||||
湿度 | ||||||
接点 |
これは何を言おうとしているかというと、左端に挙げたメディア(情報の形態)に関して、それを加工したり転送したりすることを表の上で考えてみようというわけで、たとえばファックスというのは図ないし静止画を入力して転送し、また図ないし静止画として出力(逆電子化)する、ということだし、音声で入力した情報をテキスト化して文字で表すということをするには(メディア)変換という操作が必要になってくる、とか。そういうふうにしてこの表を埋めていくと、埋まっていないところになにかビジネスチャンスとかユーザーニーズが転がっているのが見えてくるんじゃないのか、とか。ま、そんなことを考えていたわけです。
こういうマトリクスを前にしてみるといろいろと考えがまとまったり、とっちらかったりする。
でも、ブロードバンドが普通になってきた今となってはこういうレイヤの低い話はあまり意味を成さなくなってきていて、情報の形態を云々するなんてことはもう意味をなさなくなっている。下半分は最近の動向として出てきたものを足してみたんだけど、あんまり意味を成さないな。
では今は何が意味を持つかというと、おそらくそれはどんな情報をどんな方向へ流すかというふうなことではないか。そこでどういう力学が働くのかということを考えるために、こんなマトリクスを書いてみました。
自分 | 家族 | 友人 | 職場 | 趣味の知人 | 企業 | 役所 | 公安 | ||
仕事 | 秘密情報 | 社内ネット | |||||||
一般情報 | 社内ネット | ||||||||
漠然情報 | mixi | mixi | mixi | mixi | |||||
生活 | 場所 | ||||||||
食事 | |||||||||
体験 | mixi | mixi | mixi | ||||||
趣味 | blog | blog, mixi | |||||||
消費行動 | blog | blog, mixi | |||||||
コンテンツ | |||||||||
環境 | |||||||||
身体 | |||||||||
心象 |
マトリクスとして完成はしていないんだけど、これを見ていると、いろいろと思いつくことなどあったりして。mixiと書いているのはmixiでこういう範囲の人々にこういう情報を投げているよ、とかblogもそういうつもりで書いていて、ではfaceBookはどうだっていうと、一部mixiとかぶっているけど、とか。「心象」というのは「雑感」では荒っぽいし「心」では気恥ずかしいので、こういう表現になったもの。
さらには横軸を増やすのが面倒でやらなかったけど、「不特定多数」とか「アーチスト」なんていうのもあったらいいかな、とここより下のほうを書いているときに思った。
あ、そういえばスマートTVの話から始まっているので、コンテンツというのも重要なファクターなのであった。
さらには今は色分けをしていないけれども、たとえば私が情報発信したいと思っているところをピンクで、私が情報を受け取りたいと思っている部分を水色で塗り分けると面白いかな、とか。
さらには情報も「発信したい」と思っているもの、「受信したい」と思っているもの、「発信したくない」と思っているもの、「受信したくない(これはないかも)」というもの、とか分類してみると面白いかもしれない。
思えば昔のパソコン通信などでの情報交換は趣味関係のものばかりだった。当時はSIG(Special Interest Group)というものがあって、その中で人が出会うという形になっていた。つまり興味を同じうする人たちであって、強いて言葉を作るなら同興人だろうか。
いまではfacebookに代表されるように、諸身でつながるのではなくて、現実世界のつながりをそのままネットに持ち込むような形になっている。これこそまさに「ソーシャル」なのであって、つまりこれはSIGの否定なのだろう。私が始めてFacebookにloginしたとき、SIGを探して当惑したのだったが、Facebookはそんなものには背を向けているのであった。
5月20日追記:
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