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2015年10月18日 (日)

強力になってきた自衛隊に悩む

海上自衛隊の護衛艦「いずも」が一般公開されるということを聞いたので行ってみた。

いずもはヘリコプター空母で、姉妹艦としては「ひゅうが」「かが」「いせ」がある。「かが」と「いずも」が同型艦で「ひゅうが」と「いせ」は一回り小さい。

いずもは全長248m、排水量2万トン弱で総計11万2千馬力のガスタービンエンジンで最大速力30ノットを達成する。

これはかのいにしえの戦艦大和と比べると、大和が全長270m、排水量7万トン、20万馬力で30ノットだから、なにしろ大和は巨大な大砲をたくさん積んでいるし、装甲も厚いのでやはり重たいんだろうなぁ、と。逆にいずもは艦載機を勘定に入れなければ軽量ということになるのかもしれない。

Izumo

一般公開は横浜港の大桟橋だった。中へ入るには金属探知機を通らねばならず、そのために30分ほど並んで待たされた。列は何度も折れ曲がって、いずもが見えてきてからも列の方向が変わっていずもが見えたり見えなかったりする。

いずもを背にして並んでいるとき、私たちの直後に並んでいる若い男女の声が聞こえてきたりする。

男:「あの白いところにレーダーっていうのが入っててさ。レーダーってわかる?電波を出してその反射で遠くのものを見るんだ。」
女:「へ~。」
男:「で、レーダーで見つけたものを下についている機関銃で撃ち落とすんだ。」
女:「へ~。そうなんだ~。」
男:「僕の話聞いてる? 80%くらい聞いてないよね?」

とかいうところで列の向きが変わっていずもが見えるようになったので、今度は私が連れにうんちくを垂れる。

「あの白い坊主みたいなやつはファランクスっていって、あの白いところにレーダーが二つ入ってるんだ。レーダーの一つは飛んでくるミサイルを見ていて、もう一つは自分が撃っている弾丸を追いかけている。そうやって弾丸がミサイルに当たるように機関銃の方向を調整するんだ。」「ちなみに弾丸はたぶんタングステン製で1分間に3000発以上発射できる。」
「へ~。」

上の写真では残念なことに艦首に置かれているファランクスが切れてしまっている。こういう話の前に撮ったからね。

延々待たされて艦内に入ると「エレベータで甲板に上がります」というアナウンスがあって、「え~、また並ぶのか~?」と思ったらさにあらず、艦載機を甲板に運ぶエレベーターだった。これは動画で撮ろうと思って撮りましたよ。ほかの観覧者も同じように思ったみたいだ。


Phalancs これが話題のファランクス。1分間に数千発も撃ち出すってことは、何発くらい装填しているんだろうか?とか弾丸にはタングステンを使っているのかそれとも劣化ウランなのか、どちらにしてもレアメタルだからそんなに気前よく撃つわけにはいかないんじゃないか?とか疑問はいろいろあるが、聞けそうな人もいなかったので疑問は疑問のまま。

基本は空母なので、ほかにはあまり兵器はなくて、魚雷なんかもあるんだろうが、そういうのは非公開だった。

甲板にはヘリコプターが6機くらいならんでいたが、フル装備ではないようで、機銃かと思ったらピトー管だし、吊下型ソナーかと思ったら磁気センサー(マットです、と言われたが、MADじゃないのかなぁ?)ヘリに魚雷が積めるということだったが、え~?そんなスペースあるのかなぁ?とか。

説明によればMAD(マット?)は海面すれすれに吊り下げて潜水艦を磁気で検知するというものだということだったが、密閉構造にして水中に入れたほうが検知しやすいんじゃないのかなぁ? でもそういえばトム・クランシーの小説でもMADを水中に入れるという表現はなかったかもしれない。



Mad_2私としてはソナーとかCIC(戦術情報室)なんかを見たかったのだが、さすがにそういうのは見せてくれないし、ファランクスも景気よくバリバリ撃ってくれるとかはなくて(射撃デモなんてものは全くない)、不満っちゃ不満だが、まぁそういうのが目的ではないのだろうからいいか。なんといっても無料公開だし。

最後にエンジンに関する展示資料の一部を置いておくが、なるほどタービンエンジンっていうのはまるでジェットエンジンみたいなものなのだなぁ。ヘリコプターも同じようなジェット機構で軸出力を取り出しているんだものなぁ。

それにしてもこの女の子のイラストは何なんだ?

Engine

しかし、こういう軍艦を短期間に何隻も作って、周辺国が戦争準備を着々とすすめているっていう解釈をしているんだけれども、大丈夫なのかね

当日追記:

格納庫で展示されていた資料に、エンジンの来歴というか、航空機用エンジンの転用の様子を描いたものがあったので、これもご紹介。

Sbsh1239

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コメント

いずものエンジンはLM2500だったっけ?、ジャンボジェットに積んでるエンジンコアを舶用化したエンジンでしょ、だからまるでジェットエンジンその物ですね。「ジェット(排気)を推進力にしていないからジェットエンジンと言うのは間違いだ」という人も居るだろうな。

投稿: ををつか | 2015年10月18日 (日) 13時26分

LM2500を電子制御にしたLM2500IECだとか書いてありますね。ジャンボジェットのコアだったんですか。

「LM2500は、米国ジェネラルエレクトリック(GE)社が航空機用エンジンのTF39およびCF6-50を陸舶用に転用した、オープンサイクル2軸式ガスタービンです。」とか書いているページがありますね。

投稿: PicksClicks | 2015年10月18日 (日) 15時20分

ファランクスに関して興味が有ったのでちょっとしらべたら、装弾数は980発とかですね、ちょっと撃ったら弾切れになっちゃうね。

MAD(magnetic anomaly detector)って地磁気の異常を見るから水中だと上手くないんじゃないかな。潜水艦は鉄の固まりだから水中に居ると地磁気が乱れるのを計るんですよね。

CF-6はジャンボジェットのエンジンですよね、ジャンボはそれ4発、「いずも」も4発、飛行機が如何にパワーが必要かって良くわかりますね。

投稿: ををつか | 2015年10月18日 (日) 20時53分


 元防衛庁の上級職(当時)の話を聞いたことがあるんですが、
 大蔵省(当時)に予算折衝しに行くときに、弾の一発まで
 チェックされて大変だったそうです。

 さらには、防衛装備品、って特注のパーツが多くて、
 ボルト一本が何万もするそうで、大蔵省の担当者を
 説得するのが大変だったそうで。

 で、防衛省の担当者がやったことは・・・・・・

 企業秘密だそうですが、そりゃびびるだろうなぁ、と。

投稿: Cello | 2015年10月18日 (日) 21時42分

980発ですか。20秒撃ち続けるとなくなりますね。でも弾帯の長さを考えると、980発なら20m以上になるわけで、それならそれ以上積むのは難しいかも。

運用として5連発くらいで目標を処理してしまうんじゃないかと思いましたが、デモを見ていると3秒とか5秒撃っては休んで、というふうにしているようです。3秒撃つと自分の撃った弾丸を200発くらい追跡しないといけないんだけど、そんなに処理できるんだろうか?

参考動画:
https://youtu.be/-L0ZAGOuaqg
https://youtu.be/Zsf38NYzo5Q

投稿: PicksClicks | 2015年10月20日 (火) 00時21分

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