機能的4音で悩む
この話は5年前にも書いたことがあるのだが、ちょっと思い付いたこともあるのでまた書き直してみる。
もともとの話は「ドレミファソラシド」の音階が「ドレミファ(CDEF:図のCの行のピンクの部分)」と「ソラシド(GABC:図のCの行の薄緑の部分)」という、どちらも「全音・全音・半音」という同じ音程で構成される二つのブロックに分けられ、その二つが「ファソ(FG)」という全音音程で隔てられている、ということを言っている。
それがどうした? というと、つまりメロディ・フレーズがこの「全音・全音・半音」の範囲内に収まっている限りはそのフレーズの調性が定まらず、メロディ・フレーズが二つの領域の両方にまたがって初めて調性を確定することができる、のではないかと思うのだ。
もともとの話は「ドレミファソラシド」の音階が「ドレミファ(CDEF:図のCの行のピンクの部分)」と「ソラシド(GABC:図のCの行の薄緑の部分)」という、どちらも「全音・全音・半音」という同じ音程で構成される二つのブロックに分けられ、その二つが「ファソ(FG)」という全音音程で隔てられている、ということを言っている。
それがどうした? というと、つまりメロディ・フレーズがこの「全音・全音・半音」の範囲内に収まっている限りはそのフレーズの調性が定まらず、メロディ・フレーズが二つの領域の両方にまたがって初めて調性を確定することができる、のではないかと思うのだ。

調性を確定させることはメロディの必須条件ではない。あえて調性を不確定にしておいて、あるタイミングで確定させるということもあるだろうし、調性はやばやと確定させておいてから崩していくということもあるだろう。
なんにしても、メロディ・フレーズの調性をコントロールするための要素として、この「機能的4音」というが機能する、ということを書きたかった。
そしてついでに、同じことをペンタトニックスケールを「3半音+2半音」というブロック二つで構成するという形で理解することができる。
二つのブロックを隔てる全音を詰めることによって四度上の調へ移行できるということも共通している。
この話は学生時代にtakiさんから教わったと記憶しているのだが、ご本人曰く「覚えていない」ということで出典は謎である。

ちなみにこの本はなかなかの難物で、今読み返してみても、言いたいことはわからなくもないけれども、全く納得できない。コードを四度の積み重ねを基本として構成するという、おそらくはコルトレーンあたりの影響を受けて書かれたものだと思うのだが、昔の私がこれを読んで何を納得したんだか、さっぱりわからない。
ただ、この本で提案されている記法でコード進行を書いたりした形跡があるので(あとで解読するのに苦労した)、何らかの影響は受けたらしい。
だいたいこの著者の「北野征二」ってどういう人なんだろうか? そういう解説もなにもないのでさっぱりわからない。
出版社は「リズム・エコーズ」ということだが、いまでは「龍吟社」というらしい。それ以上のことはわからない。
もうひとつ私が読んでいた理論書がこれなんだが、この3冊セットの理論書のうち、第二巻だけを買って何度も読んだという記憶だけがある。この本はなぜか手元にない。まぁ、タイムとビートとリズムの関係だけは残っているのかな。この写真はオークションに出ていた商品写真からもらってきた。クリックすると多分拡大されます。

話がそれたが、音階をふたつのブロックで構成されているという認識から、それらをすり合わせていくことによってエッシャー的なフレージングができたりしないのかなぁ、とぼんやり考えているわけです。
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コメント
この本は私もまだ持ってます。難しかったですね。だからありがたいように錯覚してただけのような気もします。
写真はオークションのですか。こんな本、今でも買って読もうって人がいるんですね。
4度っていうと、フーガは第二声、第三声と、4度ずつ移行して繰り返すんだったと思います。フーガに限らずそういう仕掛けは結構ありそうな気がします。
似たような概念でムタツィオというのがあるようです。随分以前に音感トレーニングしようと「大人の音感トレーニング」という本を買ったんですが、それに書いてあります。途中で挫折してほったらかしてますが。
これはヘキサコードという概念で、5度上との共通を利用して楽譜を読むということらしいです。
ドレミファソラ、と、ソラシドレミが同じということです。
音感訓練も最近はやってないですね~。簡単な譜面は読めるようになり、簡単なメロも取れるんですが、そこ止まりです。
投稿: taki | 2016年9月11日 (日) 20時52分
ムタツィオはさっぱりわかりません。まず目的がわからないんです。
http://yumikolute.blog9.fc2.com/blog-entry-134.html
ジャズ・インプロビゼーションの本はいろいろ探してみたんですがオークションにしかありませんでした。
投稿: PicksClicks | 2016年9月11日 (日) 21時41分
Jazzの和声、って教え方が特殊なのかしら。
私もよくわからないです・・・・・
クラシック系の和声の教科書はたくさん出ておりますが。
投稿: Cello | 2016年9月13日 (火) 14時40分
和声に限らず、Jazzのすべての要素は確立されたものを教えるというのではなく、常に前進(あるいは迷走)し続けているので「Jazzの教え方」に王道も邪道も正解も特殊もありません。
投稿: PicksClicks | 2016年9月13日 (火) 21時39分
Jazzは、PICKS-CLICKSさんも一緒だと思いますが、習ったことはないので、どう教えてるのか知りませんが、和声はクラシックの本で勉強しました。
基本は同じだと思います。テンションがあって、それがフラットしたりシャープしたりしても、基本は3度重ねですから。後はその時の調性によるスケール。私はそこでおしまい。それ以上は考えません(^_^;)。
投稿: taki | 2016年9月14日 (水) 17時54分