危険な修理で悩む
ヘアー・カーラーっていうんだろうか? 一見ヘアブラシのようで、ヒーターが入っていて長い髪だったらくるくると巻いたりするのかな? 現物の写真は投稿末尾に置くので見ていただきたい。ちなみにクレイツという会社のCIHB-R01という製品で中国製。「CREATE ION」というロゴがある。
まぁつまりそんな美容用品のコードが断線したらしいので治してくれ、と。
くるくる巻いたりするので、コードがねじれないようにコードの付け根が回るようになっていて、そこんとこがこの商品の価値なんだろうが、その先のコードの取り回しに問題があって一部に力が集中した結果断線してしまったらしい。
分解してコードを短く切ってハンダ付けすればいいんじゃないかな、と思って分解したところでこの回転機構に気が付いた。確かにこれがこの商品のキモなんだろうな。
で、この回転機構を使わないようにしてがっちりハンダ付けしてしまえばある意味解決はするのだが、それもちょっとどうかな?と思ってしまうのがオタク心。回転機構とコードの接合点でなんとか治せないものか。
で、思い切って回転機構の付け根あたりでコードを切ってみる。ほんの5mmでもコードが残っていればハンダ付けできるだろうという目論見だったが、これがちょっと外れて、被覆をはがして銅線を露出させようとしたら銅線が抜けてしまった。つまり回転機構のモールドの中で断線してしまっているらしい。
こりゃまずい。モールドをほじくり返して銅線を露出させないといけないじゃないか。
そうなると、もう力づくでゴム系プラスチックのモールドを削らないといけない。あたりをゴム滓だらけにしてなんとか銅線を露出させた。
被覆を2mmくらい剥いた状態がこれ。でも、100Vのコードをこんなところへつなぎこむのはちょっと勇気がいる、っていうかそういう問題じゃなくて危ないよそれ。
当たり前だが、絶縁を真剣に考えないといけない。
なので、ハンダ付け前にコードのほうに熱収縮チューブをはめておく。ハンダ付けした部分をしっかりとチューブで覆って確実に絶縁するのだ。
2本のコードのそれぞれをチューブで絶縁した後で、その2本をさらにまとめて手持ちの一番太いチューブで固定できるかと思ったが、一番太いチューブでも電源用コードに被せるのがやっとだった。もっと太いのを買っとかないと。
チューブを熱収縮させるとこんなふうになって、絶縁的にはだいぶ安心できる感じにはなる。あとは物理的強度と見栄えの問題。
で、このへんで全体を組み立てて通電試験してみる。これが全体像で、右上に置いてあるのがコードを守り切れなかった付け根部分の残骸。これの付け根当たりがもっとしっかりしていたら、こういう修理はしなくて済んだのだ。
しかしこのままではハンダ付けしたあたりが物理的に脆くて、またすぐに壊れてしまうので、エポキシ樹脂で固めてしまう。
5分で硬化するエポキシで、ハンダ付けした周りをしっかり閉じ込める。プラスチック・モールドの表面はエポキシの食いつきがよくなるように刃物やヤスリで凸凹に荒らしておく。
硬化直前に粘度が下がって垂れてきそうになるのを手持ちでだましだまし形を整えつつ硬化させる。
2液型のエポキシを撹拌した時に空気が入ってしまって泡になったものが白く見えている。これはカッコ悪い。
マジックで黒く塗りつぶした上からトップコートを二度塗りして保護するとこんな感じ。
これで当分は大丈夫だろう。
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