害虫駆除用銃で悩む
Bug-A-Saltという銃が面白い。アサルト・ライフルという狙撃用の銃があるので、それをもじってつけた名前だろうと思うが、面白いじゃないか。
実は名前の通り、「塩」を使って虫を殺すものらしい。塩粒を一つずつ飛ばすのかと思ったが、動画を見るとそうじゃなくて塩をひとつまみほど虫に向けてたたきつけるらしい。多分、ポンプで溜め込んだ空気圧で打ち出すのだろう。卓上で使うような食塩をいっぱいに入れると50発撃てるという。
でも日本の住宅で使うとなると、まき散らした塩が潮解してベトついたりするからちょっと無理かな。屋外で使うならいいんだろうけど、屋外では虫のほうが行動範囲広くて有利になるだろう。
これを見て思い出したのが、ギャビン・ライアルの小説でタイトルを忘れてしまったが新型の戦車を陸送する話だったかなぁ。その戦車は砲弾を打ち出す火薬(炸薬?炸薬は砲弾の中に入っている方だと思うので違うと思う)に液体を使うというもので、これによって近くの的に射撃するときには火薬の量を減らしたりできるとか、そんな話だった。敵との距離を精密に測定できて、しかも気温、気圧、風向などから火薬の量をコンピュータで精密に計算できるから可能になったのだとか。
そんなこんなを思い出したりしているうちに妄想モードに入り、銃弾に使われている薬莢ってもったいないよなぁ、ということから、銃弾を打ち出すのに液体とかあるいはガスを爆発させて撃ち出すことはできないんだろうか?とか思ったり。
使い捨てライターに使っているようなガスボンベからガスを供給してうまく空気と混合し、装填した鉛弾の背後の爆発室に充填して着火する。着火にはもちろんライターに使われているようなピエゾな着火装置を使う。
うまい混合気を作ってしかもそれを密閉した爆発室へ導くというところが難しいのだろうけれども、きっとそのうちに何かブレークスルーがあって実現するんじゃないかな? 粉末の火薬ほどの威力は期待できないような気がするけれども、そういう非殺傷な武器というのが今後は流行るかもよ。
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コメント
>アサルト・ライフルという狙撃用の銃がある
アサルトライフルは「突撃銃」と訳されます。狙撃とは逆に軽量で短射程の弾薬を大量にばらまきながら敵陣に突っ込んで行くというイメージです,現在の歩兵の主用銃とも言えます。代表例が米軍のM16(改良型のM4)ですね。
ギャビンライアルの小説は「砂漠の標的」ですね,マクシム少佐シリーズの第三巻かな。この中に出てくる液体装薬は一時期盛んに研究され結局モノに成りませんでした。個体装薬を薬きょうに詰めた扱いやすさには敵わないようです,何かブレイクスルーが有ればまたぞろ復活するかもしれません。
「混合気を作って燃焼させ推薬に」とのアイデアは私も以前考えました,要するに昔有った杭打ちエンジンと同じ様な事をすれば良いのですよね,火花点火でなくも圧縮点火で可能だと思います,以外と簡単な機構で殺傷能力のあるエネルギーは得れるだろうな,なんて思いますけど,作って実験てなわけには行きませんね,きっとアメリカ当りの特許公報をあされば過去に出された特許が有るんじゃないですかね。
投稿: ををつか(をたくな講師) | 2013年6月 9日 (日) 22時46分
なるほど、狙撃銃⇒突撃銃、ギャビン⇒砂漠の標的、炸薬⇒推薬が正解でしたか。ありがとうございます。
杭打ちエンジンってのはディーゼル・ハンマーと呼ばれていましたね。あれは爆発力でおもりを打ち上げて、その落下エネルギーで混合気を圧縮するので、十分な圧縮エネルギーがあるわけですが、ハンドガンでそんな風に使える圧縮エネルギーがありますかね?
投稿: Picks Clicks | 2013年6月 9日 (日) 23時05分
>ハンドガンでそんな風に使える圧縮エネルギーがありますかね?
爆発(燃料の高速な燃焼)のエネルギーの多くを弾丸に与え,残りのちょっとスプリングに押されたピストンに与えれば良い訳ですよね,で引き金を引くとピストンがバネの力で前進し混合気を圧縮し点火,燃焼、弾丸の発射とピストンバネの圧縮。フリーピストン機関て事で大丈夫じゃ無いかな?,空気銃以上,火薬燃焼の通常の銃以下のエネルギーの弾丸を撃てると思う。自動銃の撃鉄撃針の代わりに圧縮用ピストンって事で仕組み的には出来ちゃう。
投稿: ををつか(をたくな講師) | 2013年6月10日 (月) 19時36分
自発点火させるには圧縮比を10以上にしなくちゃいけないと思うので、それをスプリングで実現できるのか?ってところが疑問なところです。10気圧ですよ?下手したら20気圧くらいないと起爆しないかもしれない。
圧縮して爆発するメカニズムをよく理解してないんですが、断熱圧縮で温度が上昇して点火するんですよね?うまくいくかなぁ?
投稿: Picks Clicks | 2013年6月11日 (火) 00時35分
適当なシリンダーとピストンを用意して手の力で圧縮して発火させる事が出来ます。
http://www.youtube.com/watch?v=xooXqLxvs_A
上手く設計すればスプリングの力で充分でしょ。まあ,電気発火でも良いのですけどね。
投稿: ををつか(をたくな講師) | 2013年6月11日 (火) 15時09分
なるほど、そういえば確かに模型用のディーゼルエンジンなんかも手動で爆発させているものなぁ。しかしこのYoutubeの動画は何を燃やしたんだろう?爆発はしてないですよね?
ネット情報によれば50気圧まで圧縮すると600度くらいまで温度が上がるとか。で、可燃ガスと空気の混合器の発火温度は何度なんだろうか?
でも、爆発させるのに混合器全体を熱する必要はなくて、ほんの一部だけでも発火点に到達すればいいのだから、火花で点火できるのなら火花が楽なのではないかな?
それでもなお「圧縮点火が美しい」、というのもわからないではないけれども。
投稿: Picks Clicks | 2013年6月11日 (火) 22時00分