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2015年4月13日 (月)

Sergio Mendesの新譜で悩む

要約:

Sergio Mendesの新譜「Magic」を買ってみたがあまり気に入らなかった。しかし、70代も半ばを過ぎたSergio Mendesがまだまだ前進を続けているのに対して、ひょっとして私はついていけてないのではないか?

詳細(あるいはいつもどおりのだらだら書き):

Magic セルジオ・メンデスは知らない人でも知っているブラジルの音楽家で、彼の大ヒット曲である「マシュケナダ」はそれこそ知らない人でも一度は聞いたことがあると思う。

セルジオ・メンデス(以下セルメンと略することもある)はその演奏が商業主義的すぎるであるとか下品であるとかして非難されたりするのだが、実は私はセルメンが大好きなのだ。その「ちょっと下品」なところにも惹かれたりして、「ラーメン、つけ麺、ぼくセルメン」というくらいのもので。

次に掲げるYoutube動画が「セルジオ・メンデスとブラジル'66」というグループで録音された当時のバージョンの「Mas que nada」だ。TV局の撮影の都合だかなんだか知らないが、ミニスカートのお姉さんたちをピアノの後ろに配置するのはいったいどういうことだ?

調子に乗ってYoutubeの動画をたくさん貼り付けたが、全部を聴く必要はないので、それぞれ最初の30秒ほど聞いていただければ私の言いたいことはわかっていただけるはず。


このマシュケナダを聞いて頂いてお分かりの通り、これは当時画期的であった「ボサロック」というふうに分類されるものだ。ボサノバのような耽美的な要素を覆い隠すほどの下品なバスドラムとパーカッション、パワフルな二人の女声ボーカルが特徴的で、そりゃヒットするわな、という演奏だ。

そういう着眼点だけではなくて、この曲には色々と仕掛けがしてある。パーカッションが突然指パッチンだけになったり、男声もコーラスに入ったりとかいうだけでなく、イントロでピアノが低音部で演奏する「デデスコデ~ン」というメロディが曲者で、これは本来この曲には入っていないメロディであって、セルジオ・メンデスが勝手に付け加えたものなのだが、このサウンドアイコンによってこの曲を印象づけることがヒットに繋がるというのがセルメンのヒット曲の方程式なのだと思う。

ジャズの名曲「Night and Day」もセルメンの手にかかるとこんなサウンドアイコンを付けられてヒット曲仕様になる。


その後ブラジル'66は'77になり、一時的に'88になったりもしたのだが、さすがにその頃にはさすがの私も食傷気味になってセルメンを追いかけることはしなくなっていた。

正直言って私もセルメンに飽きたと言える時期が確かにあって、久しぶりに思い出したのは2005年ごろの久しぶりの新譜「Timeless」だった。このタイトルは「時間がない」という意味ではなくて、「Priceless」みたいに「年月を感じさせない」という主張がこもっているらしい。

実のところこのアルバムはヒップホップ界の若者がセルメンを引っ張り出してきて「ねせ、一緒にやりましょうよ~」みたいな感じで実現したものだったと思う。実際、ちょっとヒップホップと言うのは私にもちょっと食えないところがあるので、全面的に受け入れるわけには行かなかったのだが、試みとしては面白くて、マシュケナダのリメイク版も楽しく聞くことができる。

Mas Que Nada @ Timeless


タイトルチューンの「Timless」もいい感じの曲で、私はこの曲の中で使われているナイロン弦ギターの音が気に入ってしまって、(エレガットではなくて)生ガットギターをほしいと思うようになったのだった。

できれば、この曲の中で使われているギターがほしいと思って、ギタリストの名前までは調べたのだったが、どんなギターを使っているのかまではわからなかった。


「Timeless」から2年ほどして発売されたのが「ENCANT」というアルバムで、こちらは前作よりもヒップホップ色が薄くなっていて、私としては大いに食いついたアルバムだった。セルメンは前作よりも元気になっている感じで、いろいろなアイディアあふれる曲つくりになっている。

ここでは「The Look of Love」を紹介したい。この曲はセルメンが60年代にも演奏していた曲で、それと比べてもらえるといろいろと面白いのだが、それを貼り付けるのはやめておこう。Youtubeですぐに見つかるし。

すぐに見つかる60年代の「Look of Love」がこちら。赤いドレスの女性はグラシーニャ・ラポレイスでセルメンの奥さん。


 

こちらが21世紀版の「LOOK of LOVE」。

 

で、ENCANTの次にもう一作「BOM TEMPO」というのがあるのだが、これが意味不明というか、テクノ・トランスという感じのどうにも食欲のわかないもので、このアルバムにもマシュケナダがあって、Youtubeにあれば貼り付けたいところなのだが、このアルバムの曲はYoutubeにないので、どうするかな?手元にはmp3があるので貼り付けてもいいのだが著作権とかいろいろ面倒なので、まぁ貼りつけるほどのこともないだろう、ということでパス。

で、最新作の「MAGIC」になるわけだが、これがまたヒップホップのWill.I.amとか言う人と一緒にやってるんで、セルメンは名前貸しただけ?という感じのどたばたしたうるさい感じのアルバムになってしまっている。はっきり言ってこんなの嫌いだ。

しかし、ウチの娘が「うん、これはいい」とか言うので、え~そうなのか?私はついて行けてないのかな?と思ってしまっているわけだ。

曲のタイトルは「my my my love」というもので、Will.I.amという芸名といい、なんだか言葉にこだわりがあるようだが、その辺もなんだか食えない原因のひとつになっている気がする。

 

というわけで、21世紀になってからのセルメンづくしにしてみました。

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コメント

中学,高校時代に聞いていたラジオの深夜放送でセルジオ・メンデスは翼下かっていました。懐かしいな。

投稿: ををつか | 2015年4月14日 (火) 18時56分

当時(?)のセルメンだとすると、やはり「デデスコデ~ン」じゃなかったですかね?

投稿: PicksClicks | 2015年4月14日 (火) 22時04分

おら,田舎もんですだ,音楽の事は聞かね〜でくだせえ。

投稿: ををつか | 2015年4月15日 (水) 17時31分

ブラジル66の頃はボサロックというのが何となく邪道のような気がして好きになれなかったんですが、90年代になってみなおしたという経緯があります。単なるノスタルジーかもしれませんが。

ヒップホップというのは最初聞いた時は面白く感じたんですが、そのうちにどれも同じに聞こえて、馴染めないですね。しかし名前だけっていうのは、まだセルメンのネームバリューがあるってことでしょうか。

投稿: taki | 2015年4月19日 (日) 16時11分

セルメンを知っている世代というのはやはり現存するわけですから、そこを狙ったのか、あるいはファン層はあてにしないで内容的に温故知新を狙ったのか、ってあたりでしょうか。

投稿: PicksClicks | 2015年4月19日 (日) 21時10分

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