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2017年4月 9日 (日)

和風ボサで悩む

和風ボサのライブがあるということだったので、見に行ってみた。私もちょっとトライしたことがあるし、WEBにそういうサイトがあったりもするらしい。

Wabossa

歌うのは柳家小春さんとおっしゃる方で、普段は三味線を持って端唄とか小唄とかそういう分野を歌われる方らしい。「今回のライブでは歌に専念」とかおっしゃっておられたのだが、この写真では1曲だけイパネマの娘を歌おうとしたところ。キーDだったが、何やら難しい指使いでコードを弾いていた。

歌はノンビブラートで、なんというのか日本語がしっかりしているというのかなぁ? 日本語がしっかり耳に入ってくる。よく通る声ということなんだけれども、そういう声が日本語に特化するということがあるのかもしれない。

そうすると、今までごく普通だと考えていた「アドリブをはさんで前後にテーマとして同じ歌詞を歌う」というものに違和感を感じたりして。

つまり歌詞としては一番があって、間奏(アドリブ)があってそのあとに二番があるというふうになるべきで、最初のテーマとエンディングテーマで同じ歌詞というのがなんかちょっとおかしいんじゃないの? という、日本語で歌詞がしっかり入ってくることによってそういう気持ちになってしまった、ということなんだけれども。

例えば「イパネマ」だと、これはもともと片思いの歌なのだがエンディングテーマでは思いが成就しないまでもなんかちょっと彼女がほほ笑んでくれたとかそういう(おそらくは思い込みによる)進展があってもいいんじゃないか、とか。

男性ギタリストは加藤崇之さんとおっしゃる方で、バッキングのコードワークが素晴らしかった。最近コードワークに関して興味を失っている私にはいい薬だった。

セットリストとしては「まなざし(Este su Olha:これって愛と平和とかそんな名前になってなかったかな)」、「コルコバード」、「ワンノート・サンバ」、「WAVE」、「イパネマの娘」とか、あと曲名がわからなかったがジョアン・ドナートの曲と、もう一曲ジョビンの曲とか。それらに加えて「赤とんぼ」、「秋」、「浜辺の歌」、「雪やこんこ」などの童謡を演奏されていた。これらの童謡のバックで使っているコードが素晴らしかったわけで。

ライブの後で加藤さんと話させていただく機会があったのだが、出しておられるCDはフリージャズが多いとのことで、スタンダード主体というアルバムを購入させていただいた。

I_wish_you_love1これがそのアルバムで、「I WISH YOU LOVE」というギター二本にボーカルという構成でちょっと渋いスタンダードを演奏するというもの。紙ケースでCD2枚組という豪華版。二枚目のCDはボーナスディスクだった。

ボーカルに名前だけは存じ上げている「さがゆき」さん、ギターは加藤さんと潮先郁男さんだ。ステレオの左chに加藤さん、右chに潮先さんという配置になっている。

潮先さんと言えば知る人ぞ知るギタリストで、私の知人でも志賀さんやアマデュオスさんがお師匠さんとして師事された方だ。

CD2枚にわたって素晴らしい演奏が収録されている。曲目を列挙したいが曲数が多いのでジャケット裏をここに貼り付ける。クリックすると大きくなるが、大きすぎるかもしれない。

I_wish_you_love2

ここに書かれているのは13曲だが、これに加えてボーナス曲が3曲ある。録音は2009/2010年とクレジットされている。

・What am I Here For
・After You've Gone
・Too Late Know

小春さんが端唄とか小唄のプロだということだったので、「平岡凞(ひろし)という人を知っていますか?」と聞いてみたのだが、ご存じないとのことだった。平岡凞さん(以下、敬称略)とはこのブログでも書こうと思っていて「ブログネタ・リスト」には載っているのだがまだ書けないでいる。

Hiraoka 平岡凞は明治時代に活躍した鉄道技術者であり、日本における野球の普及者である。

平岡は1956年(安政3年)生まれ、1871年5月に15歳で鉄道技術を学ぶために渡米した。5年の後に帰国するのだが、その時に鉄道技術とともに野球を日本に伝えたのだ。

日本では正力松太郎とともに「野球の殿堂」へ最初に登録された人物として知られている(私は知らなかったのだが)。また、日本で初めてカーブを投げたということだ。

また、彼は子供のころから音楽が得意であり、幼少期から笛を得意としていた。実業界で成功を収めた後、裕福な遊び人として三味線や端唄を得意とし、ついには自分で東明流という流派を立ててしまう。

骨董の目利きとしても名を成し、平岡の屋敷には骨董商がしばしば相談に訪れたらしい。

平岡は昭和9年に78歳で亡くなった。

で、どうしてこの人のことをそんなに詳しく知っているのかというと、2月にこんな本を読んだからだ。

Baseballsl

この本は面白い。明治人の心意気というのか、代々続いた名士の血統がすごいのか、まぁいろいろなことを成し遂げたものだなぁと思う。

そしてその血統は引き継がれる。平岡の孫は平岡精二と言って木琴で有名なバンドを率い、ペギー葉山の歌でヒットした「学生時代」、「爪」、「君についていこう」などを作曲している。

で、長々と平岡の話を続けたのは、加藤さんのCDのライナーノーツにこんな写真を見つけたからだ。

なんと、潮先さんは平岡誠二クインテットの一員だったらしいのだ。

最後にその写真を掲載しておこう。

Hiaokaseijiquintet

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コメント

Wikiによると平岡凞も木琴奏者だったらしいですね。

平岡精二の演奏は聞いたことがないか記憶にないですが、昔のスウィングスタイルなんでしょうか。

クラシックの平岡養一も親戚筋らしいですが、マリンバの先生が帰国時(来日というべきか)にコンサートを聞きにいって、もう年で駄目だったみたいな話をしてたのを覚えています。

「爪」は昨年の万灯祭でヴォーカルバックで演奏しましたが、キーがEだったんでピアノさんから平岡さんの曲だからヴィブラフォンだろうとソロを丸投げされて苦労しました。

投稿: taki | 2017年4月13日 (木) 13時02分

鈴木章治とリズムエースの「鈴掛の道」ってあるじゃないですか。なんとなく思い込みでたしかあの曲にビブラフォンが入っていたはずだった、と思って調べてみたら確かに入っている。ひょっとしてこれが平岡精二じゃないのかな? と思ってさらに調べると、これは南部三郎という人だった。

投稿: PicksClicks | 2017年4月14日 (金) 20時15分

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