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2018年1月21日 (日)

デジタルロックで悩む

Dlocknew

20年以上まえから、ウチの玄関のカギはこういうデジタルロックにしている。デジタルというのはつまり番号錠ということで、電子的にどうこうしているわけではなく、電気に頼らずにまったくメカニカルに処理しているので、停電でも全く問題ない。ちなみに製品名はタイコー社の5100というもの。

このカギについては以前にも書いたつもりだったが、どうやっても見つけられないので、やっぱり書かなかったのだろう。10年ほど前にちょっと具合が悪くなって自己解決したのだった。

ちなみにこの写真は今回新しく交換したものだ。古いものは同型の色違い(ブロンズ)で写真は撮ってあるのだが、事情があって公開できない。この写真もよく見るとゴム枠がずれているな。この後もまた付け外しとかしたので、また確認しとかないと。

今回交換を決意したのは、開錠に問題が出てきたからだ。単に渋くなったからというのではなくて、ロックが外れなくなってよほど力ずくで回さないと開錠できないという状態になる。

それでは困るので当面ちょっとしたコツ(数字入力前にノブを左いっぱいまで回す)で逃れてきたのだが、どうも老朽化が原因であるような気がしてきて、自分で直しても治しきれないのではないかという気がしたので新しいものに交換することにしたのだ。まだ数年は使えると思うが、完全に開錠不能となってしまうと被害が甚大なので13,000円を奮発したのだ。

交換してから気が付いたのだが、新品のころには数字ボタンを押すごとにクリック感があったのに、古いものではそういうクリック感がなくてボタンを押し込む感じになっていた。これはホンダとヤマハのバイクのギアチェンジの感覚差に似ている。ホンダのはカチカチと入るのだがヤマハのはギュウっと押し込む感じになる(昔の話;今はどうだかわからない)。

あえて同じ型番の錠を購入したので(よく作り続けてくれたものだ)、以前にあけた穴がそのまま使えて交換は簡単だと思ったのだが、意外に難渋した。硬質ゴムのスペーサーも交換したために、位置決めのための最適な組み合わせを手探りすることになったのだ。そういえば最初に取り付けてもらったときには工事の人が長い間苦労していた。結局1mm厚のワッシャ2枚が余ったが、これもつける方がいいのかなぁ?

で、自分の備忘録として10年前のトラブルを書いておく。

この時のトラブルも「開錠できない!」というものだったが、原因はロックのメカニズムじゃなくて掛け金の方の問題だった。

Lockinside これが古い方のカギの内側で、ブロンズってこういう色なんです。写真が暗いな。

銀色に見えるのが掛け金で、下の方に見えるノブを左右に回すとこの掛け金が左右に動いて施錠/開錠ができる。この写真は開錠されている状態。

外から帰ってきて開錠し、中に入ってこのノブを右へクルンと回すわけだが、この「クルン」が強すぎると問題を起こすのだ。

図を使ってそれを解説しよう。

これらの図は掛け金の部分を図では施錠して掛け金がかかっている状態だ。

掛け金にはストッパーがついていて左右の動きを制限している。これがないと掛け金自体がすっぽりと抜けてしまうわけだ。
Lock2

ふつうなら、上の図のように施錠した状態でストッパーがケースにぶつかって止まっているわけだが、何度も何度も施錠しているうちにこのストッパーがケースに食い込んでくる。一日に少なくとも2,3回は施錠するので、1年間では1000回くらい、10年で1万回もぶつかることになるから、それも道理だ。

Lock1

二番目の図がこの状態で、ストッパーが亜鉛ダイキャストのケースにしっかり食い込んでいる。これは普通ならすぐに外れるのだが、何らかの拍子に抜けなくなってしまう。力ずくでやれば開錠できるのだが、女性の力では開かないこともある。グリスを塗ってみたが効果がない。これには困った。

Lock3

そこで、ケースと掛け金の間に0.5mm厚の真鍮板をいれてケースの保護とした(図の黄色い部分)。この処置によってこの部分にはその後まったく問題が起こっていない。

Damagedcase これが実際にダメージを受けた掛け金ケースで、ストッパーの一部がケースを突き破ってしまっていた。


Caseprotecter これが実際に保護として入れた真鍮板で、写真でいうと左下に傷がついている。これで10年以上も守っていたわけなんだなぁ。

今回もこの真鍮板を入れればいいのだが、それを思いつく前に組み上げてしまったので図の青い部分にシリコンゴムか何かをクッションとして置いて掛け金がケースに強く当たるのを防ごうと思っている。

まぁ結論としてはこの手の錠はボタンを押すときのクリック感がなくなったらそろそろ交換を考えるのがいいよ、ということ。まぁ15年かな。

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コメント

掛け金はかなり堅い鋼材だと思います、勢い良く動く鋼材を柔らかい亜鉛ダイキャストで止める構造に無理が有りますね。ホントは壁側の突き当たりでそれ以上行かない様にするとかなのかな。

投稿: ををつか | 2018年1月21日 (日) 21時00分

>ホントは壁側の突き当たりでそれ以上行かない様にするとかなのかな。

それが図中の青い部分ですね。ウレタンのストッパーを付けました。

投稿: PicksClicks | 2018年1月21日 (日) 22時11分

設計上の瑕疵をユーザが工夫して使うってなにかもやっと来ますね。

投稿: ををつか | 2018年1月22日 (月) 07時16分

15年くらい使ったところで「あれ?なんかおかしいな?」ってことで買い換えてもらおうっていう戦略的瑕疵かもしれません。ドアに穴開けちゃうと同じ型でないと取り替えられないのでね。

投稿: PicksClicks | 2018年1月22日 (月) 18時13分

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