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2017年2月19日 (日)

海上農園の妄想で悩む

海上に農園を作ったら面白いんじゃないかなぁ、とか妄想しているわけだが、恥ずかしながらちょっとこんな絵を描いてみた。

Farmonsea

やっぱり、本当に恥ずかしいわっ! これは以下に説明する海上田圃から作物を刈り取っているところなのだが、なんだか小学生が描いたような絵になっていてほんとうに微笑ましい(自嘲)。

言い訳させてもらうと、Windows10のタッチパッドの動きが本当におかしくて、カーソルがいなくなるわ、意図しないところをクリックしてしまうわ日本語入力はおかしいわ、って絵がヘタな理由を全然ごまかせてないのだが、なんかもうね、PC使うのが苦痛で、blogもあんまり書く気がしなくなってきている。

っていうのはまぁいいとしてこのへたくそな絵を説明すると、まずねYAMAHAが学校向けのプールをFRPで作っているということをTVで見て、これがなかなかいい感じだな、と。たしか一基250万円くらいと言っていたような気がする。

このFRPプールを使って25m×12mの海上田圃を作る。構造としては「底なし船」にする。内部に空洞があるので、そこに溜まる水蒸気を海の深いところから循環させてきた冷たい海水で凝縮させて真水を作って農業用水とする。

で、このFRP田圃をたくさんつないで海上で電車ごっこをするみたいにして浮かべておくわけだ。世の中には悪い奴もいるので、悪さをされないようにパトロール船を帯同させるわけだが、台風が来たりすると海上田圃を引きずって安全なところへ逃げ出すわけだ。
で、これの利点だが、害虫や害獣の影響を受けないというのが第一というのと、台風の風害水害を受けにくい(逃げるから)、さらには海面の有効利用ということで土地がいらないということがある。

しかし、FRP田圃がYAMAHAから買って250万円、その他もろもろでまぁ500万円としようか。で、面積が25m×12mで300平米だから100坪として坪当たり5万円ということで、これは農地としてはちょっと高いんじゃないかな? さらにはパトロール船とか人件費も必要になってくるが、まぁそれはFRP田圃をたくさん作って固定費を分散償却するんだな。

で、ここまで考えたところで別にわざわざ陸上の植物を苦労して海上で育てなくても、海中で育って穀物として収穫できるようなものを栽培するほうがいいんじゃないか? とか思ったりして。

でも、いろいろ調べてみるとそういう都合の良いものはないようだ。

だいたい海の生物っていうのは呼吸しているだけで養分やミネラルを吸収できるという豊饒な環境に甘えているというか、特に海藻類というのは養分を蓄えるということを全然考えていないようだ。海藻類にも根っこを持つものはあるが、流されないように岩にしがみつくことしか考えていなくて、不測の事態に備えてそこに養分を蓄えるということはしないようだ。

最近注目されているのが「ダルス」という海藻で、乾燥したものを素揚げするとうまいとかいうのだが、カロリーにはならないらしいしなぁ。

昆布みたいな植物(海中のは植物とは言わないのかもしれない)にストレスを与えて、「こりゃいかん、養分を蓄えないと」と焦らせるようにして進化させるとかDNAをなんとかするとかして「海の稲」とか「海の芋」みたいなものをつくり出せないものだろうか?

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コメント

日本の造船業の復活をかけてメガフロートってのが開発されて、その活用の一つに海上農園ってのも有った様に記憶しています、我が国で言えば現状減反しなくちゃダメな位にお米が採れるから海の上まで行く必要無いって事ですね。世界的に見て農業生産の向上を考えるなら大陸の荒野の灌漑と農地化の方が多くのヒトが幸せになれるでしょうね。

投稿: ををつか | 2017年2月20日 (月) 09時48分

地球表面の3/4を占めるという海面に照射されている太陽エネルギーがもったいなくて仕方ないんですよ。海藻なんかをせめてバイオマスみたいな形でエネルギーにできないかな、とか思ってます。

海上農園についていえば、農地は収奪の対象になるので戦争のもとになったりするし、農民は農地から離れられない。農業を土地から自由にするっていうのが面白そうだと思う理由ですね。

投稿: PicksClicks | 2017年2月21日 (火) 08時11分

太陽エネルギーがもったいない、ってんならソーラーパネルをプカプカ浮かべて電力生産の方がよかぁありませんか、仕組みは簡単だし、植物生産に比べて手間はかからないし、赤道上にずら〜〜っと並べれば、昼夜関係なしに発電できるし。

海藻では有りませんが油脂の生産力の高いプランクトンを大量培養して油をとり出すって研究がされていますね、コスト的にも見合う寸前だとか。

投稿: ををつか | 2017年2月21日 (火) 08時19分

電気は生物(なまもの)なので、発電したらとっとと送電しないといけない。バッテリーに蓄えることもできるけれども、蓄電船みたいなのがピストン輸送しないといけない。

海底電線みたいなのを引きずるのは嫌だなぁ、と思ったんですが、実際に「海底高圧直流送電」というのが行われているんだそうで、32万ボルト・3000Aなんていうことをやっているらしい。

でも海底電線を引きずると台風から逃げられないので嫌だなぁ。

マイクロ波送電なんていう飛び道具もあるけど、これは兵器の平和利用みたいなものでなかなか恐ろしいし、水平線の向こうには届けられない。

投稿: PicksClicks | 2017年2月21日 (火) 22時13分

メガフロートに太陽電池なら台風とかの大波にも耐えられるように作れると思いますけどね、海底送電が嫌なら、その場で海水を電気分解して水素にして水素をタンカーで需要地に送るってのは如何ですか?、水素が安く使えるようになると石油の変わりのエネルギー源として成立しますよ。

投稿: ををつか | 2017年2月22日 (水) 07時36分

なるほど、水素はいいですね。でも海水を電気分解すると水素と塩素が出てきてこれが困りモノ。水中にもナトリウムとOH基ができて水酸化ナトリウム溶液というヤバイものができてしまう。

で、水素の圧縮ってどうやるんでしょうね? 高圧力化でも電気分解はできるんだったら圧縮のひと手間が省けそう。

投稿: PicksClicks | 2017年2月22日 (水) 22時46分

海水を直接電気分解するのでは無く、逆浸透膜などで淡水化し、それを電気分解で如何でしょう。逆浸透用の圧力は水圧を利用する、メガフロートから円筒が下方向に延び、円筒の底は開放され逆浸透膜が張ってあり、そこから圧力差で淡水を得、それを電気分解して水素を取りだす、水素の圧縮は電気が豊富に使えるのでモーターでコンプレッサーを回せばOK.

投稿: ををつか | 2017年2月23日 (木) 10時43分

海水を逆浸透圧で真水にするために必要な圧力は50~70気圧なんだそうで、これは水深にすると500~700m。これを「なんだ、浅いな。」と思ってしまう自分が怖い。

投稿: PicksClicks | 2017年2月24日 (金) 07時38分

50~70気圧ってのは、「効率良く淡水化」の数値ですから、もっと低い圧力でも可能です。メガフロートに足が4本生え、足には横に寝た円筒がついており、その中に逆浸透膜がセットされ、海水が流れ、淡水が取れる、その淡水に電極を差し込んで酸素と水素を取り出して水素は圧縮して出荷する。
そんなシステムはダメですか?

投稿: ををつか | 2017年2月24日 (金) 21時52分

え~? 逆浸透圧の原理からして圧力が足りないと全然ダメなんじゃないでしょうか? 30気圧だから効率50%、6気圧だから効率10%ということはないんじゃないかなぁ。

投稿: PicksClicks | 2017年2月25日 (土) 11時17分

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