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2013年8月28日 (水)

オープン・セブンで悩む

オープン・セブンは吉本の芸人さんたちが遊んでいるゲームらしい。私は「ざっくりハイタッチ」という土曜深夜の番組で知った。

1)トランプのカードを7枚用意する。1(エース)~7の7枚だ。これを一人でプレイする。
2)これをシャッフルして裏向けに並べる。
3)任意の一枚を選んで表に返す。そのカードの数をnとする。
4)並んでいる7枚のカードの、右からn枚目あるいは左からn枚目が表になっていなければそのカードを開く。右か左かを選ぶのはプレーヤである。
5)右からn枚目も左からn枚目もすでに開いていたら、プレーヤの負けである。
6)右から、あるいは左からn枚目のカードを開くことができたら、その数字をnとして4)へ戻る。
7)すべてのカードを開くことができたら、プレーヤの勝ち。
さて、このゲームでプレーヤが勝てる確率はいかほどであろうか?それにもうひとつ気になるのは、カードを裏向けにして7枚並べた時に、すでに勝負か決まっているのではないか、ということだ。つまりカードのすべての並び方に対して、はじめからプレーヤの負けが決まっている場合があるのではないか、ということだ。
解析的に理詰めで考えていけばきっと答えがわかるはずだとは思いつつ、どうも頭悪くてうまくまとまらない。なので、コンピュータで虱潰しに計算させてみた。計算自体は数秒で終わるが、そこまでのプログラムを作るのに1時間くらいかかって、まぁそれが楽しいわけなんで。
まず、7枚のカードを並べる組み合わせは7!で5040通りだ。これは常識っていうか、まぁ、あたりまえ。で、そのそれぞれの並びについて何通りの「解」があるかを考える。つまり今7枚のカードが裏向きになって並んでいる時に、プレーヤにはどれほどの可能性があるのか?ということだ。
並び方の数 「解」の数
96 52
384 39
1152 26
1920 13
1488 0

これがその計算結果で、つまり5040通りの並べ方のうち、1488通りはその時点で負けが確定している。一方で表で一番上の96通りの並べ方に入ると、52通りの解があって、これは詳しく見ていくと、最初のカードとして真ん中のカードを選ばなければ、必ず勝てる。

その96通りを列挙してみるとこんな具合だ。
Card Pattern 成功数 Card Pattern 成功数 Card Pattern 成功数
2 3 1 5 7 4 6 52 3 7 2 1 6 4 5 52 5 4 2 1 6 7 3 52
2 3 1 6 7 5 4 52 3 7 2 5 6 1 4 52 5 4 2 7 6 1 3 52
2 3 1 7 4 5 6 52 3 7 2 6 4 1 5 52 5 4 6 1 2 7 3 52
2 3 4 1 7 5 6 52 3 7 4 2 6 1 5 52 5 4 6 7 2 1 3 52
2 3 4 7 1 5 6 52 3 7 4 6 2 1 5 52 5 7 2 1 6 4 3 52
2 3 7 1 4 5 6 52 3 7 6 1 2 4 5 52 5 7 2 3 6 1 4 52
2 3 7 5 1 4 6 52 3 7 6 2 4 1 5 52 5 7 2 6 4 1 3 52
2 3 7 6 1 5 4 52 3 7 6 5 2 1 4 52 5 7 4 2 6 1 3 52
2 4 1 3 7 5 6 52 4 1 2 3 6 7 5 52 5 7 4 6 2 1 3 52
2 4 1 5 7 3 6 52 4 1 2 5 6 7 3 52 5 7 6 1 2 4 3 52
2 4 7 3 1 5 6 52 4 1 6 3 2 7 5 52 5 7 6 2 4 1 3 52
2 4 7 5 1 3 6 52 4 1 6 5 2 7 3 52 5 7 6 3 2 1 4 52
2 5 1 3 7 4 6 52 4 3 1 2 7 5 6 52 6 3 1 2 7 5 4 52
2 5 1 6 7 3 4 52 4 3 1 6 7 5 2 52 6 3 1 5 7 4 2 52
2 5 1 7 4 3 6 52 4 3 7 2 1 5 6 52 6 3 1 7 4 5 2 52
2 5 4 1 7 3 6 52 4 3 7 6 1 5 2 52 6 3 4 1 7 5 2 52
2 5 4 7 1 3 6 52 4 5 1 2 7 3 6 52 6 3 4 7 1 5 2 52
2 5 7 1 4 3 6 52 4 5 1 6 7 3 2 52 6 3 7 1 4 5 2 52
2 5 7 3 1 4 6 52 4 5 7 2 1 3 6 52 6 3 7 2 1 5 4 52
2 5 7 6 1 3 4 52 4 5 7 6 1 3 2 52 6 3 7 5 1 4 2 52
3 1 2 5 6 7 4 52 4 7 2 3 6 1 5 52 6 4 1 3 7 5 2 52
3 1 2 6 4 7 5 52 4 7 2 5 6 1 3 52 6 4 1 5 7 3 2 52
3 1 2 7 6 4 5 52 4 7 6 3 2 1 5 52 6 4 7 3 1 5 2 52
3 1 4 2 6 7 5 52 4 7 6 5 2 1 3 52 6 4 7 5 1 3 2 52
3 1 4 6 2 7 5 52 5 1 2 3 6 7 4 52 6 5 1 2 7 3 4 52
3 1 6 2 4 7 5 52 5 1 2 6 4 7 3 52 6 5 1 3 7 4 2 52
3 1 6 5 2 7 4 52 5 1 2 7 6 4 3 52 6 5 1 7 4 3 2 52
3 1 6 7 2 4 5 52 5 1 4 2 6 7 3 52 6 5 4 1 7 3 2 52
3 4 2 1 6 7 5 52 5 1 4 6 2 7 3 52 6 5 4 7 1 3 2 52
3 4 2 7 6 1 5 52 5 1 6 2 4 7 3 52 6 5 7 1 4 3 2 52
3 4 6 1 2 7 5 52 5 1 6 3 2 7 4 52 6 5 7 2 1 3 4 52
3 4 6 7 2 1 5 52 5 1 6 7 2 4 3 52 6 5 7 3 1 4 2 52

それぞれの「解」の数が、13の倍数になっていることにお気づきであろうか?これはおそらく開いたカードの値が「4」だった場合に、左右という選択肢が無いために選択肢の数が6×2+1ということになるんじゃないかと思う。

で、まぁいろいろと計算してみた結果、トータルでざっくり言うと、プレーヤーが勝てる割合は23%と出た。その根拠はめんどくさいから書かない。その代わりに、計算した結果のテキストファイルを圧縮して置いとこう。

「open7.zip」をダウンロード

翌日追記:
オープン・セブンに必勝法はあるだろうか? それは特にはない。ないが、最初に開くカードを真ん中にするのはやめたほうが良い。真ん中のカードから始めた場合の勝率は他のカードから始めた場合の半分にしかならないからだ。ざっくり言って、真ん中意外のカードから始めると勝率25%なのだが、真ん中から始めると勝率は12.5%になり、それでトータル勝率が23%になる、という感じ。

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コメント

オープンのセブンって〜からスーパーセブンの話しかと思いました。スーパーセブンは最初からオープンですからことさらにオープンと付ける必要はないですけどね。
プログラムを組んでTVゲーム化したら1人遊びに良さそうですね。探せばフリーのゲームが有るかな?

投稿: ををつか(をたくな講師) | 2013年8月29日 (木) 22時07分

うちの近所にスーパーセブン持っている人がいるらしくて、何度かみかけました。でもあれは夏暑く冬寒いという、まるで4輪オートバイですね。

一方、オープン・セブンはPCとかのゲームとしては簡単すぎるんじゃないですかね。遊ぶにしても、プログラム作るにしても。カード7枚しかないし。操作はめくるだけだし。

投稿: PicksClicks | 2013年8月29日 (木) 23時57分

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