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2018年2月12日 (月)

作家の回文で悩む

村上春樹の作品は面白いとは思うが、正直言って私は楽しめない。有名どころの作品はたいてい読んだが、最近の1Q84とか騎士団とかは読んでいない。

Kaibun で、こんな本を見つけた。タイトルの「またたび浴びたタマというのが回文になっているのだが、回文が44件あって、それぞれに村上春樹の小文が付いている。

でもまぁはっきり言ってこの猫の絵にやられちゃった感じ。

誰かが考えた回文に村上春樹の文を付けるなんて、誰がこんな企画を考えたんだろう? という興味もあってこの本を買ってみたわけだが、企画は本人自身だった。

あとがきで本人が書いているのだが、2000年の正月に「5日間は仕事をしない!」と決めたものの、さすがに手持ち無沙汰になって「あ」~「わ」までの44文字から始まる回文を考え始めた、ということだ。

回文の出来はあまりよくないが、小文のほうは本人もリラックスできているようで、楽に楽しく読める。

例えば「天狗の軍手」なんていうレベルの作品もある。「記号はしるし、しるしは動き」というのが私のお気に入りだが、作家自身のお気に入りは別のものらしい。

タイトルに使われたものはおそらくマーケティング担当者が決めたんだろう。

このブログを読まれている中には少なくとも二人のマック使いがいるはずなので、もうひとつ絵付きで紹介しておこう。

Kaibunri 「臨死のマック抱く、妻の心理」



村上春樹もきっとマック使いなんだろうな。

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書籍・雑誌」カテゴリの記事

コメント

ご紹介のMacの回文、文書より挿し絵が印象的ですね。

投稿: ををつか | 2018年2月12日 (月) 21時22分

絵に味があるのは、全編にわたって言えることです。絵がこの本を救っているとも言えます。画家は村上さんのご指名だそうです。

投稿: PicksClicks | 2018年2月12日 (月) 22時39分

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