海上農園で悩む
海の上で農業をやるっていうのはいいんじゃないか、という話は前にも書いた。
で、それを本当にやろうというところが出てきていたりする。そりゃそうだろう。
でも、この計画では基本的に水耕法を使い、農業用水は雨水に頼るんだという。現実的なのかもしれないけれども、志が低いな。
以前に私が書いた計画では、太陽光を集光して海水を沸かして蒸留すると同時に、蒸気機関で発電するとかそんなことだったと思う。
しかし、使える面積は広大なのだから、別に集光しなくたっていいんじゃないのか。効率云々もそんなにシビアじゃないので、高温高圧の蒸気なんで必要ないのだった。普通の太陽光で海水をゆるゆる温めればいいのだ。
ということで、海水から蒸留水を得るためにこんなことを考えてみた。
透明で断熱なカバーの下で海水を太陽光で温める。
海中に沈めた熱吸収体(黒く塗った鉄板みたいなもの)があると効率が高まるだろう。
海面から緩やかに蒸発した蒸気は海中に設けられた真水タンクへ導かれる。真水タンクは熱吸収体の陰になっているし、海水で冷やされているので、とくになんということもなく蒸留水が得られる。
真水タンクは例えば強靭なビニル袋でもいいわけで、そうすると真水の回収が楽になるかもしれない。
というわけ。これでどのくらいの真水が得られるかはよくわからないが、足りなければ規模を大きくすればいいので、実現性は高いような気がする。
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コメント
面白いアイデアですね。これ,海に浮かべるより塩田見たいなモノを作りそこに海水を引き込んだほうが低コストで実現出来そう。
問題は復水器ですね,図の装置では暖められて軽くなった水蒸気を含んだ空気を冷たい水中側に行かせる為には何か工夫が必要ですね。
投稿: ををつか | 2014年9月 7日 (日) 15時17分
復水器(=真水タンク)がハードウエアなら水圧の問題はないので、当初残存している空気さえなくなれば水蒸気は勝手に循環するんじゃないかと思います。
真水タンクをビニル袋にすると、最初のうちは空のまま日陰の水面上に浮かせておいて、水がたまれば沈めてもよし、という感じで。
投稿: PIcksClicks | 2014年9月 7日 (日) 19時39分