マレーシア航空機墜落で悩む
また、マレーシア航空だ。亡くなられた方々のご冥福をお祈りします。
マレーシアには3度ほど行ったことがあるのだが、中国系、マレー人、インド系が階層を作っているという、ちょっと日本では考えにくい社会で、ビジネス的な分野はほぼ中国系が抑えており、その代わりというのか、マレー人は公務員につくことが多いらしい。町中で見る警官などはほぼマレー人である。インド系はたいてい下働きで、駐車場の監視とか、ビルの清掃などはほぼインド系だ。
そういう階層が、結婚することによって崩れていくことはないのか? と現地の人に聞いてみたが「宗教が違うから交じり合うことはない」という。中国系は意外なことにクリスチャンが多く、マレー人はイスラム教、インド系はヒンズー教である。
そういう「交じり合わない社会」というのが航空会社の運営に何らかの影響を与えたりしているということがあるのだろうか? 3月に行方不明になった370便に続いて今回17便がミサイルで撃墜されたことが偶然とは思えないのだ。
だいたい、ウクライナのきな臭い地域を飛ぶっていうのはどういう判断なのだろうか? 例えばJALやANAは自主的にウクライナを避けて飛んでいたのだが、マレーシア航空17便はアムステルダムからクアラルンプールを目指してまっすぐに飛び、その結果ウクライナ上空を飛ぶことになった。
ウクライナ政府は上空を飛ぶ民間機に対して「32,000フィート以上の高度で飛ぶように」と指示していた。
この図は、世界中の航空機の状況をレーダー情報を介して監視しているFlightRadar24というサイトがマレーシア航空17便についてのデータを提供しているものだ。横軸の時間がどうもよくわからないのだが、おそらくはこの事件に関してどこかに報告が入った時点から逆算した時間なのではないだろうか。
図の青い線が高度を、赤い線が速度を示している。左端が墜落の瞬間で右へ行くほど過去になる。横軸の14:00あたりを境に高度が変わっている。14:00より前(右側)では高度32,000以上を維持しているように見えるが、その時点からあとはどうみても32000フィートを切っているようだ。
その高度で1分10秒ほど飛んだあたりでミサイルが着弾したように見える。地上に激突した時の速度は200ノットというから370km/hで、これでは生存者など全く期待できない。
ミサイルを発射したのは、ウクライナの親ロシア派と見られているが、一方でこのマレーシア17便の37分あとにプーチンの乗ったロシア機が同じ場所を通過したとかで、しかもその機体がマレーシア17便のボーイング777に似ていたという話から、実はプーチンを狙ったウクライナ政府のミサイルによる誤爆だったのではないか、という憶測もある。でもこれはちょっと荒唐無稽というか、ウクライナがプーチンをそんな形で暗殺してもメリットはないはずだし。
ということなので、ブラックボックスの発見が待たれるところなのだが、墜落した地域はウクライナの親ロシア派が制圧している地域で、ブラックボックスはすでにもう発見されてロシアに運ばれたとの観測もある。
ということなので、真相が明るみに出るにはまだ時間がかかりそうだ。
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コメント
高度とかじゃなく,IFFも確認せずにミサイル打っちゃった,ってモラルが存在しない戦場に問題大有りって事ですかね。
投稿: ををつか | 2014年7月21日 (月) 09時04分