浅い震源の地震に悩む
2016年4月14日21時26分。熊本県益城町の地下10㎞でM6.5の地震が発生し、最大震度7と測定され、死者9名の被害が発生した。次いで震度6超の地震が頻発し、4月16日には震度は6強ながらM7.3の地震が発生し、死者は37名となった。亡くなられた方々のご冥福をお祈りしたい。
で、はじめは「震度6の余震」とか言っていたのが「16日のが本震で、その前のは前震」ということになった。
今回の地震は日本列島を貫く中央構造線にまつわる活断層の活動であるということだった。中央構造線というのは紀伊半島から九州を結ぶ線で、なんと日本列島はもともと南北に分かれていて、この中央構造線で接合されたということだ。
この衛星写真で中央構造線がはっきりと見える。四国から九州へ伸びる不思議な半島もこの構造線のせいでできたようだ。
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日本列島のでき方にも諸説あるようだが、そのうちの一つにこういうのがあって、つまりざっくりと千葉の房総半島から九州までの南半分がプレートの動きによってこの図のように流れてきてくっついたというのだ。
以前にこういう話を見たときにはもっと説得力のある図があったのだが今回は見つけられなかった。 それにしても房総半島や紀伊半島、四国・九州の南半分はこんなにうまい形で流れてくるはずはないんじゃないか。きっと別の形で流れてきて、くっついてから今の形になったのではないかと思う。 |
ところでこの地震は予知できなかったのだろうか?
以前にも書いた通り、電磁気学を応用した地震予知システムというのがあって、私は毎週火曜日にメールで週刊予測を受け取っている。その内容は「家族以外に公開してはならない」ということになっているので公開しないが、12日の予測では四国九州あたりの予測は△で、これはひょっとしたら地震があるかもしれない、という程度のもので○や◎に比べると、まぁ当てられなかった、ということなんだろうな。
公開可能な情報として地震解析ラボのBLOGがあるので、そこを見てみると。こんな記事がある。
つまり4月4日の時点で8日~14日の期間にまさに熊本あたりで地震が起こることを予知したが、震源の深さが30kmと仮定していたために震度4と評価していた、と。
まぁ、当たらずと言えども遠からずということなんだが、今一つすっきりしないな。15日あたりの時点ではどういう判断をしていたのか知りたいところだ。とりあえず来週火曜日にどういうレポートがでるのか期待してみよう。
4月21日追記:
地震解析ラボには特に新しいコメントは上がっていない。表層の活断層による地震だから岩盤崩壊のような電磁気的な減少が起こらなかったということなのだろうか?
それにしても気になるのは余震が続いていることで、これが収まらないことには二次災害も心配で復旧作業もままならない。
発表されているデータから余震の具合を見てみたが、まだなかなか収束する様子はないなぁ。震度4、震度5クラスは落ち着いてきたようにも見えるが、震度3クラスの余震がまだ飛び抜けて多い。
地震履歴表からマグニチュードと震度を読み違えていたので修正した。
ところで、全国の活断層の場所をここで見ることができる。人口密集地だけなんだけど。
4月29日追記:
27日から震度1と2の地震が多数発生している。これはなにか新しいことが起こっているのか? 阿蘇山か?。
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