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2013年7月の10件の投稿

2013年7月31日 (水)

似非オーディオマニアに悩む

「似非(えせ)オーディオマニア」とは私のことだ。オーディオに興味があるフリをしているが、実はどうでもいいと思っている。

学生の頃、オーディオはちょうど遊ぶのに手頃なテーマだったので、アンプを作ったり、スピーカを測定したりするのは楽しかったが、「いい音」なんてのは幻想だと思っていた。安いスピーカーを鳴らすのにアンプのほうで低音を無茶苦茶に持ち上げて、ベースが唸ると振動でスピーカーが歩くようなシステムだったこともあった。りっぱな真空管アンプのように見せかけて実はそれは見せかけだけで、実は裏でトランジスタアンプが働いているアンプで友人を煙にまいたりしていたのだった。

実は今でもそう思っている。音が悪くなるのはオーディオセットのせいだが、音がいいのならそれは音源がいいのだ。「オーディオによるいい音」なんてのは存在しない。オーディオは引き算することはあっても足し算は出来ないし、しちゃいけないのだ。

だから、スピーカーの周波数特性なんてフラットである必要はないと思う。スピーカーは周波数特性よりも効率を重視すればいいのだ。人間の耳は周囲の音響特性を補正するので、たとえラジオの5cmのスピーカーであっても歌っているのが誰であるかがわかる。

こと音楽に関して言えば、例えばベースの音が聞こえないというのは困るが、「まるでそこで演奏しているかのごとく」というふうなリアリティを求めてようとは全く思っていない。音楽はどうせ記号なので私は記号を聞いている。その記号の色加減というか味加減というか、そういうものを楽しむという趣味もあるんだろうが、私はそういうのにはあんまり興味が無い。

でも、ネットワーク越しに流れてきたライブ音源を聞いて、ギターの弦のメーカーを当てたりすることはできる(こともある)。これは980円のイヤフォン越しだったので、スピーカーだったらそこまではわからなかっただろう。音質と言うよりもS/Nつまり周辺雑音の問題だ。

だから、スピーカーケーブルを変えると音が変わるとか、電源をかえると、あるいは電源ケーブルを変えると音が変わるとか言っている人たちを見ると、ちょっと違うんではないかという気がする。それって本当に目隠しテストとかやってんの?

Bagspeaker 電源ケーブルを変える前と変えたあとの音を記憶しているというのもすごいと思うが、さらにはスピーカーシステムの中に紙風船を糸で吊るして「低音に締まりが」、「透き通るような高音」とか言っているのを見ると、これは神がかったある種の超能力なんじゃないかとさえ思う。そこまで行くんだったら、もう止めない。オーディオ道を極めてください。

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グリーンフロートで悩む

「グリーンフロート」というのを先々週の日曜日だったか、TVでやっているのを一部だけ見た。

赤道直下に浮島を作ってそこに住もうという壮大なアイディア。地上700m~1000mなら、赤道直下でも気温は年中26~27度なんだそうで。清水建設とか野村総研が計画しているらしい。

で、それを図示したのがこれ(クリックで拡大します)。

Greenfloat1

差し渡し3kmはいいとして、タワーの高さが1000mだ。どんな材料を使うのかというと、TVでは「不燃性マグネシウム」と言っていた。鋼鉄の1/4の重さで強度はええと忘れた。

上の図で示したのがひとつの「セル」で、ここに1~5万人が住むことを考えている。その全体構成がこんな感じだ(クリックで拡大します)。

Greenfloat12  

まぁいろんなことがいいことずくめみたいな感じになっているのだが、どうも総花的でまるで「新事業開発室」みたいなところが功を焦って「高い評価を得るために全部放り込んだ」という感じがどうも拭えない。だって「2030年着工予定」とか言っていたし。本気なのか?

まず、1000mのタワーに人が住むんだが、これって実現可能なんだろうけれども一気にやるのはどうもリスクが高いんじゃないかと思う。

まずは内陸部で1000m級のタワーを作って運営してノウハウを集めてから海上に出るとか、タワーにかぎらず他のコンポーネントも事業と言うよりもまず産業として安定した供給ができるようにしていくのがいいんじゃないだろうか。

タワーやらフロートの部品も大量生産することによって品質の良い物が安く作れるだろうし、2030年に一気に作ろうとしてもそれに失敗したらダメージ大きいよ。

一つのセルに1~5万人というのもどうかな?

これは小さな都市というより街なんだが、鉄道とかの大量輸送手段がないわけだからそれぞれ孤立しているわけで、船で行き来できるといっても例えば他のセルに通勤するなんて出来ないだろうし。こういうところに住みたいかな? 刑務所ならいいのかもしれないが。

ネットワークに依存すれば通勤できなくても問題ない? そうかな? やっぱりショッピングとかいきたいんじゃないの? ネットワークといっても光ファイバはちょっと難しそうだからセルの間をマイクロ波でつなぐような感じになるのかな。浮島だからお互いに動いているわけでマイクロ波も常に相手を探して首振りしなければならない。

まぁ、壮大な計画というのは「アポロもそうでした」というくらいで、実現する気概さえあればなんとかなる…のかな? でもアポロは一極集中のプロジェクトだったけど、これは数百万人を巻き込もうというプロジェクトなので、社会科学的アプローチが欠かせないはずだ。なんかそのへんが弱そうな気がする。

Greenfloat3

こういう風景も、陸続きで「ああ、今度はあっちへ行ってみようかな」と思えるならなんだかワクワク感があるんだけど、船に乗らないと行けないとなるとなんだか遠く感じてしまうだろう。


それよりも、浮島なら海上に浮く田圃というのはどうだろうか。稲はもともと熱帯の植物だし、水さえ確保出来れば順調に育つはずだ。そして海水を脱塩すれば水は無尽蔵に取り出せる。

脱塩するにはエネルギーが必要だが、それには太陽熱を使う。ソーラーバッテリーは使わずに太陽光を集光して直接ボイラで海水を沸かし、水蒸気で発電しつつ発電で温度の下がった蒸気は水となって農耕に使うことができる。

沸かした海水は濃縮塩水として保管し、精製はどこか他所でやってもらう。

で、ざっと試算してみたんだが、100m四方の浮島に1日1トンの水を供給すると、ええと1トンの水っていうと1m立方だから水深0.1mmにしかならないのか。するとせめて100トンはほしい、と。それでも10mmか。

100トンの水の温度を100度上げるとすると、10TW? そりゃ無理だな。太陽熱というのは赤道直下でも1336W/m2なんだそうで、10TW供給するには700万平米ってそりゃ無理すぎ。

例によって桁の取り間違えをやっている可能性があるけれども、案外うまく行かないものなんだな。

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2013年7月28日 (日)

パンディエイロで悩む

パンディエイロ(Pandeiro)というのはブラジル音楽で使うタンバリンみたいなものだ。

でも小学校で使うよう、あるいはカラオケで戯れに叩くようなタンバリンではないことはこの動画を見ていただければわかる、と思う。

この楽器はボサノバというよりサンバで使うものなので、どちらかと言うと私の守備範囲からは外れているのだが、こんなふうに叩けたらいいなぁ、と常々思っていて、う~ちょっと本格的に練習してみようかな、と思ったり。

楽器自体は国産のPearlので6000円くらい、有名なLP(Latin Percussion)のでも1万円未満で買える。買えない値段でもないんだけれども、実際に使うかどうかわからないし、第一家で練習するにも音が大きすぎるよなぁ。

でも、作って作れないものでもないんじゃないかな? と思い始めるとなんだか妄想が膨らんで100円ショップで買ってきた板切れを風呂で水攻めにしてふやかして曲げたら作れるんじゃないかという気がしてきた。

皮が問題だ。普通は山羊の革を使うらしいが、このへんでは山羊は見かけないし、猫ならいるけれどもサイズが足りないし(そっちか?!)まぁ、大きな音を出したくないわけだから、コンビニ袋みたいなポリエステルなもので何とか行けるんじゃないの?

というわけなので、厚さ3mm、幅20mm長さ90cmの板を100円ショップで買ってきた。材質はなんだろうなぁ?朴みたいな高級材であるはずないんだけれども、ブナとかそういうものだろうか?

で、一晩風呂に浸けて曲げようとしたが、これが案外にしっかりしていて曲がらない。Uの字までも行かなくて、せいぜい平仮名のくの字とかへの字くらいにしか曲がってくれない。う~ん。

板の厚さが3mmなので、丸く曲げた時には内周と外周の差が3mm×πで9mm強になる。この9mmを何とか吸収しなければならないので、う~ん、刻んでみるか。

Pandeiro0 板切れ2枚をテープで貼りあわせて一時的に幅40mmにして、15mmおきにカッターで切れ目を入れる。カッターの厚みは0.4mmだが切れ目の幅は、ええと、まぁなんとかなるだろう、と一心に刻みを入れる。

刻みを入れると、さすがに最初よりは曲がりやすくなっていて、U字くらいまではすいっと曲がるがその先がなかなかに抵抗してくれる。

そこでまた水攻め。水でふやかしてだましだまし曲げていく。

Pandeiro1するとまぁ、このくらいまでには曲がってくれるわけで、これをやはり100円ショップで買ったクランプで止めて乾かす。





Pandeiro2乾いて落ち着いた所で重ねてみるとこんなかんじになる。丸くならないなぁ。「サンペイです」のサンペイがリボンをつけたような感じだ。切れ目の入れ方が一様でなかったんだろうなぁ。
Pandeiro3 しかたがないので、丸くなるように矯正のために縛り上げる。辛いだろうが我慢してくれ。




この矯正スタイルのまままた水攻めにて乾燥させたのが今日までのところ。あ、左右が逆か?

次のステップとして、接着という作業があるのだが、この幅方向と円周方向の接着をどうするかなぁというのが現在の課題だ。

円周方向の接着のために端の部分は斜めに切ってあるのだが、これも失敗かも。接着してから切ったほうが良かったかなぁ?

特に円周方向の接着に関して、今持っているクランプではうまく抑えが効かないので、大きな目玉クリップとかでも入手するかと考え中。また接着するにもエポキシにするか木工系接着剤にするかはたまた瞬間接着剤か、といろいろあるだけに悩みも多様になってくる。

Pandeiro4 斜めに切ったところを拡大するとこんなふうなんだが、先が細くなりすぎていて接着するときの抑え方が難しそうだ。

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TAMBA TRIOで悩む

あまり有名ではないのだが、根強いファンを持つのがTAMBA TRIOというボサノバグループである。このグループはその後ギタリストを入れ「てTAMBA 4」となり、私なんかはその時点でファンになったので、タンバ・トリオの頃は実はよく知らなかった。

どんなグループなの?と聞かれても、「コーラスも歌う男性3人組」というくらいしか言えないけれども、このコーラスが相当難しいことをやっているんだと思う。そうでなくても変拍子とかベースソロとかドラムソロとか、普通あんまりボサノバではやらないようなことをガンガンやるグループなのだ。

典型的な、というか、私がTAMBA4のな前から真っ先に思い浮かべるのがこの曲だったりする。後半にちょっとコーラスが入る。

「典型的」なので、あんまり派手なことはしていない。つまらんと思う人もいるかも知れないが、まぁそれでも構わない。 
ところが数年前、HMVだったかWAVEだったか、とにかく洋物に強いCDショップのワゴンセールでタンバ・トリオのお徳用オムニバス盤を発見、即座に確保した。これはなかなかの出物で、いい買い物だった。でもそのご、タンバ・トリオの作品にはなかなかお目にかかれていなかったのだった。

それはこのグループのリーダーであるLuiz Ecaが1992年に亡くなったからで、そういう意味ではモウタンバ・トリオというのは過去のものになってしまったとも言える。Luiz Ecaに関してはBill Evansとの関係でちょっと書いたことがある。

そんな話をボサノバ好きの人たちと話していたり、またtakiさんから「クアルテート・エン・シー」との共演をYOUTUBEで紹介してもらったりしているうちに、「オムニバス盤が出ているくらいだから、ブラジルではきっといろいろ出ているんだろうなぁ」と思うようになり、Amazonで検索してみると確かにいろいろ引っかかってくるのだが、やたらに高価だったりしてなんだかよくわからない。

で、オークションをチェックすると、意外に安く出ていたりするの食いついてみたりして。

で、先週あたりに合計5枚を入手した。合計で3000円ちょいかな(送料別)。
Tambatrio4cds
あれ、4枚しかない? いやいや、左上のが2枚組なんですよ。

左上のが「TAMBA TRIO Classics」という2枚組で28曲入り、これは先にかいたワゴンセールのオムニバス盤とかなりかぶっている。

右上は「TAMBA TRIO DEBUT」というもので14曲入り、こういうタイトルをなんでジャケットにちゃんと書かない? しかもこれは日本版なのだ。そんなのが出てるなんて全く知らなかった。

左下は「TEMPO AVANCO」で24曲入り。以上の3アルバムCD4枚はだいたい似た感じで、どれもこれも例のオムニバス盤に入っていたかもしれないなぁ、と思ってしまうような感じではある。ただ一曲、「ソダンソ・サンバ」は新鮮で面白かった。

問題は最後の右下「Black Plus Blue」だ。これはなかなかの意欲作っていうか、その前に「BLACK」と「BLUE」の2つのアルバムがあったのを一枚に合体させたのがこれなのだが、ライナーノーツにはどれがBLACKだったか、どれがBLUEだったか書いてくれていない。

あ、忘れないうちに書いておくと、「BLACK PLUS BLUE」は日本版である。少なくともこの合体盤は日本の企画であるらしい。ボーナストラック3曲を含めて17曲が収録されている。

「Black Plus Blue」の内容はディストーションのかかったギターが入っていたり、「あれれ、これがタンバ・トリオ?」というふうな感じのもあって、まだちゃんと平常心で聞けていないのだが、いろいろ面白そうではあるですよ。

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スペイン高速鉄道事故で悩む

スペインでの高速鉄道事故は、事故の瞬間の動画も公開されているが、まだその全容が解明されていない。亡くなった方々のご冥福をお祈りする。

この動画を見て思うのは、8年前のJR西日本福知山線の事故である。この事故に関して私は原因を「速度を超過したままカーブに入ったが、ブレーキをかけたために先頭車輌の後ろ側の台車への加重が減少し、遠心力によって車体後部からねじられるような形で左へ横転した。」と推測した(福知山線の事故はスペインとは逆の右カーブで発生)。私の推測は想定した列車構成(客車と動力車の台数と順序)が実際と違っていたので説得力のないものになってしまったが、スペインの事故動画を見て、まさにこの「後ろから突き上げられて横転する」というパターンなのではないかと思った。

スペインの事故動画をよく見ると、3両目あたりが後ろからひねられるように横転しているようにみえる。これはそれぞれの車両によってブレーキの効きが不均等なために、ブレーキのよく効いた車両がブレーキの効いていない車両に追突されるような形になって後部を押し上げられ、後部車輪に垂直にかかる重量が見かけ上軽くなってしまって遠心力に負けて横転したのではないだろうか。

ニュースによれば列車は制限速度80km/hのところを190km/hで走っていたという。いったいどういう教育をしているのかさっぱり分からないが、列車の制限速度というのは自動車のそれとは違って設計された鉄路の上を走っているのだから厳密に守らないといけないものなんじゃないんだろうか?

しかし、事故の原因はそのスピード自体ではないと私は考える。原因はブレーキである。ブレーキを掛けなければ列車はあのカーブを無事に抜けていたのではないだろうか。ベテラン運転士はあのカーブを何度もその速度で走っていたが、その日は何かの加減で速度の釣果を感じて減速しようとした。そしてそのブレーキの効きが不均等であったためにこの惨事が発生した、のだと思う。

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2013年7月19日 (金)

ガットギターのアタッチメントで悩む

ガットギターってことはつまりクラシックギターのことだ。

ガットギターの生音は他の楽器と比べると音量が小さいので、ソロならともかくそのままではステージでの合奏には使えない。

そこで電気の力に頼ることになるのだが、まずマイクを使うとマイクとの位置関係に常に気を使わねばならず、マイクの音量を適度に操作調整してくれる人がいたとしても、息が合わないことがしばしばだ。大きな音を出したいときには音量を下げられ、小さい音で演奏したいときには逆に音量を上げられてしまったりする。

ギターに密着させて取り付けて電気的に音を拾うものをアタッチメントとか呼んだりしている。大抵のものは圧電式といって、圧力の変化を電圧として取り出すことができるピエゾ素子というものを使って楽音信号を取り出すのだが、これがなかなか難物で。

まぁ少なくとも、もともとアタッチメントがついていないギターにあとから取り付けるアタッチメントに関しては、満足の行くものに出会ったことがない。よく設計されたアタッチメントを製造時に取り付けたものならばかないマシなものもあるが、それにしてもピエゾ臭さという嫌な感じは残っていたりする。

もともと、音を圧力で拾おうというのが無理なのだと思う。これはきっと多くの人が勘違いをしていると思うのだが、音を放射するときに大事なのは振幅や圧力ではなくて、速度なのだ。大きな音を出そうと思ったら大きな圧力を出すのではなくて、速度が必要だ。だからスピーカーは低音で大音量を出そうとするとあれほど大振幅になるのだ。

だから生音の楽器は、楽器の各部を速度で鳴らしている。それを圧力でセンスしようとすると、取り出したものはどうしてもその微分になってしまって特有の変な音になる。これが「ピエゾ臭い」ということなんじゃないかと思うが、まぁこれは思うだけにしておこう。

だ・か・ら、圧力ではなくて速度をセンスすればいいのだ。圧電素子ではなくて、電磁的に音を拾えばいい。つまり鉄弦エレキギターというものはそういう意味では理にかなっている。

ではガットギターはどうするか? ガットギターはナイロン弦なので、その振動を電磁的に拾うことは出来ない。できないが、ボディの振動を電磁的に拾うことは出来るんじゃないか?

なので、こんなものを作ってみたよ。

Singlecoilgut1
これはなにかというと、エレキギターに使われるピックアップをガットギターのボディに取り付けて、ボディの振動を拾おうとしているのだ。

もちろん木のボディの振動はそのままでは拾えないから、ボディには細い鉄弦をセロテープで貼り付けてある。上の写真では白いピックアップがボディに密着しているように見えるが、実際には約1mm強の隙間を保ってボディから離れている。そのピックアップの真下に鉄弦が貼り付けてあるのだ。

ここまで接近するとわかってもらえるんじゃないだろうか?ゆくゆくはあわよくばギターの内側にこういう仕掛けを組み込んでやろうかと思っているわけなのだ。
Singlecoilgut2
では、こんなふうに苦労してどんな音が出せているのかというと、それはこんな音だ。下手くそな演奏だが、これはギターにあんなふうに棒きれが付いているのでなかなか普通みたいには弾けないんだよ、と言い訳。
   

さすがはシングルコイルで、ノイズが乗っちゃってる。ノイズをキャンセルできるハムバッカータイプのアタッチメントも用意しているので、工作の時間が取れたらまた実験しようと思っているのだが、音としては意外にイイカンジだ。少なくともピエゾ臭さは全くない。

スペクトラムを取ってみるとこんなかんじで、低音が出すぎっていうか、500Hz以下しか聞こえていないっていう感じだな。ボディの振動しか拾っていないんだから、まぁこんなもんか?

Singlecoilgut

ギターの音はボディの胴鳴りと弦の弦鳴りが相まってリアルな音になるのだが、この電磁アタッチメントは弦鳴りを全く拾えていないので、こうなるのは当たり前っちゃ当たり前。こういうふうにして拾った音からいかにして弦鳴りを補償していくかっていうのが、面白いところなのかもしれない。

翌日追記:

ハムバッカーをとりつけてみたよ。

Humbacker

しかし、これもやはりノイズが多くて、さてはアース取ってないせいなのかな?と考えてアースラインを手で触るとノイズが小さくなったりする。なので、アースラインをギターに接地して…って、どこにだよ? しかたがないので、巻き弦の6弦にアースを取ってみると案外いける感じ。なので、ワニ口クリップで4弦もアースするが、5弦の分はない。



で、録音したのがこれだ、例によって右肘でギターを固定できないのでいつもにもまして下手くそである。で、なんだか歪んでいるなぁ。電気信号レベルは低いので歪むわけないし、磁気飽和しているんだろうか?なんでだろう? シングルコイルもちゃんとアースを取って確かめないとなぁ。

翌々日追記:

弦をアースするよりも、雑音を誘導している最大の要素である私の体自体をアースするのが効果的じゃないかと思ってやってみた。雑音はかなり改善されたが、まだクリアというには程遠い。弦も同時にアースすればよかったのかもしれない。

シングルコイルの場合:


ハムバッカーの場合:


体をアースするには右手首に1mmφの鋼鉄線を巻いて行った。これがまた、ケーブルが弦に引っかかったりして面倒くさかった。

シングルコイルのほうがクリアに聞こえるのは、シングルコイルのほうが振動する弦に接近できているからだ。ハムバッカーの方はその距離調整がうまくできていない。

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2013年7月18日 (木)

超写実的絵画で悩む

千葉のあるところに「ホキ美術館」というのがあって、この間の連休にちょっと寄ってみたわけだ。何をテーマに展示しているところかなんてことは全く知らなくて、「ホキといえばホキ徳田」位の知識しかなかったのだ。

ホキ徳田というのは1937年生まれのジャズ歌手で、アメリカで活動中に文豪ヘンリー・ミラーに見初められて結婚した。かなりの年の差婚だったはずだが、詳しいことは知らない。なんだか可愛いお婆ちゃんになりそうだなという予感を感じさせていた頃をTVで見た覚えがある。

ところが、この美術館はホキ徳田とは全く関係がなかった。保木さんという方のコレクションを公開している美術館で、そのテーマが「超写実的絵画」ということなのだ。

Hibikiこの白黒の画像はこのサイズでは写真にしか見えないと思うが、これが油絵で、サイズはA3くらいだったかなぁ。とにかく、写真と言われても「ああ、そうですか」というくらいの写実性である。

この絵を描いたのは島村信之という人で、検索してもらうとこの絵のカラーバージョンも見ることができる。

このひとはほかにも女性の絵なんかを描いていて、この絵は美術館では見なかったのだが、美術館でも似たような感覚の絵が何枚かあって、縦横1.5mくらいのサイズで人物を描いているのだが、とくに女性の肌の透明感というのが油絵の技法として素晴らしいと思った。

Shimamuranobuyuki

しかし、だ。こういう「写真と見紛う油絵」ってどうなの? 写真じゃダメなのかい? こういう絵はおそらくモデルを一旦写真に撮影して、それから絵に描くんじゃないかと思う。実際、長い間ポーズをとっているのは難しいような絵もあったし。

その写真を誰が撮ったか?というのは問題ではない? そんなことはないだろうなぁ、構図とかライティングとか、画家のイメージで撮影し、その画像を見ながら、時には拡大したりして細部まで再現するんじゃないんだろうか。

写真では実現できないような光の具合とかを表現するために手描きするというのならまだ分かるのだが、こういった完璧な超写実的な絵の芸術性ってどうなんだろう? その技術が素晴らしいということはわかるのだが、例えば同じ写真から超写実的な絵を別の人が描いて同じ物ができるのだったら、それは芸術とはいえないんじゃないか、と思うわけです。

はっきり言って絵のことはよくわからなくて、絵を語る資格はないとは思っているのだが、実際に存在するものや存在しないものを記号化して提示するのが「絵画美術」というものじゃないんだろうか? 完璧な超写実的な絵というものには画家の個性の入り込む余地がないんじゃないか、と思うわけです。

実は私の父もリタイア後に自分で撮った写真を基に水彩画を描いたりしていて、それは超写実的とはいえない、デフォルメされた絵だったから、そういうのもアリかな、と思っていた。一方で私の知人で鉛筆で超写実画を描く人がいて、これは「写真ではありません」と描いておかないと誰もが写真だと思ってしまうというもので、私もこれにはどうリアクションしていいのか困ってしまったのだった。

話を戻して、この「ホキ美術館」に入って、最初に展示されているのが次に挙げる絵なのだが、これは本当に写真みたいなのだが、よく見ると意外に記号化というか、思い切った色の置き方でもって光と影を演出していて、これには驚かされた。

Gomifumihiko

よく見ると葉っぱを描いた上に置かれた白い絵の具なのだが、ちょっと離れてみるとそれが葉に反射した光のように見えたりする。こういうテクニックはスゴイと思う。ちなみにこの絵は五味文彦という人の作品。

特筆すべきはこの美術館自体のデザインで、一言ではなかなか表現できないけれども非常に凝った作りで、素晴らしいと思った。レストランもそこそこの値段でいいものを出してくれる。レストランのインテリアも作り付けで、革張りのソファも建物のカーブにぴったり沿って張られている。

「ホキ美術館」は千葉の外房線土気(とけ)駅からタクシーで10分くらいだろうか。大網駅からでも行けるだろうがちょっと遠い。

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2013年7月17日 (水)

選挙公約で悩む

いよいよ来週は選挙なわけで、各政党がマニュフェストとか公約をもって戦っているわけだが、非常に具体的な争点を以って政党の差別化を図るのはなんだか騙されている感じがある。

そもそもこういう戦い方は小泉純一郎が「郵政民営化、是か非か?」という争点を無理矢理立て、そういう具体的な争点で敵味方を識別するという戦略で大勝したことを先例としているのだろうが、こういうのは有権者を馬鹿にしているのだと思う。

選挙戦はもっと抽象的な、角政党がどういう考え方をしていて、その結果として争点となっている事象に関してある結論を出す、という形を取らないと、選挙が済んだら勝手し放題ということになってしまう。「争点」というのはある意味目眩ましなのだ。

だから、問題は争点そのものではなくて、その争点に対してどういうスタンスでどうやって結論を出すのかというプロセスが大事なはずなのだが、こういうのって表現する方も受ける方も面倒くさいのか、全然流行らないんだなぁ。

こんなふうにマニュフェスト合戦とか公約合戦をやっているうちは、日本の政治は良くならないと思うなぁ。


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2013年7月 7日 (日)

大人の火遊びで悩む

友人のペプシマンさんのBLOGで見てから、「ロケットストーブ」というのがずっと気になっている。ペプシマンさんはギターまでも作ってしまうなんでも作り屋さんで、アンプとスピーカを積めるように改造したバイクをストリート用のステージとして使ったりしているらしい。

ロケットストーブというのは、簡単に言うと煙突効果を最大限に利用して燃焼効率を上げたストーブで、その燃焼する様子から「ロケット」という名前が付けられたらしい。実際にYoutubeなどで動画を見ると、ロケットと言うよりもジェットエンジンの噴射のように吹きあげる様子はなかなか痛快だ。これはなんとか実験してみたい。

ところで、このロケットストーブの解説として、よくこういう図が描かれるのだが、これにはちょっとおかしなところがある。

Rocketstove

灰色に色付けしたところは断熱材だという。この断熱材に囲まれた内部煙突を「ヒートライザー」と呼んでいて、これがロケットストーブのキモになる部分だというのだが、断熱材は温度差のあるところに使ってこそ意味があるので、ここに設置しても意味は無い。

Rocketstovewiki 一方こちらは元々のロケットストーブの図解で、こうやって断熱材で囲まれた煙突の中で燃焼ガスを煙突の出口まで高温のまま保温することによって煙突出口のところに上昇気流を生じさせ、その上昇気流の「引き」によって冷たい外気を焚き口へ導く。これは理にかなっていると思う。これでこそ「ヒートライザ」と呼べるものだ。

先に描いた大きな図は、このヒートライザから吹き出す高温の熱風(燃焼ガス)を暖房などに利用する横行煙突へ導くためにヒートライザに蓋をしたものだ。横行煙突はその上にベンチを作ったりベッドを作ったりするようだが、そのためにヒートライザを閉じこめちゃいかんだろう。

この大きい方の図を何度も眺めて、要するに煙突出口での上昇気流は、焚き口と煙突出口の間の高低差と温度差のみに依存するのだと思う。だから、内部にひそめたヒートライザなんてなんの意味もないと思う。断熱材を入れるなら、ヒートライザを囲むチャンバー全体じゃないか。

で、いろいろ計算とかしてみると、出入り口間の温度差を数百度とすると、高低差1cmに対して引き込み圧力が1mg/cm2と出た。これはほんの僅かの圧力だが、軽い空気に対してどれくらい効くのか、試してみたいところだ。

ちょうど梅雨明けのこんな季節なので、火遊びするにはちょっとナニなのだが、アルミホイルと針金を使って1mくらいの煙突を作ってみようと思っている。アルミは650度で溶けてしまうので実は不向きなのだが、溶けたら溶けたでそれも面白いかな、と。

というわけで、火遊びを計画中。止めるなら今のうちだぞ!

7/16追記:

まだ基礎実験もできずにいるわけだが、あちこちのBLOGのなんかを読んでみると、どうもヒートライザー周りの燃焼ガスの流れに誤解があるのではないかと思われ。

つまり、ヒートライザーの内側では熱い燃焼ガスが上昇し、ヒートライザーの周りでは(断熱されていない)チャンバーの外壁を通じて外気へ熱が逃げて比較的温度の下がった燃焼ガスが重くなって下降する、と。だから断熱材がヒートライザーの内外温度差を支えるために必要だ、と。

つまり熱い空気は上昇し、(比較的)温度の下がった空気が下降することによって滝口からの空気の吸い込みと、燃焼ガスの煙突への押し出しが実現されるということのようだが、これはおかしいよね。開放された大気の中なら相対的な温度差で空気の上昇や下降が起こるだろうけど、密閉空間ではそういう理屈は通らなくて結局は入口と出口の高低差と温度差で決まると思うんだけどなぁ。

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音楽ストリーム化で悩む

音楽をダウンロードで購入する、ということはやったことがない。音楽というものは音楽そのものだけでなく、その周辺情報と一緒に「所有」することが大事だと思っているからだ。特にジャズの場合、各パートを誰が担当しているか、録音日付はいつだったかということをぜひ知っておきたい。曲目と作曲者も押さえておきたい。

しかし、どうもこういうのは時代遅れになるようなのだ。

ネットワークが広帯域になり、かつまたモバイルでも広帯域の定額料金が普通になってくると、音楽がストリームで供給されるようになるだろう。ストリームということはつまり端末側に溜めないということだ。つまり音楽を所有するのでなく、「利用する:聞き流す」というスタイルで音楽と付き合うことになる。

しかも、そのストリームが無料に近い定額になったりすると、「聞き放題」ということになるのだが、これははっきり言ってもうどう対応したらいいかわからない。

ラジオを聞くように相手任せで音楽を聴くのは嫌だ。たまにならいいんだけど、不特定多数向けの流行りの曲ばっかりを聴き続ける気にはならない。

今までは大雑把に好きなジャンルを選んで、好きな演奏者を見つけ、その共演者を辿って視野を広げていくという聞き方だった。だからそういう情報さえ供給されていれば、ストリーム化も大歓迎なのだが、ストリームに埋め込まれたリンクを辿って他の曲や演奏者に行き着くというふうになるにはまだ時間がかかるだろう。

曲をまるまる一曲聞いて、それが好きかどうかというフィードバックを返すことによって、システム側が私の好みを自動的に判定するということもできるようになるかもしれないが、それはそれで何となく腹立たしい。自分で選択したという実感がほしいのだ。

とか言ってるけど、ジャズ喫茶なんてところへ行かなくなってからはニュースソースも少なくなって、結局のところ昔買ったLPをCDで買い直すくらいのことしかしていない。新しい分野を開拓するということもFourPlayくらいしかできていない。FourPlayもRitenourが向けてからはあんまり興味なくなったし、あとは知り合いが出したCDを買うくらいだなぁ。

そんなふうな、「好きな音楽を探る」というのがビジネスチャンスになったりするんだろうか?

そもそも「好きな音楽を追求する」という事自体がもう時代遅れ? 音楽というのは聞き流して消費するもの? 演奏の背景を知ることによってより深い感動を得るなんてことを望んじゃいけない?

というわけで、モバイルブロードバンドによって「音楽」のあり方が大きく変わっていくのかな、と悩むわけです。

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