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2022年11月の2件の投稿

2022年11月13日 (日)

車の静電気で悩む

「AdPower」と言う製品のことをひょんなことで知った。スピーカ-に貼ると音が良くなるというのだ。

なんじゃそりゃ? と思いつつこの製品のことを調べてみると、これ本来は車のボンネット内で吸気口あたりに貼り付けるとトルクアップ・馬力向上・燃費向上が期待できるというものだった。シールのサイズは27mm×75mm。銅板上に顔料を塗布してあるのだという。

Adpower

特許番号が公開されていたので、特許6176759を読んでみると「 本積層体がこのような効果を奏する理由は必ずしも明確ではないが、燃焼装置が取り込んだ、正の電荷を帯びたまたは汚染物質が付着した酸素に対し、本積層体から発生されるマイナスイオンが作用することによると考えられる。」と書かれている。このステッカーがどういう仕掛けだかマイナスイオンを発生させるらしい。

詳しい資料なんかを見てみるとトルクが6%ほど上がるとか謳っている。6%なら体感できる範囲じゃないかなぁ。

空気中の静電気が悪さをしているのなら、まずは「解放」というか、つまりアースに逃がすことをすればいいと思う。ボンネット内に金属製の網を固定して電気的にボディアース電位にすればいいんじゃないか(つまりアースする)、とか考えたり。

で、いろいろと調べてみると、まず空気は帯電する。帯電するとその分子なのかクラスタなのかそういうものが(同極性なので)互いに反発しあって見かけ上膨張したようになる、のではないか。
 そうすると、ある意味空気が薄くなったような状態になって、つまり単位体積当たりの酸素量が少なくなる。しかし、エンジンのコンピュータはそんなこと知らないから、標準的な酸素量を前提として空燃比を計算して燃料を噴射する。結果として間違った空燃比でエンジンは動作することになる。つまりカブり気味になってしまっている状態で動作している。
 そこで空気の帯電を解放してやると、空気が正常化されてコンピュータが期待した通りの空燃比となって、本来のトルク・馬力・燃費を実現する事ができる。っちゅうことなんじゃないだろうか。

なのでこんなものを作ってみた。真鍮線をコイル状に巻いたものに導線をつけてその先にワニ口クリップを付けた。

Electrostatic20221112_164207

これをエアーインテークの入り口に設置した。これくらいなら流入する空気の抵抗にはならないだろうと思って。

Electrostatic_20221112_164533
で、走ってみたらどうなのか?というのはまだ走っていないのでわからない。

翌日追記:

⇒走ってみた。簡単に結果だけ言うと、7.5km/lだった燃費が8.6km/lになった。ただし、7.5km/lというのは過去1か月の平均燃費であり、8.6km/lというのは今朝トリップメータをリセットした後4kmほど走ったときの実測値である(平均燃費もそのときリセットされる)。過去一か月はほぼ街乗りしかしておらず、遠乗りや高速走行はしていない。今朝走った4kmは純然たる街乗りである。

一方、走った時のトルク増大というのは感じなかった。私が鈍感なだけなのかもしれないが、坂を上るのにどれだけ踏み込んだかなんて覚えてはいられないし。

11月18日追記:

平均燃費をリセットしてから40kmほど走った。平均燃費は9.5km/lまで伸びた。今までの経験で9km/l台っていうのはあんまり経験がない。街乗りではもうちょっと低くて7km/l台から8km/l台、遠乗りすると20km/l近くまでは行くが、その後街乗り中心の運転になるとだらだらと8km/l台まで落ちる。

で、平均燃費リセット後45kmで、この帯電防止装置を外してみた。帯電防止が効いているのなら燃費はがっくり落ちるはずだ。でも平均燃費は落ちない。55kmまで走ったが、燃費は上がり続けて10.0km/lまでになった。なぁんだ効いてないってこと? しかし、街乗りで9km/lっていうのは燃費よくなってるなぁ。この季節はそうなのか? 運転が丁寧になったのか?

12月7日追記:

トリップ 区間距離 平均燃費 区間燃費 コメント
0 0 7.5 0 7.5km/lは装置装着前の平均燃費
33 33 8.6 8.6 装置装着後の燃費
45 12 9.5 13.34 ここで装置を外す
55 10 10 13.1 街乗り
214 159 11.4 11.98 二号機装着・高速道路と山道を159km走行
226.2 12.2 11 6.81 街乗り
237.1 10.9 10.9 9.17 街乗り
240.1 3 10.9 10.9 街乗り
243.2 3.1 10.8 6.31 街乗り
246.1 2.9 10.7 6.02 街乗り
255.9 9.8 10.6 8.59 街乗り
261.9 6 10.5 7.49 街乗り
275.8 13.9 10.5 10.5 街乗り
285 9.2 10.4 8.1 街乗り
288 3 10.3 5.4 街乗り

グラフにするとこんな感じ。

Nenpi

 

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2022年11月12日 (土)

KGBのSF映画で悩む

Amazon Primeで「ムーンサルト ソ連極秘宇宙計画」という映画を観た。KGBが撮影した記録映画だということなのだが、そういう「体(テイ)」の映画なのかもしれない。

話は1930年代にさかのぼる。ソ連は有人宇宙船の打ち上げを計画し、4人の宇宙飛行士を選んで育成する。その訓練はなかなかに過酷なものだったが、最終的にイヴァン・ハルラモフが飛行士として選ばれ1938年8月末に打ち上げられるのだが、発射2分後に通信が途絶して行方不明となる。

その過程でこういう画像が映されるのだが、これらはどう見ても安物のSF映画である。時代を反映してか、ロケットを蒸気機関車でけん引し、ロケットを打ち上げ台に立てるのも蒸気機関車を利用する。

これが宇宙服を着用したハルラモフ。

Moon_20221112_184058

蒸気機関車でロケットを立ち上げる。

Moon_20221112_184757

発射の数日後、開発責任者のスプルンは姿を消す。責任を問われることを怖れて逃亡したらしい。

ここまでのところは安物のSFそのものなのだが、ここから先がミステリアスになる。

まず、南米チリの山中で、ロケットの計器盤の破片が発見される。さらにノモンハンでハルラモフが発見される。ハルラモフは精神を病んでおり精神病院に入れられるが1年後に脱走するが、その後サーカス団にネフルスキという名前でまぎれこんでいるところを再度発見される。

一方、逃亡した開発責任者スプルンが1968にKGBによって探し当てられる。

・・・というふうな話なんだが、これが安物SF映画なのか、本物のKGB映画なのかが私にはいまだによくわからない。訓練の様子などはそれらしくもあるが、宇宙船の目的がはっきりしない(地球周回だけなのか、月まで行く気だったのか:月に行くにはロケットが小さい)とか。

しかし終盤で、旧宇宙センター跡がニャゼペトロフスクの南25kmにあるとかいうし、当時を知る人のインタビューがあったりしたような気もする。

それにしても「ムーンサルト」ってもともとどういう意味なんだろう?

 

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