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2016年9月の13件の投稿

2016年9月25日 (日)

防災訓練で悩む

今日は町内会の災害訓練だったのですよ。朝の9時からみっちり2時間半。各地域の代表が約300人が集まって途中ややグダグダになりながらも、「炊き出し設備体験」、「備蓄倉庫見学」、「油圧ジャッキ体験」、「エンジンカッター体験」、「煙体験」などに加えて「アマチュア無線による連絡デモ」というのがあった。

Bosaikunrenもうちょっとましな写真を撮ればよかったのだが、これは炊き出し用設備を前にしてその効能を聞いたりしているところ。

100人分のご飯12kgを作れるというものだが、燃料の灯油のほかに発電機のためのガソリンも必要というのがよくわからないところで、質問してみたら「石油ファンヒーターみたいなもので、石油のほかに制御とカのために電源が必要なんです。」ということだった。

灯油だけで運転できるようにできないのかね?ファンを回したり、火力調整だったら電池でもなんとかなるんじゃないのかなぁ?

横浜市には「横浜市アマチュア無線非常通信協力会」というのがあって、約2000人くらい参加しているという。ウチの地域でも広く言うと50名くらいの会員がいるということだったが、ピンポイントでウチの町内にはメンバーがいないようだった。

ちなみに私は昔アマチュア無線をやっていたので、今でも「無線従事者面免許」を持っている。無線局免許も持っていたのだが、5年ごとの更新が面倒でこれは返上した。これは自動車でいうと「運転免許証は持っているが車は持っていない」という状況である。

そういう状況ではあるが、少なくともオペレーションはできるわけで例えばクラブ局メンバーとして登録してもらえるとクラブの無線装置を運用できたりするので、非常時にはお役に立てるかもしれない。とりあえず「従事者免許持ってますが、局免許はありません」というふうに自己紹介してみたが、規約上局免許持ってないとダメらしくて、まぁお役には立てないみたいだな。

災害訓練には参加賞っていうのか、お土産として消費期限間近の水とか乾パンとか、炊き出しデモで作ったおにぎりなんかをもらって帰った。

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エッシャーのデッサンで悩む

「エッシャーの下書き」で悩んだのはつい先々週のことだったが、オークションで「エッシャーのデッサン」というのが出品されていたので入札し、落札することができた。

それがこれだ。

Escherdessans
中を開いてみると、オランダ語と英語の併刷だ。左側はドイツ語のようにも見えるが少しずつ違うので、たぶんオランダ語なのだろうと思う。そういえばオークションでも日本語」とは全く書いていなかったし、アマゾンで同等の書籍を検索しても出てこなかった。

Escherdessanpage
で、英語の部分をつらつら読んでみたりすると、なんだかどこかで読んだようなことが書いてある。全部ではないが、この本の一部は以前にこのBlogでも取り上げた「無限への挑戦」の中で訳出されているのだった。

肝心のデッサンはというと、例えばこういう今までには見たことのないパターンもあるが、むしろ英語の部分をもっと読まないといけない感じだ。

Escherdessan2

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スイッチボックスで悩む

オーディオっていうほどのものじゃないんだが、ミニコンポを買ってもう5年目になるんだなぁ。

音楽を聞くためというよりは、朝の目覚まし代わりとして使っているのだが、購入してすぐに気が付いた通り、タイマ設定に曜日がないことと、音量調整つまみがデジタルなために、「明日は休みだから目覚ましが鳴らないようにしとこう」という設定をすることがめんどくさい。つまりいったん電源を入れないと音量をゼロまで絞ることができないのだ。

その解決方法として、「ヘッドフォンジャックにプラグを突っ込む」ということを編み出した。iPod用のイヤホンの壊れたのがあったので、そのプラグ部分だけを切り取って転がしておき、目覚ましを鳴らしたくないときはこれを突っ込んでおくというわけだ。これを「音無しジャック」と呼ぶ。もちろんケーブルはショートしないように養生してある。

4年ほどこれを使ってきたのだが、最近ときどき不具合が出るようになってきた。目覚ましが鳴るべき時に鳴らないことがあったのだ。ヘッドフォンジャックの部分にはスピーカーへの接続を切るような仕掛けがあるのだが、この部分が接触不良になるらしい。

とりあえずは音無しジャックを何度か抜き差ししてその場を切り抜けたが、ここまま使い続けるのはまずいかなぁ、と思い始めたのだった。

なので、コンポからスピーカーへ繋げている線をスイッチで切ってやろうと思った。

そうしたら、こうなった。ピンぼけご容赦。

Switch3

Switch1 製作過程もいろいろ写真撮ったけど、あんまり興味ないだろうから要所だけ。

手持ちのケースに入れようと思ったので、こうやって穴開けてスイッチと接続端子を取り付ける。

コンポのほうにつなぐのは、ケーブルで直接つなぐことにして、端子を節約っていうか、もう狭いところに穴を開けるのが嫌だったというのが本音。

それよりもこの端子が曲者で、アマゾンで買おうとすると、一対で5000円もするものがある。どんな高級品だよ?

一方、通販をいろいろ探すと5対で送料込み195円というのがあったので迷わずそれを購入したのだが、到着したものを調べてみると、ケーブルの食いつきシロが小さい。1,5mmくらいしかない。それ以上ネジを緩めると外れてしまうのだ。

まぁそれは、「安いから」ということで我慢することにした。何とかなるもんだし。

Switch2しかし、ハンダ付けする段になって異常に時間がかかってしまった。その理由は「暑かった」から。

暑くてハンダごてを握る気にならなかったのだった。やっと今週になってハンダ付けして、ケーブルが抜けないようにビニタイで固定して、さきほど取り付けたところだ。ケーブル保護のためにゴムブッシュを入れたかったが手元にないので諦めた。

コンポのほうのヘッドフォンジャックには当分触らないようにするので、たぶん大丈夫だろう。

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2016年9月24日 (土)

アニメ映画で悩む

アニメ映画を見に行くなんて、「もののけ姫」以来じゃないだろうか。男女の高校生の体が入れ替わるなんて、大林宣彦監督の「転校生」でも使われたアイディアだし、そんなアニメを見に行く必要なんてあるのか?

しかし、映画を見た人が泣いている? あれれ?学園物のコメディじゃないのか? だいたいタイトルが「君の名は」ってなんだよ?あの大ヒット映画の焼き直しか?

…とかなんとか言っとりますが、要するに評判がいいらしいのでアニメ映画「君の名は(your name.)」を見てきたという話で。

ネタバレにならないようにしようと思うと何にも書けないんだが、とりあえずいい映画だった。話は単なる学園コメディじゃなくて、もうちょっとこみいっている。泣く人がいるというのもわかる。ジワリとした感動っていうか。

そして絵が綺麗だった。紅葉のシーンとか、雨上がりのアスファルト道路とか。

Machiko1953_6 オリジナルバージョンの「君の名は」では岸恵子が「真知子巻き」というファッションを流行らせた。今回のバージョンでは「三葉(みつは)巻き」が流行るだろうか?

ちなみにこのイケメン俳優は佐田啓二。中井貴一のお父さん。

Suga0154

11月3日追記:

「聖地巡礼」というのをやってきました。

とある重要なシーンのモデルとなったと言われている四谷の須賀神社の階段。これがあの有名な「四谷階段」かっ!?(違う)

Suga0156

場所はJR四谷駅から新宿通りを西へ歩き、松屋の交叉点で南へ折れてまっすぐ行くと到着する。片道10分ほどだが、最後には急な坂があってなるほど「四谷」っていうくらいでここが谷なんだなぁと思った。

地図はクリックで拡大表示されます。

Sugamap

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エッシャーの父親で悩む

私が常々言及しているのはMC(マウリッツ・コルネリス)エッシャーだが、彼には当然ながら両親がいて、父の名前は英語読みで「ジョージ・アーノルド・エッシャー」という。彼らの母国オランダでは「ゲオルギ・アルノルド・エッセル」と読むらしいが、ここでは失礼ながら「アーノルド」と呼ばせていただく。

George_arnold_escher アーノルドが日本政府に招かれて日本に5年間滞在したことは以前にも書いた。当時の月給が450円ということで、これは破格の待遇だと思う。日本では淀川(大阪府)の治水工事や坂井港(福井県)の三国港突堤の工事を指導したらしい。この三国港突堤はやはり、というか「エッセル堤」と呼ばれているらしい。

私がアーノルドに興味を持ったのは、アーノルドが日本から持ち帰ったかもしれない浮世絵の影響をMCエッシャーの作品に見ることができるのではないか? ということからだった。

しかし、調べてみるとアーノルドは1843年生まれで、日本へ来たのは1873年で30歳のときだ。日本からオランダへ帰国したのは1878年で35歳の時ということになる。一方MCエッシャーは1898年生まれだから、アーノルドが帰国してから20年後だ。アーノルド55歳の時の子供である。

アーノルドは1882年にシャルロッテ夫人と結婚するが、この結婚は3年後の1885年に終了する。事情はわからないが死別かもしれない。シャルロッテとの間にできた異母兄がのちに地学者になってMCエッシャーに結晶学の本を勧めたりするのだが、えらく年の離れた兄弟だなぁ。

アーノルドがMCエッシャーの母であるサラと結婚するのは1892年である。サラは「大臣の娘だった」とある書籍には書いてあった。30歳で極東に派遣されるなど、アーノルドはある種のエリートだったのだろう。

アーノルドはMCエッシャーを技術者か科学者にしたかったらしいが、一方でピアノのレッスンを受けさせたりしている。これは母親の意見かもしれない。

そんなわけなので、アーノルドがMCエッシャーに浮世絵を見せたりというようなことはなかったようだ。MCエッシャーの版画作品を実際に見ると、線の間隔は最小でも1mmくらいで浮世絵(これも版画なのだが)ほどの精細度はない。むしろMCエッシャーの作品ではエッチングで最高の精細度が発揮される。

Eschernetsukesエッシャーは結局日本へ来ることはなかったが、日本と全く無関係であったかというとそうでもなく、この絵のような立体造形を日本の根付師に発注している。

「エッシャー自作を語る」からその部分を引用すると、

「私は中でもこの小さな象牙の球体g気に入っています。直径は約7.5cmです。デザインは私のものですが、彫りは私の最も親しいアメリカのお得意さん(コルネリウス・ルーズベルトのこと)からの注文で、日本人の根付師が行いました。」

日本人の根付師に発注するというのが米国人の意図だったように読めるが、ひょっとするとMCエッシャーの意図だったかもしれない。これは原文を見ないとわからないだろう。

まぁとにかくアーノルドは1939年に96歳で他界する。MCエッシャーは41歳だ。アーノルドもMCエッシャーも充実した人生だったんだろうなぁ。

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2016年9月19日 (月)

足柄山で悩む

暖かくなったら足柄山の「飛天狗」というジップラインへ遊びに行こうと思っていたが、まだ行けていない。

朝から雨が降ったりやんだりという状況ではあったのだが、片道1時間ちょいと近いので、ダメもとで行ってみようかと。

道はよくわからないが、東名の大井松田インタから降りて道なりに行けばすぐ近くまで行けそうだ。近くまで行けば看板か何かあるだろう、という目論見だ。それくらいの認識なので、まずは様子見でダメもとドライブということになったということでもある。

Toumeiashigara

ところが、大井松田から道なりに行くと、大きなお寺の参道に入ってしまった。上の地図をよくよく見てみると、「ジップライン飛天狗受付」の下に「最乗寺」というお寺があって、そこへ道が分岐している。これが曲者で。

こういう右への分岐があるのだが、これを入って行かないといけなかったのだった。私は左へ曲がることばかり考えていてこの分岐を見のがしたのだ。

Ashigaraequinox

道を戻ってこの分岐を入っていくとなかなかいい感じの道があって、「丸太の森」温泉とか小さな動物園とか小規模だがいろいろなリゾート施設がある。その中のひとつがジップラインだったわけだ。

結局、この日はジップラインは営業しておらず(雨でキャンセル)、そもそも予約していないとジップラインで遊ぶことはできないということだった。3月に調べたときにはそんなことはどこにも書いていなかったと思うのだが。

Marutamori これが「丸太の森」の看板。詳しい情報はきっとWEBにあるだろうと思ったらやっぱりあった。詳しいことはそちらを見ていただこう。

WEBなどを見ていると、どうもこれは南足柄市が運営している施設らしい。私企業がやっているわけではないみたいだ。

そのためか、PRの仕方がなんだか下手。



Ashigarajipline

こちらが現場の「飛天狗」の看板だが、全コース全長1080mというのは知っていたが、3月には知らなかった「2時間半」なんていう情報が書かれている。これはなかなかの情報だ。ジップラインを乗り継いで2時間半かかるわけだ。

一方こちらは「入園案内」。なんの? たぶん動物園なんじゃないだろうか。

Nyuenannnai

そんなわけで、この日は雨も降っているしちょっとそのあたりを見ただけで帰ってきたのだが、この足柄市っていうところはなかなかのどかなところだ。また機会を見ていってみようと思う。

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音階七角形で悩む

ドレミファソラシドという音階は、等間隔じゃなくて二つの「全全半」からできている。これは古くはピタゴラス音階というものに根差しているのだ、と私は思う。

音階はそんなふうに均一ではなくてデコボコしているので、これを図形にしたら面白いかもしれない。図形にしたらそれをエッシャーふうに組み合わせることもできるかもしれないし。

音階の間隔が均一でないのには理由があるのだ、音階が均一だと主音というか、調性を感じられなくなってしまう。デコボコがあることによって、音の相対的な位置関係に意味が生まれるのだ、と私は思う。

で、全全半全全全半という、12個の半音からなる音階を図形にするために、360度を12分割することを考えた。半音が30度に対応するので、12半音でピッタリ一周することになる。

だから、60度または30度の角度で方向を変える直線を組み合わせると七角形ができる。

これがその七角形で、各辺がそれぞれの音に対応し、音と音をつなげる角度が全音の場合には60度、半音の場合には30度になる。

Septagon4

もっといびつな形になるんじゃないかと思っていたのだが、以外に素直な左右対称の七角形でちょっとがっかり。辺の長さは全部同じではなく、C、D、Eの辺は他の辺の長さの√3倍の半分になる。

で、この七角形を複数組み合わせて面白い形にでもできないかな? と思って作ってみたのがこんな図形だが、これにあと同じ図形を三枚ほど突っ込めるんだけど、そのあとの発展性がいまひとつだなぁ。

3septagon

9月22日追記:

音階を図形化するということならペンタトニックスケールでも同様のことができる。こんなふうになる。

Pentagon

それがどうした?って? いやそれほどでも。しかし、上記の七角形とこの五角形を組み合わせると、こんなふうになるよ。

57
つまりこれは二つの六角形を組み合わせたもので、その外側をなぞると7音階に対応する七角形になり、内側をなぞるとペンタトニックスケールに対応する五角形になる。これって当たり前?


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寝姿で悩む

夜寝るときには仰向きになるというのが私のあたりまえだった。多少の寝返りはあるだろうが、たいていは朝までその態勢を崩さない。冬になると朝までほぼミイラのように身動き一つせずに寝ているようだ。

しかし、昨夜TVで「横向きに寝る方が疲れが取れる」というふうなことを検証していた。理由はよくわからなかったが、疲労度を計測する機器を使って検証すると人によっては仰向けに寝ることによって寝る前よりも疲労が深まっているということもあった。

ひょっとしたら、人は胎児のように体を丸めるほうが落ち着くのかもしれないな。布団の上に仰向けになっるという姿勢は案外にストレスなのかもしれない。

この実験は体重100kg級の人がいびきをかくことによって安眠できないとかそういう話だったようなので(途中から見て、しかも最後まで見ていない)どれくらい一般化できることなのかわからなかったのだが、とりあえず試してみようと思った。

胃袋の構造から、からだの右側面を下にして寝るのがよいとされているようだが、寝るころには胃袋を空にしているのでそんなの関係ないだろうと思う。でも「逆流性食道炎」というのをやらかしたことがあるので、通説通り右側を下にして寝てみる。

結果はいつも通りの熟睡だったように思う。ただ、仰向けに寝ていると口が開いてしまうのか朝には口の中がカラカラになっているという現象が起こっていなくて、朝まで口を閉じていたようだ。これはいいな。

しかし、なんだかとても変態的な夢を見てしまった。バドミントンプレーヤーの皆さんごめんなさい。T原君、T平くんごめんなさい。

私が仰向けに寝るようになったのは、ヨガの「死体のポーズ」をやるようになってからだったように思う。ヨガを本格的に実践しているわけではないが、眠れないときに寝る方法としてこの「死体のポーズ」が私にはたいへん効果的だったのだ。

実際にこのポーズに頼って眠ることは今ではほとんどないのだが、眠れなくても最終兵器としてこのポーズがある、と思っているので「眠れないのではないかと不安になって眠れない」ということはまずない。

今回この投稿を書くにあたって改めて「死体のポーズ」を調べてみたのだが、私がやっているのとはちょっとちがうようだ。いや多分私の方が間違っているんだろう。私がこれを覚えたのは野口整体の本だったのではなかったか。

Yogabody

私の方法は態勢としてはヨガと同じだ。仰向けに寝て手のひらを空へ向ける。寝るときには普通手のひらを下へ向けているので、手のひらを空へ向けるということがまず新しい体験だった。これだけのことでなんというか宇宙を感じるような気がしなくもない。

私が学んだ「死体のポーズ」では、この態勢で横たわってまず「意識をつま先へ集中させる」。これは具体的に言うと自分のつま先がどんな風であったかと思い描くということでいいと思う(最初のうちは)。

そしてつま先へ集中させた「意識」を、足の甲、くるぶし、足首、すね、膝、腿、下腹部、腹というふうに移動させて行き、首まで来たらまたつま先へ戻して繰り返す。私の場合は2回目に行く前に眠ってしまう。

この「意識」だが、この「死体のポーズ」を何度か繰り返していくうちに変質してくる。なんというか、自分の体を内側から触っているような感覚になってくるのだ。これは野口整体の「気」とかそういうものを私が読んでいるせいかもしれない。

まぁとにかく、私はこの「死体のポーズ」を実質的に卒業しているので、特にそれを必要としない限りには仰向けに寝る必要はないわけで、しばらくは横向きに寝ることを実践してみようと思う。

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2016年9月11日 (日)

機能的4音で悩む

この話は5年前にも書いたことがあるのだが、ちょっと思い付いたこともあるのでまた書き直してみる。

もともとの話は「ドレミファソラシド」の音階が「ドレミファ(CDEF:図のCの行のピンクの部分)」と「ソラシド(GABC:図のCの行の薄緑の部分)」という、どちらも「全音・全音・半音」という同じ音程で構成される二つのブロックに分けられ、その二つが「ファソ(FG)」という全音音程で隔てられている、ということを言っている。

それがどうした? というと、つまりメロディ・フレーズがこの「全音・全音・半音」の範囲内に収まっている限りはそのフレーズの調性が定まらず、メロディ・フレーズが二つの領域の両方にまたがって初めて調性を確定することができる、のではないかと思うのだ。
4functionalnotesl_2

調性を確定させることはメロディの必須条件ではない。あえて調性を不確定にしておいて、あるタイミングで確定させるということもあるだろうし、調性はやばやと確定させておいてから崩していくということもあるだろう。

なんにしても、メロディ・フレーズの調性をコントロールするための要素として、この「機能的4音」というが機能する、ということを書きたかった。

そしてついでに、同じことをペンタトニックスケールを「3半音+2半音」というブロック二つで構成するという形で理解することができる。

二つのブロックを隔てる全音を詰めることによって四度上の調へ移行できるということも共通している。

この話は学生時代にtakiさんから教わったと記憶しているのだが、ご本人曰く「覚えていない」ということで出典は謎である。

Modernjazzharmonys 昔読んでいた理論書というと、こんな奇書があるのだが、これを読み返してみてもそんなことは書かれていない。

ちなみにこの本はなかなかの難物で、今読み返してみても、言いたいことはわからなくもないけれども、全く納得できない。コードを四度の積み重ねを基本として構成するという、おそらくはコルトレーンあたりの影響を受けて書かれたものだと思うのだが、昔の私がこれを読んで何を納得したんだか、さっぱりわからない。

ただ、この本で提案されている記法でコード進行を書いたりした形跡があるので(あとで解読するのに苦労した)、何らかの影響は受けたらしい。

だいたいこの著者の「北野征二」ってどういう人なんだろうか? そういう解説もなにもないのでさっぱりわからない。

出版社は「リズム・エコーズ」ということだが、いまでは「龍吟社」というらしい。それ以上のことはわからない。

もうひとつ私が読んでいた理論書がこれなんだが、この3冊セットの理論書のうち、第二巻だけを買って何度も読んだという記憶だけがある。この本はなぜか手元にない。まぁ、タイムとビートとリズムの関係だけは残っているのかな。この写真はオークションに出ていた商品写真からもらってきた。クリックすると多分拡大されます。

Jazzimprovisation123

話がそれたが、音階をふたつのブロックで構成されているという認識から、それらをすり合わせていくことによってエッシャー的なフレージングができたりしないのかなぁ、とぼんやり考えているわけです。

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天井灯で悩む

マンションの管理組合役員をやっているので、マンションの問題とかにも首を突っ込まざるを得ない場合があるわけですよ。で、今ちょっと困っているのがマンションのエントランスの天井灯。

ひかえめなシャンデリアみたいになっているのだが、メインの電球を支えているソケットが特殊で、電球の補充ができないのだ。なにしろ28年前の物件なので。

こんなソケットなんだけど。
Lightsocket15
こんなの、Googleの画像検索ですぐに見つかるんじゃないかと思ったが、Googleはこれを単に「リム」つまり中に何か入れる「わっか」くらいの認識で検索するので、実のある結果は得られない。中のソケット部分だけを取り出して画像検索したりもするのだが、これもいい結果が得られない。

Lightsocket16

画像とキーワード(ceiling light socket)で検索しても目指すものは得られない。

まだ残っている電球があるので、その電球をよく調べればいいと思うのだが、勝手に外すのもまずいので、管理人さんに頼むかな?でもその電球が入手不可能だと管理会社から聞いているので、その線もダメなんだろうと思う。

 

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2016年9月 6日 (火)

エッシャーの下書きに悩む

静岡のエッシャー展ではエッシャーの作品もさることながら、作品の下書きが興味深かった。

たとえば、これは「深み」という作品の下書きだが(版木なので作品とは左右が逆)、

Escherdepthdesign2
エッシャーはさらにこんな下書きを描いている。

Escherdepthdesign1

これはやっぱり作図と計算で描いたんだろうなぁ。

計算と言えばこんなものもある(著作権に配慮して文章はモザイクをかけました)。ページの下側の作品を描くために上半分のような下書きを描いているわけだが、これは相当量の数値計算をしないと描けないと思う。

Escherinfinity

今ならEXCELもあるので(本格的な人ならMathLibを使うんだろうけど)、簡単にできるかもと思ったが、意外に時間を食ったわりには完成度が低いんだけど。

Escherdoubleloop
これはEXCELを使って、三角関数の計算を7000回、掛け算をおよそその3倍くらいだからざっと2万回くらいやってこれだよ。エッシャーはそれを手計算でやったのか?すごいなぁ。

9月9日追記:

しかし、計算や作図ではこういう絵は描けないと思う。発想が、その実現法によって制限を受けるということがないのだろう。

Lw401mcescherrind1955_2

そしてこの作品。いったいどうやって思いついたんだろうかと思う。

Lw410mcescherprintgallery19561

さらにこの作品を分析したこの動画が素晴らしい。



関連情報:ドロステ効果

エッシャーはドロステ効果を遠近法の拡張として捉えていたんじゃないだろうか。

エッシャーとドロステ効果 : こういうふうに分析したらしい。

Drostestep4

もっとわかりやすい解説。

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2016年9月 4日 (日)

楽器博物館で悩む

夏休みは浜松へ小旅行をしたわけだが、やはりお悩みネタとしてはいくつかあって、こうやって小出しにしてみようかな、と。

浜松楽器博物館は浜松駅から徒歩5分ほどのところにあるのだが、訪れた日は浜松の最高気温が37.3度という日で、博物館に駐車場があればレンタカーで乗りつけるということもできたのだが、ないってことだったのでレンタカー屋さんに荷物を置いて徒歩で向かったのだった。

浜松駅から楽器博物館まではアクトシティというビルの中を抜けていくと楽に行けるのだが、レンタカー屋さんからはどうすればよいかわからなくて暑い中をふらふらと歩くことになった。帰りはアクトシティを通って帰った。でもこんな豪華な建物は誰が建てたのか知らないが、いっと赤字なんだろうなと思う。人がいないものなぁ。

本題に入ると、まず、ピアノのことを「pf」と略すのは「ピアノ・フォルテ」の略なのだということは何となく知っていたのだが、今回今博物館でその意味がはっきりと分かった。

つまり、ピアノの基本的な構造は早くに固まっていたのだが、弦を弾(はじ)いて音を出す仕組みについて、音の強弱をうまく表現できる形になるまでなかなか決定打が出なかったということらしい。

それはたとえばチェンバロを見ればわかるのだが、チェンバロは爪で弦をひっかいて発音するので音の大きさをコントロールできなくて、音を出すか出さないかということしか制御できない。鍵盤を押す速度が音の強弱にうまくリニアに反映させるために、ピアノにはハンマーアクションという機構が備えられているのだ。

楽器博物館にはその歴史が説明用モデルを使って展示されている。

Pianoaction

ピアノのアクションは、

・鍵盤が押されていないときには弦が鳴らないように押さえておく(ただし右ペダルが踏まれていたら放す)。
・鍵盤が押されたらその速度に従った速度で弦を叩く。

ということを実現しないといけない。博物館では実際にいくつかのモデルによってその構造・動作・感触を確かめることができる。

ピアノで小さな音を出すということになると思いだすのがこの演奏だ。

ビル・エバンスが盟友であった名ベーシスト、スコット・ラファロを交通事故で失ったのが1961年の夏。その後エバンスはしばらくスタジオ録音をおこなっておらず(ライブ演奏・録音はあった)、よく1962年の春になって初めてスタジオ入りした。打ち合わせもなく弾き始めた「ダニー・ボーイ」はラファロへの追悼とも思える演奏で、たまたま録音をスタートしていたエンジニアが保存していたのがこの演奏だ。


ヘッドフォンで聞いているとピアニッシモという感じには聞こえないが、初めて聞いた時にはスピーカーで聞いていたためかほんとうにppだなぁと思った。

Horsehead 博物館にはたくさんの楽器が並べられていて、それを触っちゃいけないというのはかなりつらいものああるが、ちゃんと「体験室」みたいなところもあっていろいろと楽器が並んでいた。

ギターもあったが、若い女性が熱心に触っていたのでそこには近寄らず、私は馬頭琴(おいコラっ、ナンダコノヤローっ!というのは罵倒禁)や琴、テルミンで遊んだ。スティールパンもあったのだがあまりに小さくてこれはつまらなかった。

パンデイロとか、あるいはそれに類するものがあればいいなぁと思ったがそういうものはなかった。まぁ打楽器系は一通りさわってきたわけだが、そんなに数もなかったし。

Hichiriki

2時間ほど博物館巡りをしたあとに売店へ。売店では音楽がらみの各種文房具とかが満載だったがそれはスルーして、おもちゃっぽい楽器を見る。

いちばん気になったのは「篳篥(ひちりき)」で、変えない値段ではなかったのだが、②000円くらいする吹き口というものがよくわからなくて、別売じゃないんだろうけれども消耗品なのかな?とか、リードの構造がよくわからなくて買わなかった。アマゾンで調べても同じくらいの値段だったし。

結局、例によってピーヒョロ笛を買ってしまったのだが、インドネシア製という黒いのも工作精度がよくなくて、要するに管の内径が一定じゃないのでピストンの密閉性がよくない。やっぱり木製のはだめだな。

Whistle1

ついでだから、撮った写真のスライドショーもおいとこう。


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坂本龍一のアルバムで悩む

「白い道:Estrada Blanco」のことをBlogに書いたらFacebookのほうでW江君からコメントをいただいた。紹介した演奏が坂本龍一のもので、そのアルバムがよくてという話だった。

そのアルバムのことは知らなかったので、早速(でもないけれども)買ってみた。昔のA&Mを彷彿とさせるジャケットだ。

Casa1
しかしタイトルがよくわからない。MORELENBAUMの二乗というのはなんだ?

CD到着の興奮が冷めてジャケットの中身を見聞してよく考えてみると、タイトルは「CASA」である。で、ボーカルの女性とチェロの男性の姓が共にMORELENBAUMであることから二乗になっているらしい。MORELENBAUMsとしないのは、夫婦とか兄妹とかじゃなくて独立した個人であるとかそういう面倒くさいことなんだろうか?

まぁそれはいいんだけれども、ギターの入っている曲があるじゃないか。誰が弾いてるんだろうか? ボーカルの女性が弾いてるのか?

このアルバムにはライナーノーツがない代わりに詳しいメンバーリストがブックレットに載っている(クリックで拡大されます)。すると、ギターだけでなくてベースとパーカッションも入っているではないか。青で囲んだのがギタリストで、もうこのアルバムを4、5回聴いているが、ベースは聞こえなかったと思ったし、パーカッションも聞こえなかったなぁ。

それはそうと、このアルバムには録音年月日や場所が記載されていない。これは腹立たしい。そういう情報をも含めて音楽を購入したと思っているので、そういうのも著作権表示と同じくらいにきちっとやってほしいと思うのだ。

Casa2

で、実は赤で囲んだパーカッショニストが実は本題で、このマルコス・スザーノというひとは知る人ぞ知る、パンデイロの世界に革命を起こした人なのだ。今やパンデイロの世界では猫も杓子も「スザーノ奏法」を習得しようと躍起になっている。

録音日付が入っていないというのが、そのスザーノの出現と絡んで、非常に気になるところなのだ。上の写真でいうと、坂本龍一の後ろに立っているのがスザーノなんじゃないかと思うのだがえらく若いので、これは2000年よりも前の写真なのか?

ちなみにスザーノの近影はこんな感じ(画面右側)。


もうすっかり中年を通り越してる感が満載だ。でもこんな演奏、アルバム「CASA」にはぜったい入ってなかったと思うぞ。

ついでにCASAにはもう一つ気になった写真があったのでご紹介。

Casa3

左はチェリストのMORELENBAUMだが、右の譜面を見ると「編曲:Claus Ogerman」の名前が見える。結局この曲はこのアルバムには収録されていなくて、パーソネルにもOgermanの名前はない。なんでこの写真を入れた?

翌朝追記:

坂本龍一のディスコグラフィによれば、このアルバムは2001年(録音?発売?)らしい。

翌朝さらに追記:

ベースは確かに入っている。「ONCE I LOVED」とか。パーカッションも「O GRANDE AMOR」に入っているのを確認。パンデイロではないけれども。

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