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2020年10月20日 (火)

兵器開発で悩む

8月15日に「太陽の子」とかいう、京都大学における原子爆弾開発の話をドラマ化したものを放映していた。要するに遠心分離機の回転数(目標値10万回転/分)があげられなくてもたついているうちに広島長崎に原爆を落とされて悔し涙を流すというものだった。次の日にもドキュメントタッチで同じテーマを扱った番組があったようだがこれは見逃した。

後日その後半だけを見ることができたが、前半は見逃した。NHK Plusに加入してみたが手続きに時間がかかってやはり見ることができなかった。ちなみにNHK-PlusはPCの画面をミラーリングすることもできないしもちろんChromeCastもできないので、PCあるいはスマホの画面で見るしかない。つまりPCから有線でTVへつなぎこまない限りTVの大画面で見ることができないわけで、これは使えないな。

遠心分離機の回転数が上がらないのは、回転子の周側が音速に近くなっているんじゃないか、ひょっとしたら真空中でぶん回せばよかったんじゃないか、などと思ったが計算してみると音速の半分くらいだったのでまぁ仕方がないか、と。

しかし原爆なんかよりも、神風特攻隊の体当たりを無線操縦でできなかったんだろうか?とか考えてはじめて妄想炸裂。

無線操縦といってもいろいろあるが、簡単な振り切り型つまり上なら上、下なら下、右なら右みたいに操縦する。右へ少しだけ舵を切りたいときには短時間右へ切ってすぐに中立に戻す。これだったらアナログの無線電話みたいなものに複数の周波数音を重ねて送ることによって8chくらい備えればぎこちないけれども飛行機の操縦もできる。

一方もっと進んだ無線操縦ならプロポーショナル(比例制御)と言って操縦かんを動かしたらその動かした分だけ舵を切ることができる。今時の無線操縦はこちらの方がデジタルで安価にできることもあって主流となっている。この場合は基本的にデジタル通信となる。

では第二次大戦中の、ということはまだトランジスタが発明されていなくて真空管しかないという状況でデジタル回路を真空管で構成できるものだろうか? 答えは「できる」。

試しに12AT7というこれはMT菅という真空管で戦後に現れたものなので戦争当時使うことはできなかったのだけれどもこれの特性図を使ってデジタル回路を構成できるかどうかを考えてみる。

まぁ今どきこんな「Ep/Ip曲線」から回路図を書くなんて話が通じる人がどれほどいるんだろうか? ひょっとしたら高校と大学が偶然同窓だったT原君くらいかなぁ。この図からわかることは、B電源として100Vを仮定するとグリッド電圧を10Vくらい振ることで負荷抵抗200KΩに対して約90Vほどの出力振幅を得ることができる、ということだ。ということはこの出力振幅を次段のグリッドの入力とするためにグリッド用のC電源-20Vで引っ張ってやると抵抗で分圧しつつ次段へ接続ができる。

そんなふうにすると、2入力NANDの真空管バージョンをこんな風に構成できる。消費電力は100V2mA程度だが、何しろ新空間にはヒーター電力として(A電源)12V0.3Aくらいが必要なのでこれは大変だ。

Tube_2nand

2入力NANDだけでこれだけの回路が必要なので、デジタルなプロポーショナル受信機(とサーボ)のためには真空管が150本ほど必要になる。上記の回路だと各真空管のカソードを共通にできるので、例えば直熱式の三極管3本を一本の真空管に封入するなどすると、半導体集積回路ならぬ真空管集積回路ができるわけだが、まぁ80年前にそんなことを望むのは無理というものだろう。

真空管150本実装した装置を100kgくらいにまとめることができれば既存の戦闘機とかに搭載できて無線操縦の神風特攻機ができるのだが、この無線が仮に1km先まで届くとして、1km先の飛行機をどうやって操縦するのか、つまりどっちの方向へどれくらいの速度で飛んでいるのかをどうやって認識できるのか、という問題があってこれがちょっと対応不可能かもしれない。

現代の無人攻撃機(ドローンと呼ぶと誤解されそうなので)ならばカメラを積んでデジタル画像を操縦者へ送ることによって操縦を簡単にできるのだが、戦時中にはまだ無線で画像を通信する技術というのは確立されていなかったので、無線操縦の攻撃機を敵陣へ誘導するには苦し紛れ的な方法しかなかっただろうなぁ。

そもそも、第二次大戦中の無線機の事情はどうだったんだろうかといろいろ調べてみると、例えば米軍の「SCR-300 」という機種では新旧間を18本使って重量がバッテリー込みで14~17kg、電波形式はFMで40~48MHzというものだったらしい。電波の到達距離は約5Kmというところだったらしい。

では日本軍はどうだったかというと、これがなかなか情けなくて、電池駆動のようなものはなかったらしい。通信は基本的に有線で、航空機の無線はCW(モールス信号)だったようだ。これではなかなか無線操縦というところまで発展させるのは難しかっただろう。

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コメント

第二次大戦中にドイツは,対艦誘導爆弾を実用化して戦果を上げていますね。実際にはどんな仕組みだったでしょうね。
たとえば桜花の様な対艦誘導ミサイルなら、ジャイロと気圧高度計(電波高度計でも)を使い一定高度を安定した直線飛行をする様な仕組みを作って置き(オートパイロットですね)、外部からの電波指令でそのジャイロにちょっかい出して左右に首を振る見たいな仕掛けにしておけば、長音と短音、もしくは1200Hzと2400Hzの信号で左右の制御をする見たいな誘導は当時の技術でも可能だったと思います。
でも「幻のレーダーウルツブルグ」って本を読むと判りますが当時の日本の基礎工業力と言うか抵抗、コンデンサの電気部品レベルの精度性能ではとてもじゃ無いが信頼性のある電子機器は無理だったんだろうな、と思いますね。

投稿: ををつか | 2020年10月20日 (火) 22時22分

ウルツブルグの話は面白かったです。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A6%E3%83%AB%E3%83%84%E3%83%96%E3%83%AB%E3%82%B0_(%E3%83%AC%E3%83%BC%E3%83%80%E3%83%BC)

イギリス軍がエンジニアごと強奪したというのも興味深い。これ、映画にならないかな。
https://en.wikipedia.org/wiki/Operation_Biting

投稿: PicksClicks | 2020年10月21日 (水) 19時56分

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