笑いの方程式で悩む
第一回の時から言っているのだが、「キングオブコント」って面白くない。2013もおもしろくなかった。
準決勝に残った百余組から決勝の8組へ絞り込む選択を一体誰がやっているのか、公式サイトを見てもさっぱりわからない。この決勝への選択基準がどうもおかしいというか、私の趣味に合わないのだなぁ。準決勝の様子をWEBで見れるようなのだが、LOGINが必要とかでめんどくさいから見ない。
しかも決勝は準決勝で落とされた人たちが審査するという、おかしなルールだ。「笑いのプロが審査する」とか言うけれども、準決勝で落とされた人たちが準決勝を通過した人たちを審査するというおかしな構造だ。一体何がやりたいのやら。
おそらく決勝8組を選ぶ審査基準は「将来性のあるグループを育てる」というふうなことを思っているような気がする。例えば「シュールな笑い」とかね。でもそれがなんとも見当違いのような気がしてならない。
などと考えていて、「笑いの方程式」みたいなものがあるのかもしれないな、と思うようになった。「シュールな笑い」というのもその方程式に乗ってくれば成立するのかもしれない。
漠然と考えてみると、笑いというのは「共感と意外性」なのじゃないかと思った。でもそれに加えて「優越感の笑い」というのもあるのかな、と。でもこの2つの要素は階層が違うような気がする。
共感の笑いというのは、「あるある」みたいなことで、自分の予想があたって、「やるぞやるぞ、ほらやっぱりやった~」みたいなこと。意外性というのは「え?そんなのがあるのか!?」という驚きを伴う笑い。これを勘違いすると「笑えないシュール」になる。
優越感の笑いというのは簡単に言うと「馬鹿だなぁ」というのを根幹に持つ笑いで、「俺だったらもっとうまくできるぞ」とかいう、あんまりお行儀の良いものではないと思う。でもこういう笑いの好きな人は必ずいて、こういう人がいるから「人は何を笑うかによってその人格を判断される」とか言われたりする。
昔の偉い人が「笑いは緊張が緩和された時に起こる」とか言ったりもしているが、そんなに一般化できるものでもないだろう。クイズの答えに「ほぅ~」と感心しても必ずしも笑うとは限らないし。
女性が笑うことについては、きっとなにか性的なことにつながりがあるのだと思うのだが、この辺りはあまり追求できないので、専門家に任せたい。
このへんまで考えて。、「笑いの方程式」をGoogleで検索してみると、まさにそういうサイトがあったりして、なんでも大学の4年間をそれに費やして、「笑いの方程式を発見した!」という人がいた。
で、その方程式の実践としていろいろなシナリオを公開しているのだけれども、これが実に面白くない。この人は吉本興行の若手要請機関であるNSCに入ったそうだが、その後お笑いはやってないのかな?
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コメント
ご紹介のサイト「笑いの方程式」確かに面白くないね。
ギャグ漫画家の作家寿命は短いとか,精神に変調を来したヒトが何人もいるとか,笑いを追求する事は難しいんですね。
投稿: ををつか | 2013年10月 4日 (金) 08時07分