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2016年6月 1日 (水)

エッシャーの著述で悩む

エッシャーのことは何度も書いているが、こんな本が出ているとは知らなかった。お恥ずかしい限りである。画集とかばかり探していたのがいけなかったのか?

 

Eschertalkshisworksなんと言っても「エッシャー、自作を語る」というサブタイトルに惹かれてしまう。

 

まだ読み始めたばかり、というか正確に言うとまだ読み始めてはいなくて、あちこち拾い読みしている感じだ。この本はこんなふうにして楽しもうと思っている。

 

まずはこの本がどういう構成なのかを探ろうと思って目次からめぼしいところを拾い読みしているのだが、要するにこれはエッシャーによる書下ろしというわけではなくて、エッシャーの書簡や雑誌などへの寄稿、さらには講演会の予稿などから構成されている。

 

なので、最初から順をって読まずにいきなりその講演会予稿から読み始めたので、最初へ戻る気がなくなってしまったのだ。

 

エッシャーは1960年に一度アメリカで講演旅行をしている。1964年に再度講演の依頼があってエッシャーはそのために万全の準備を行った。完璧な予稿と100枚のスライドである。

その一部を(冒頭の部分)ご紹介させていただきたい(クリックで拡大されます)。

Sbsh1747

 

右側の写真が最初のスライドらしいのだが、その左上のパターンが「非常によく知られた日本のパターンです」という説明になっている。

エッシャーがスペインのアルハンブラ宮殿で2度にわたってイスラム模様の模写を行ったということはよく知られているが、日本の影響を明確に指摘しているのは初めて見た。

エッシャーの父親は明治政府の招きで滞在した技術者だったので、きっと日本のものをいろいろと送ったりしているはずだと思うのだが、そういう事実の片りんでも見つかると面白いんだけどなぁ。



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コメント

エッシャーに関する書籍を幾つかもっていますので、パラパラ確認して見ましたが、言及は見つかりませんでした。
過去に岩根巌夫氏の「遊びの博物誌 (1977年) 」かなんかで、江戸模様とエッシャーの図柄の類似性を読んだ事が有るような気もします。

投稿: ををつか | 2016年6月 3日 (金) 21時51分

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