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2016年11月13日 (日)

楽器フェア2016で悩む

先週のことだが、2年ごとに開催される楽器フェアへ行ってきた。今年は東京ビッグサイトだ。

しかし最初に言ってしまうが、一昨年前と比べるとかなりつまらなかった。ギターやピアノ、吹奏楽関係やなぜかヘッドフォンなどの売れ筋ものには力が入っているのだが、私の大好物である新着モノ、珍奇モノ、キワモノやゲテモノがほとんどなかったのだ。

唯一新奇なものとして、このハンドドラムがあった。SunDrumというもので、最初は椅子かと思ったのだが、12片の舌を持つチューナブルドラムだ。それぞれの舌には小さなおもりが付いていて、音程を調整することができる。こんなのは初めて見た。「音階はあるが、メロディ楽器ではない」というのにも音楽の原始的なものを感じて何かしら興味を惹かれるものがある。
Sundrum

まぁ客としての私の態度にも問題はあって、最近はこういうのを見ても心弾まないんだなぁ。景品はすべてスルーするし、「XXが当たります!」と言われてもまず当たる気がしない。展示されていたギターは全部で数百本もあっただろうが、一本もまったく触らなかった。

今年の楽器フェアでの目的はパンデイロだった。自分のやら出先のやらいろいろと触っていて、ちょっとわかったような気になったことがあって、それを確かめるためにいろいろなパンデイロを叩いてみたかったのだ。

何をわかったような気になったのかというと、パンデイロでできることには大雑把に言って3種類あって、1)ドラムのトップシンバルのような基本的なビートを刻む、2)バスドラム的な基本リズムを叩きだす、3)レギュラードラムのスネアのように自由な「オカズ」でメリハリをつけるということなのだが、パンデイロには2種類あって1)と2)を受け持つような軽いパンデイロと2)と3)を受け持つ比較的重いパンデイロがあるのではないか、ということなんだけれども、既存のドラムの役割を強引に押し付けるというのもちょっとナニだし、だいたいこれを改行なしのひとつの文で表すのはちょっと無理があるかなぁ、おいっ。

まぁそれは私のたわごとなのでどうでもいいのだが、今回の楽器フェアではパンデイロの「パ」の字も展示されていなかった。これが私には大いに不満である。楽しみにしていたのになぁ。おもちゃみたいなタンバリンがいくつか売られていたり、20cm径くらいのアイルランド系のハンドドラムが売られていて、これにはちょっと気を惹かれたのだが皮が破けていて値段も聞かなかった。

もうね、ギターには新しいものなんて全くなかったね。ESPの変わり種ギターもちょっと楽しみだったが、大したものはなかったし、そもそもあんまり見る気がしなかった。新しいギターが欲しいなという気もちょっとはあるのだが、それはまた別稿にて。

しかし、参観者の中にはギターを担いでいる人がたくさんいて、これは何かイベントでもあったのかもしれない。帰りの電車でそんな一人と遭遇したのだがiPhoneをいじくりまわしていたので話しかけるのは断念。自分でもネット検索してみたがわからなかった。

結局、一番興味を惹かれたのが中国の会社が出展していた10穴のバルブレス・クロマチックハーモニカで、「これはどこで買えるの?」「ここです」「いくら?」「2000円」ということだったので買ってしまった。Jiangyin Qiling Musical Instrument Co., Ltdという会社のゴールデンバードというブランド。会社のWEBを見てもこの製品が載ってないんだけど。

Goldenbird1040

「中国は本土?台湾?」と聞いてみたら、「両方だ。台湾の会社と本土の会社が合弁したんだ。」と言っていたが、そういうものなのかなぁ?

Goldenbirdscrew でも、このGloden Birdはダメですね。息漏れ感がすごい。SWANを20%と書いたっけな? GOLDEN BIRDは40%かな。さらに、マウスピースとそれを止めているネジの材質が違うからか、舌と粘膜が電位差を感じる。測ってみると1mV弱。こりゃまずいでしょ。

これ、写真ではわかりにくいがネジがよく工事現場なんかで使われている黄色っぽいメッキで、これは亜鉛メッキした上に有色クロムメッキを施しているらしい。

工事現場で使われるのはつまり対候性を考えてのものでイオン化傾向の大きい亜鉛が鉄よりも先に腐食されることによって鉄を守るというものだから、そのイオン化傾向の差で舌や粘膜が電位差を感じてしまう。口でくわえるところにこんな材料を使ってはいかんはずだ。

さらに、このネジが少々緩かったので締め上げてみると息漏れは少なくなったのだが一番低いDの音が出なくなった。ネジを少し緩めると出るようになった。どういうこと?

で、ほかのハーモニカメーカーとしてはHohnerよりも気に入っているSeydelのブースでZAXONYという高級機を吹かせてもらった。私が今持っているDeluxとそんなに変わらんじゃないのかと思っていたのだが、マウスピースの精度がいいのとボディがアルミ無垢のせいが音の張りがよくて、これはさすが。しかし私の口が中国製の安物に慣れてしまったせいか、低音部は鳴らすことができなかった。

SydelではDELUXとZAXONYの中間という製品を新しく出したそうで(公式カタログにはまだ載っていない)、これはDELUX STEELというもので、ZAXONYのボディをプラスチックにしてマウスピースの精度はそのままに懐にやさしいということだった。吹いてみたが音はやはりアルミ無垢に負ける。
Sydelの日本向けカタログでは税別でDELUXが2万円、ZAXONYが4.2万円、DELUX STEELが3.4万円ということだった。私がDELUXを海外で買った時には1万円だったんだけど。

Realbook6thv1ek 他の獲物はREALBOOKのCD版。REALBOOK Vol1のE-K部分だけという半端ものだが、オケCDが3枚付いて税別1000円だった。こういう形で販売されているのは知らなかったので、興味があって買ってみたのだが、譜面が付いていないし曲名はわかるにしてもテンポもキーもわからない。まぁたぶんREALBOOKの譜面を見ろよということなんだろうな。

曲目を見てみると案外に脂っこいところが揃っていて、この値段で買えるんだったら考えてもいいかも、と思った(絶対買わないだろうけど)。

曲目リストをスキャンしたので貼っておこう。私が持っているREALBOOK(5th Edition)にはない曲もあったりして興味深い。字が細かくて読めないかもしれないが、心眼で読んでください。
Realbookv1eiindex_2

会場で気が付いたのだが、前月あたりに紹介した映画音楽の譜面に貼ってあったラベルをこの会場でも多数発見した。神保町の古書店ではなくて楽器フェアで購入したらしい。

11月19日追記:

中国製ハーモニカの悪口を追加する。ネジを締めなおして吹けるようにはなったが、なんだか引っかかるものがある。よく見るとマウスピースの左端に尖りがあって肌や衣類に引っかかっているのだ。写真を見るとわかるがこれは設計ミスで、尖りの部分をほかの部分で隠せていない。
Goldenbirdedge

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