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2016年12月 3日 (土)

縄文人のDNAで悩む

日曜日の夜にEテレで放送されている「サイエンスZERO」が面白い。

先週は「日本人のルーツ」ということで、具体的に言うと縄文人のDNA解析という話だった。

今までにも縄文人のDNA解析というのは行われてきていたのだったが、それはミトコンドリアDNAという情報量の少ないものを解析していたのであって、今回は核DNAという、桁違いに情報量の多いDNAを解析することによって新しい発見があったということだ。

ちなみに、DNAの塩基数でいうとミトコンドリアDNAは一万六千、核DNAで30億というから、これはほんとに桁違いなのだ。さらに、ミトコンドリアDNAは母方からしか継承しないのに対して核DNAは両親から受け継ぐので、遺伝を調べるにはこちらの方が都合がよい。

ではなぜ今まで核DNAを調査できなかったのかと言えば、それは良質な検体を得ることができなかったからだ。今回、その良質な検体を福島県三貫地貝塚から発見された縄文人の遺骨の「奥歯の歯根」から取り出すことに成功したことに起因する。


で、その核DNAからどんなことが分かったのかというと、人類の進化の過程における縄文人の位置が明確になったということらしい。
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つまり、東南アジアで人類が分化していく前の段階で縄文人は分岐している、と。わかりやすくボードに描いたのがこちら。
Image12

アジア各地のDNAをマッピングするとこんなふうになるという。どういうパラメータでマッピングしたのかは謎だ。

Image10

人類がアフリカで発祥して世界に広がっていく過程で、アジアへはその最終段階だったはずだが、アジア各地に分化していく前段階のDNAを縄文人が持っているということはどういうこと? 日本列島への特殊なルートがあったということなのだろうか?

縄文時代というのは16,000年前から3,000年前くらいまでで、弥生時代は800年くらいだったと思う。16,000年前に何かに追われて日本列島まで逃げ延びたのが縄文人で、他の地域に逃げた縄文人は滅びてしまった、ということなのかもしれない。

では縄文人のDNAはどんな特徴を持っているのだろうか?それがこちら。

Image14

ざっくり言うと、要するにいわゆる「濃い顔」ということのようだ。「ウインクできる」というのが謎だが、縄文人に対して弥生人のDNAを持っている人は目を動かす神経と口を動かす神経が未分化で「口を動かさずに目を動かすことが難しい」ということらしい。

で、この放送を見たのは確かに先週なのだが、Youtubeにはこの番組が2か月前にすでにuploadされていた(この投稿の意味がないじゃん!?)。私の見たのは再放送だったのか? 一応貼り付けておくが、NHKの番組だから遠からず削除されると思うので興味ある方は見ておいた方がいいよ。

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コメント

ご紹介の番組見ました。
最近、ネアンデルタール人のDNA解析の本を読んだばかりでしたので非常に分かりやすく、また分析者さんたちの苦労もよくわかります。
DNAの多形と変異から人類の移動とか進化を解析する遺伝子人類学とか遺伝子進化論とかこれから徐々に学問化されていくんでしょうね。

投稿: ををつか | 2016年12月 3日 (土) 23時03分

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