寝姿で悩む
夜寝るときには仰向きになるというのが私のあたりまえだった。多少の寝返りはあるだろうが、たいていは朝までその態勢を崩さない。冬になると朝までほぼミイラのように身動き一つせずに寝ているようだ。
しかし、昨夜TVで「横向きに寝る方が疲れが取れる」というふうなことを検証していた。理由はよくわからなかったが、疲労度を計測する機器を使って検証すると人によっては仰向けに寝ることによって寝る前よりも疲労が深まっているということもあった。
ひょっとしたら、人は胎児のように体を丸めるほうが落ち着くのかもしれないな。布団の上に仰向けになっるという姿勢は案外にストレスなのかもしれない。
この実験は体重100kg級の人がいびきをかくことによって安眠できないとかそういう話だったようなので(途中から見て、しかも最後まで見ていない)どれくらい一般化できることなのかわからなかったのだが、とりあえず試してみようと思った。
胃袋の構造から、からだの右側面を下にして寝るのがよいとされているようだが、寝るころには胃袋を空にしているのでそんなの関係ないだろうと思う。でも「逆流性食道炎」というのをやらかしたことがあるので、通説通り右側を下にして寝てみる。
結果はいつも通りの熟睡だったように思う。ただ、仰向けに寝ていると口が開いてしまうのか朝には口の中がカラカラになっているという現象が起こっていなくて、朝まで口を閉じていたようだ。これはいいな。
しかし、なんだかとても変態的な夢を見てしまった。バドミントンプレーヤーの皆さんごめんなさい。T原君、T平くんごめんなさい。
私が仰向けに寝るようになったのは、ヨガの「死体のポーズ」をやるようになってからだったように思う。ヨガを本格的に実践しているわけではないが、眠れないときに寝る方法としてこの「死体のポーズ」が私にはたいへん効果的だったのだ。
実際にこのポーズに頼って眠ることは今ではほとんどないのだが、眠れなくても最終兵器としてこのポーズがある、と思っているので「眠れないのではないかと不安になって眠れない」ということはまずない。
今回この投稿を書くにあたって改めて「死体のポーズ」を調べてみたのだが、私がやっているのとはちょっとちがうようだ。いや多分私の方が間違っているんだろう。私がこれを覚えたのは野口整体の本だったのではなかったか。
私の方法は態勢としてはヨガと同じだ。仰向けに寝て手のひらを空へ向ける。寝るときには普通手のひらを下へ向けているので、手のひらを空へ向けるということがまず新しい体験だった。これだけのことでなんというか宇宙を感じるような気がしなくもない。
私が学んだ「死体のポーズ」では、この態勢で横たわってまず「意識をつま先へ集中させる」。これは具体的に言うと自分のつま先がどんな風であったかと思い描くということでいいと思う(最初のうちは)。
そしてつま先へ集中させた「意識」を、足の甲、くるぶし、足首、すね、膝、腿、下腹部、腹というふうに移動させて行き、首まで来たらまたつま先へ戻して繰り返す。私の場合は2回目に行く前に眠ってしまう。
この「意識」だが、この「死体のポーズ」を何度か繰り返していくうちに変質してくる。なんというか、自分の体を内側から触っているような感覚になってくるのだ。これは野口整体の「気」とかそういうものを私が読んでいるせいかもしれない。
まぁとにかく、私はこの「死体のポーズ」を実質的に卒業しているので、特にそれを必要としない限りには仰向けに寝る必要はないわけで、しばらくは横向きに寝ることを実践してみようと思う。
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