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2013年6月15日 (土)

Z変換で悩む

結論から言うと、Z変換はやはりわからなかった。ブロック図レベルではわかるのだが、今回やりたいと思っているバタワース・フィルタなんかをデジタルフィルタとして実装しようとするとさっぱりわからない。チェビシェフなんて全然わからない。

考えてみると、学生時代にもZ変換と回路解析とは全然別の授業だったので、アナログ回路をZ変換してみようという話はなかったんじゃなかったか? それとも覚えていないだけか? ラプラス変換なんかでは、すっかり得心して、変数ζをいじりながらいろいろ演習問題をといた覚えがあるのだが、Z変換はさっぱりだ。

とか言っているうちに少しだけ思い出したことがあるので、2次系の帰還ループを持ったシステムをs式で表してそれをZ化する、なんてこともそのうちやってみようとは思っている。

Timeconstant
で、まぁこんな図や、こんな数式なんかを書きなぐったりした結果、どうやらできそうな目処が付いたので、WAVファイルを処理して見ることにする。

Equation こんな数式を書いたりして、まるで「ガリレオ」を意識しているみたいだが、はい、意識してます。むこうは理学部なのでいきなり数式がでてくるんだろうが、こちとら工学部なものでまず図を書かないとイメージが湧かない。ガリレオ先生が書きなぐるのは流体力学の偏微分方程式みたいだからこちらも対抗して差分方程式を書いてやろうと思ったのだが、方程式を書く前に図を見て答えが出てしまった。

実際にデータを処理するにあたっては、先日はPerlでえらく時間がかかったのでこれをどうしようか、という懸念事項があったのだが、Cを使わなくてもPerlで出来そうだということがわかった。

先日はWAVファイル全体をメモリ上に読み込んで、あわよくばFFTまでやってしまおうかというスケベ心を出していたので、そのメモリを確保するのに時間がかかっていたらしい。11MバイトのWAVファイルを格納するのに1Gバイトのメモリと30分という時間を消費していた。これは連想配列だからしかたがないのかもしれないのだが、これはちょっとメモリを食い過ぎ。以前に試算した時には連想配列であっても要素あたりのメモリのオーバヘッドは18バイトだという結果だったんだけど。

まぁ、それはともかくPerlでスクリプトを書いてWAVファイルを処理できるようにした。指定した周波数より下の方は通すが、高い部分をカットしようという(デジタル)ローパスフィルタだ。簡単な一次のパッシブフィルタだ。

まずはホワイトノイズで実験。
Whitenoisebefore_2

ホワイトノイズは周波数分布が均一な信号なので、そのスペクトルを見るとフラットになるはずなのだが、この図ではえらく波打っている。これは縦軸の取り方が悪いので、よく見ると大きなうねりであってもプラマイ0.2dBの範囲に収まっている。0.2dBというのは5%くらいなのでまあまあフラットかな。

で、このホワイトノイズを3KHzカットオフのローパスフィルタに通した結果がこちら。

Whitenoiseafter

漸近線を引いてみると、カットオフが2.3KHzくらいに見えるが、これはなんだかよくわからない。ただ、3KHzのところでちょうど-3dBになっているからまあよしとするか。漸近線でももっと精度が出るかと思ったが。

ホワイトノイズの音を出すこともできるが、聞いて愉快な音でもないので省略。次にボーカロイドの声を処理してみよう。

すると、こんなのだったのが、
R8barspec

こうなる。それぞれ、音も比べていただきたい。
R8barspeclp3k

つまり、5KHzあたりのピークを取ると、たしかに耳障りな音はなくなるが、音も変わってしまって「あ~」よりも「え~」に近くなってしまう。だから、耳障りであっても元のほうがいい…のかなぁ?「曖昧な発音」だから、どっちでもいいようなもんだが、実際の歌の中でこの音だけフィルタを掛けるというのはちょっとめんどいのでそこまではやらない。

だから結論としては耳障りな「さー」的なノイズみたいなのが聞こえるけれども、それを取ってしまうと別の音になってしまうから、しかたがない、ってことかな? でもなんか不自然なんだけど。

でもこうやって、WAVEファイルをPCBで処理できるというのは嬉しい驚きだ。実ま昔にもトライしたことがあったのだが、今ほどHDD容量が潤沢になくてこんなにいろいろ遊べなかったのだ。早速やってみたいことがいろいろ出てきたので、また出来たらBLOGに報告しよう。

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音楽」カテゴリの記事

コメント

どこに行ってもFFTの話題だな〜〜,私の学生の頃は,FFTのプログラム書いて,どっかの潮汐記録を解析すれば修論位には成った。それが今では携帯電話の中で普通に使われて居るんだからね,技術の進歩ってのは凄いもんだよね。

投稿: ををつか(をたくな講師) | 2013年6月16日 (日) 09時03分

FFTに食いつきましたか。CPU速度は昔に比べると3桁~4桁速くなっていますから、リアルタイムFFTなんて音声圧縮にまで使わるくらい普通になりましたね。

有料のリアルタイムFFTアプリを購入したりもしました。これを見ながら音楽聞いたりすると面白いんです。

投稿: Picks Clicks | 2013年6月16日 (日) 12時10分

偶々,木曜日だかに,iPhoneのリアルタイムFFTアプリを友人のPA屋さんが「ホールの音響特性が計れて便利なんだ」と自慢げに見せてくれました,そんなんでFFTづいているなとね。
私の師匠が「Excelで学ぶフーリエ変換」「マンガでわかるフーリエ解析」なんぞという本を出しておりまして,息の長い売れ方をする。と言っております。「マンガでわかる・・」の方は肝心の部分が漫画化されていないと評判は良くない様ですが,それでも版を重ねて居るようです。

しか〜〜し,ボーカロイドに歌わせる発音からFFTにまで行き着く思考をする人も凄いな,と感じ入ってるわけです。

私はFFTとか言われてもなんの事やらさっぱり判りません。

投稿: ををつか(をたくな講師) | 2013年6月16日 (日) 16時09分

フーリエ変換のことは常に考えています。耳にはいってくるものはほとんどフーリエ的に分析しているといってもいいかもしれない。これは誰でも無意識のうちにやっていることではないでしょうか。普通は図式化とか数式化まではしないでしょうけれども。

車を運転するときにギア比とかトルクカーブとかを漠然と考えているようなものじゃないでしょうか。

投稿: Picks Clicks | 2013年6月16日 (日) 18時16分

耳に入って来る音を殆どフーリエ変換するってのに目が点です,私は音に関して鈍感で,音程を憶える事が出来ないんです(音痴だね)だから語学も苦手。ましてや普段から音をフーリエ解析的に聞くなんてこと想像だにしたことありませんでした。う〜〜む深いぞこれは・・・・

投稿: ををつか(をたくな講師) | 2013年6月16日 (日) 20時55分

専門はディジタル信号処理だったので、あ、そういうことだったのか、と理解すると後は簡単。

オッペンハイムの教科書を読むのがいた版良いかと。

投稿: Cello | 2013年6月16日 (日) 21時37分

設問:バタワース・フィルタをZ式で図式化してください。

投稿: Picks Clicks | 2013年6月16日 (日) 23時49分

ををつかさん、そんなに大層なことじゃなくて、漠然と周波数スペクトルの図を思い浮かべているだけです。甲高い声を聞くと、これはきっと高域にピークがあるというよりは声帯が弱くて寄生振動しているんだろうなぁ、とか。

オランダのオーディオメーカー:フィリップスでは「ゴールデン・イヤー」という資格をエンジニアに求めているそうで、この資格をとるには音楽を聞いて「6KHzあたりに6dBほどのディップがあります」とか判じないといけないのですが、私はそんなレベルの足元にもおよびません。

投稿: Picks Clicks | 2013年6月16日 (日) 23時58分

私は一時期オーディオフィルターの自作に凝った事がありまして,スイープジェネレータで作った音をフォルターを通す前と後を二現象オシロで観察して楽しんでいました。その時からしばらくは音を聞くと,何となく生の波形を想像するようになった事があります。あくまでも生の波形ね,スペクトルまで考えた事は有りませんでした。
そっか今度頭の中に音声帯域のスペクトルを作るよう努力してみよう。
電波と可視光は頭の中にスペクトル図が有ります。光に関しては学生時代吸光分析ばっかりやってたから,色を見るとCIE色度図とスペクトルが思い浮かぶのですがね。電波に関しては,広帯域受信機のチューニングダイヤルが頭に浮かんで「あぁ,この辺の周波数か」なんて考えるのですけどね。

投稿: ををつか(をたくな講師) | 2013年6月17日 (月) 09時23分

オシロとスイープジェネレータとフィルタがあれば、私ならリサージュを描かせたでしょうね。て言うか、そうやって遊んでました。波形そのままを見ててもあまり面白いとは思わなかったので。

電波といっても、やはり音声を載せていたり据するので、例えばSSBで通信するときなんか、音声スペクトルを想像しながらチューニングするんじゃないですかね?

投稿: Picks Clicks | 2013年6月17日 (月) 22時05分

今日の朝、教室に入ったら、ホワイトボードに大きく逆フーリエ変換と昨日の講義の書き残し、「あ~ここまで、フーリエ変換が追い掛けてくるよ~」と、泣きたい気持ちのわたし。
今時はゲームプログラムにもフーリエ変換を使うのが当たり前なんですからね、怖い世の中だ。

投稿: ををつか | 2013年6月18日 (火) 11時32分

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