カテゴリー「モノ作り」の31件の記事

2019年1月27日 (日)

ポータブル・オシロスコープで悩む

秋葉原へ行くことにときめかなくなったのはいつからだろうか。昔はときめくモノを買いに行く電車の中でカタログを読み、買って帰る電車の中でマニュアルを読むというシアワセを感じていたものだった。今では秋葉原も変わっていしまったということもあるが、そもそも心ときめくモノがなくなってしまったのか、秋葉原へ行きたいということもあまり思わなくなってしまった。
Dso150 むしろ、今では通販が面白い。今回ご紹介するのはポータブルなオシロスコープ「DSO150」というもので、!MHzサンプリング、105mm×75mm×22mm、重量100g(電源別)で24US$だ。

で、実はこの製品、しばしば「キット」として売られている。つまり購入して自分でハンダ付けなどして作らないといけないのだが、このサイズで正確にハンダ付けするのは意外に難しい。

私の買ったものは「fully addembled」とは書いてあったものの、値段からして絶対「完全組み立て済み」とは信じられず、ある程度はハンダ付けも覚悟しての発注になった。

Assembling
到着してみると、基板は作製済みでさすがに「fully
assembled」だったが、ケースに入れてネジを締めるという作業が残されていた。

上の写真の左側の基板を4本のネジでケースに固定し、後は右側のケース(基板は固定されていない)をかぶせて(コネクタがうまく刺さるように気を付けて)ケースの四隅をネジ止めするだけ。これはちょっと考えなくてはいけなかったが、まぁなんとか作り上げることができた。ネジが余ったけど。

しかし、問題が一つ残った。それは電源で、PCなどによくある円筒形のプラグを挿入するのだが、その電源が9Vのセンタープラスだという。かつ、電源電圧は10Vを超えてはいけない、と。

9Vでセンターマイナスの電源(ACアダプタ)ならあるのだ。ギター用のエフェクタなどはたいていその仕様なので2~3個ならそのへんに転がっている。しかし9VセンタープラスのACアダプタは持っていたこともあるのだが、似たようなものがあると混乱していけないと思って整理する意味で捨ててしまった。やはり整理なんてものはするものではないよなぁ。

仕方がないので積層電池006Pを逆接続して使うことにした。普通には逆方向に接続できないので、マスキングテープで半固定したうえで輪ゴムで止めるといういい加減な接続だ。でもとりあえず動かしてみたかったのでこれでいいのだ。

すると案ずるより産むがやすしきよしで、ちゃんと動いてくれた。消費電流は仕様では120mAとなっていたが実測値で85mAだった。これならやや身元不詳な006P電池でも1時間くらいは使えるだろう。

この写真はその逆接006PでこのDSO150を駆動しているところ。このデバイスの頭の部分に1KHzのテスト信号が出ているのでその信号を表示しているところなのだが、矩形波の水平部分に異変がある。なんであんなリップルが乗っているのだ?

Dso_batt

A/Dコンバータにデジタルなノイズが乗っているんだろうか? アナログ部分をシールドしないとダメか? それとも電源からデジタルノイズが回り込んでいるのか? 電源のバイパスコンデンサが不調なのか?

Signal ところがふつうの信号を入力してみると、こんなふうに少しノイズが残ってはいるがまだしもきれいに表示される。ってことはあの「標準信号」にノイズが乗っているのか? それってダメじゃん。

しかしちょっと遊んでいると、なんだか動作が怪しくなってくる。スクリーンが真っ白になったりする。ここで電池の電圧を測ってみると4.55Vとか情けないことになっている。

これではだめだなぁ。っていうか、この006Pが怪しすぎるのだが、その出自は省略する。まともなアルカリ006Pなら2時間くらいは使えると思うんだけど。

手持ちの電池ではこういうものを使うことになる。また逆接+テープと輪ゴムでセンタープラスを実現している。

Aa_batt
で、実はもう一つトラブルがあったのだが、写真を撮るために再現させられなかったので、その解決に非常に役立ったマニュアルの「機能詳細」を貼っておく。また自分でも見たくなること請け合いなので。
More_functions

ちなみにこの製品、秋葉原の秋月で3000円余りで購入できる。

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2018年7月15日 (日)

スターリングエンジンで悩む

スターリングエンジンには以前から興味があった。わずかな温度差でも動作する機構だということで、最初に調べようとしたときにはなんだかピストンが複数あってなんだか複雑そうだと思ったのだが、要するにこういうことらしい。

Stirlingenginemodel

つまりピストン内部の空気の温度を、高温熱源と低温熱源にうまいタイミングで切り替えれば空気が膨張・収縮を繰り返してピストンを前後させることができてクランクを回せる、と。

ピストンと熱源との接続を切り換えるのが、「セパレータ」と呼ばれるピストンに似た構造だ。セパレータがピストンへの熱の流れを制御するのだが、問題はそのタイミングだ。


自作のスターリング・エンジンでは上の動画のように90度の位相差を持ったクランクでピストンの動きとずらすものが多いが、もうちょっと洗練されるとフリーピストンというものも使われている。



この説明は下の説明文に①~④という番号が振られているのに、図の方には③、④、①~③というふうに振られているのでわかりにくくなっている。

そういうのではつまらないような気がした(それに作れないと思った)ので、別の方法を考えてみた。

Histerisyslink_2 この機構が何と呼ばれているのか知らないが、トグルスイッチと呼ばれている電子機器のスイッチに使われているのを見たことがある。ここではヒステリシス・リンクと呼ぶことにする。

図で赤く示したのはスプリングを描くつもりだったがうまく描けなかった。青く塗られているのが支点でレバーは支点を軸にして自由に動けるが、赤いスプリングでピストンとつながれている。

このヒステリシス・リンクを使うと、膨張行程の間(あいだ)中には高温熱源を導入し、収縮行程の間(間)中に低温熱源をピストンに導くことができると思う。問題はスプリングが動作を妨げる方向に力を要することだが、まぁこれは何とかなるだろう。

Tomakestirlingengine で、スターリングエンジンを作ろうとして集めた部品がこういうものだ。

まず作ってみようと思ったのは、真ん中にあるピーナツ缶の側面がボール紙だということに気づいたからだった。それで上下の断熱ができると思って。

で、その側面に穴を開けてトイレットペーパーの芯を突き立てる。芯の先にはゴム風船を縛り付けて空気圧でピコピコと出入りするものと期待する。

缶の中には缶の内径にほぼ近い(だが空隙はある)円形のセパレータ(願わくば薄い発泡スチロール製)を入れ、それがヒステリシス・リンクでパタパタと団扇を扇ぐように動く(ものと期待する)。そうすると、セパレータが空気を追い出せない部分ができてしまうので、その部分を熱伝導性のよいアルミホイル(を押し固めたもの)で充填する。写真に見える針金細工はヒステリシスリンクである。

Linkengine 出来上がりはこんなふうになるはずだ。クランクもなければはずみ車もない、ということでそこのところは諦めて風船の先がピコピコすれば良しとする。

缶の下からはお湯くらいの温度で温めて、上の方は自然空冷とする。缶の上の方はアルミホイルでフタをすればなんとかなるのではないかという甘い考え。

ヒステリシスリンクの動きを動画にしたので見ていただきたい。円形セパレータとの接続部が何とも貧弱だが、発泡スチロールまたはボール紙のようなものをテープでとめようという想定。金色の針金(真鍮である)がコイル状になっているのはセパレータの重量とバランスを取るための錘のつもりだ。



Heated ヒステリシスリンクができたと考えて、缶の中の空気を温める予備実験を行う。缶の上部wサランラップで密閉し、缶とトイレットペーパーとの接合部は薄い紙テープで空気漏れを防ぐ。これを熱湯を入れた容器の上に置くことで実験を始められる。

室温を25℃、湯温を80℃として絶対温度297℃対352℃で0.18気圧ほどの圧力が期待できる。これは人間が息を吹き込む以上の圧力のはず。

風船がぷっくり膨れるはずと期待したのだが、これが全然膨らんでくれない。缶の底面は暖かくなっているのに、これはいったいどうしたことか。
「集めた部品」の説明のあたりから、文章に投げやりな気分が現われているのにお気づきだったかもしれない。この投稿を書いているときにはこの加熱実験の結果が出ていたので、そのがっかり感を隠しようもない。

残る作業としてはセパレータを缶の中に入れてヒステリシスリンクを接合するだけなのだが、なんだかもうやる気がなくなってしまった。全部ゴミ箱行きかも。

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2018年5月 7日 (月)

低温調理器で悩む

低温調理器を使ってローストビーフを作るっていうのをTVで見て、これは面白いと思った。こんなの作れるじゃん?

 

実際に低温調理器を作っている人のページを見たりもして、ふむふむ、と。この人は温度計とスイッチが一体になったものに電熱器をつないで低温調理器にしている。サーモスイッチというキーワードで検索するといろいろと出てくる。大半は熱帯魚用だったり、園芸用だったり、バイクの油温調整用だったりする。汎用に使えるものもある。

 

私が目をつけたのはこういうものだ。

 

Xh3002
これがebayで500円くらいで売られていた。ただし、入力電圧を240V、24V、12Vの中から選べ、というのがネックだ。240Vだと? イギリス用か?

 

普通の人ならここで諦めるところだろうが、私は普通じゃないので「240Vでしか動かないということはないはずだ。きっと100Vでも動くに違いない。」とひそかに確信してポチしてしまった。「International Shippig Free」というのに惹かれたということもあるが、まぁこの値段なら失敗しても(自分に対して)言い訳ができる、という心づもりで。

 

何しろ100Vで動くことが保証されている同等品はアマゾンで1500円~2500円ほどもするのだ。まずはこれで試してみるのも悪くはあるまい。

 

で、私は電熱器なんかは使わない。ティファールを使う。実験してみたらスイッチを入れてコンセントを抜いてもスイッチは入ったままだ。つまり電気的にON/OFFすることによって加熱したり停止したりすることができるのだ。まぁ容量的にちょっと余裕がないんだけれども、ウチには死蔵している大きめのティファールもあるし。

 

 

 

調べてみると、市販されている低温調理器にはスクリュウが付いていて、お湯を撹拌したりするらしい。そんなものはいらないと思うね。ティファールをタオルとかの断熱材で覆ってやれば、経済的にもいいし内部に温度勾配ができない(つまり温度が均一になる、だろう)と期待できる。

ところが、待てど暮らせど来ないんだなぁ。さすがは国際無料配送。発注したのが3月20日で「到着予定:3/29~4/16」ということだったのだが、5月の連休になっても来やしない。ebayからは「商品へのフィードバックを」とかいうメールが来たので「まだ届いていないよ!」と返してやったりもした。

で、今日やっときましたよ。5月7日だ。48日か? アメリカへギターを発注した時には40日かかってこれは無料じゃなかったんだけど船便だったのでそんなもんかと思っていたが、中国からでもこんなにかかるかね?

さて、前置きはこのくらいにして、結果を見ていただこう。

Powered

 

 

ほら見て! 100Vでもちゃんと動いた!

付属の電線は10アンペアを流すのにはあまりに貧弱なので、分解して100V用の電線を直接ハンダ付けした。

この部分は100Vを直接扱うので、何があっても接触してもらっては困る。だから、得意の絶縁用収縮チューブをかぶせておく。





Wiring

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 



あれ、なんだか写真のサイズが違うけどまぁいいか。





電線の右側が入力側、左側が出力側だ。出力側ではハンダ付けしている間に絶縁チューブが収縮してしまって先まで届かなくなってしまった。


Wiringorginalimage

 

 

 

 

 

 

こちらがオリジナルの電線。こんなに細くていいのかっ!? しかも入力側電源に並列に入っているコンデンサのリードは裸で15mmくらい露出してしまっている。これは危ないよ。このコンデンサにも絶縁チューブをかぶせておいた。







Instruction

 

 

 

 

 

説明書も何にも入っていないから、この機器裏面が唯一の手掛かりだ。上矢印と下矢印をちょんちょんとつつくと設定温度が上がったり下がったりするのはわかる。

しかし長押しした時に加熱開始温度として設定したり加熱停止温度として設定したり、というのは何となくわかるが、では設定ボタンの機能についてはなぜ何も記述が無い?

というわけで、今日はとりあえずハンダ付けしただけということで、調理と試食というのはまた別の機会に。

肉とか魚も面白いと思うけど、野菜の低温調理というのも興味があるんだなぁ。米を低温で炊くとどうなるんだろうか?とか。




翌日追記:

 

マニュアルを入手した。

 

 

 

 

Manufacturer Description

Feature:
Name: Microcomputer Temperature Controller
Model: XH-W3002
Temperature Measurement Range: -50 to 110 degree centigrade
Temperature Control Range: -50 to 110 degree centigrade
Measurement Accuracy: +/- 0.2 degree centigrade
Control Accuracy: +/- 0.1 degree centigrade
Measuring input: NTC 10K L = 1M waterproof probe
Input Power: DC 12V
Output Power: 120W (MAX)
Output Type: Direct output (input/output synchronization)
Output Current: 10A (MAX)
Installation Pitch: 73mm (aperture 4mm)
Size: 61x45x31mm
Applied to incubation, equipment case, air conditioning system, temperature control protection, cabinet cooling system, computer temperature control etc. area.

How to set
888: Power on, press the UP and DOWN buttons at the same time more than 3 seconds, restore factory setting.
LLL: In use, means sensor is fault.
HHH: In use, means the temperature is above the range.

Instruction:
Press the setting buton, enter the internal menu. Press the up and down to switch setting parameter. P0: Set Start temperature
P1: set stop temperature
P2: Set temperature calibration
detect temperature + corrected temperature = actual temperature
P3: Set delay start
Press the setting button, use the up or down button to set delay time( Minutes )

 

 

これに従ってスタート温度を30℃、停止温度を32℃に設定し、LEDライトをつないでテストする。電源を入れるとLEDライトが点灯し、温度センサを指でつまんで温めると、32℃でLED消灯。そこで手を離すと30℃になったところでLED点灯。ということでちゃんと動いているようです。

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2018年4月 1日 (日)

クエン酸ロケットで悩む

クエン酸健康法なんてのをちょっとやってみていたんですが、
・クエン酸溶液はとても酸っぱい。
・酸っぱいのは歯に悪いかもしれない。
・重曹をぶち込むとシュワ―っとして炭酸みたいになる。
・しかしおいしくない(クエン酸ナトリウムの味)。
・しかもナトリウムの取り過ぎは血圧が高くなるという(そう言えば塩分控えろと言われている)。
・クエン酸をやめてみると、便秘がよくなったような気がする。

というわけで、やめて様子を見ている。

しかし、食卓に置いてあるクエン酸を見ていて何かこれで遊べないかと思った。

クエン酸と重曹を混ぜて水を注ぐと炭酸が発生する。これでPETボトルロケットを作れないだろうか。

結論を急ぐと、1.5リットルのPETボトルでロケットを作ることができた。

Pet_roket_cap 突然ですが、これがクエン酸PETボトルロケットの核心的部品で、6号ゴム栓に竹箸を突きとおしたものに接着剤で封印して空気漏れが無いようにし、箸の先に針金を巻き付けたものだ。

竹箸をゴム栓に力ずくで突き通しても通るわけがなくて、3mmのドリルで道穴をあけている。

このゴム栓をPETボトルにねじ込むだけではもちろんダメで、PETボトルにはまずクエン酸と水をぶち込んで水溶液にしておき、「糸付き茶葉パック」に重曹を入れてその糸をゴム栓の針金に引っ掛けておく。

ちなみにクエン酸は15g、重曹も目分量で同じくらいだが、重曹は粒度が細かいのでついつい多めになってしまう。まぁその辺はアバウトでいいのだ。

順序がどうも逆っていうか、最初にPETボトルロケットの全容を見せてから細部に話を進めていけばいいものを突然にゴム栓から始めちゃったからなぁ。

順序がめちゃくちゃついでに、ロケットに羽を付けるところを説明しよう。

羽はクリアケースを切って透明テープで貼り付けた。まぁこんなのはどうにでもなる。

で、このロケットは公園で飛ばすつもりなので、万一人に当たったりしたときに怪我でもさせたら大変だ。なので、先端にはスポンジのクッションを付ける。これは100均で買ってきたスポンジを二つに切って貼り合わせてブロックにし、カッターで形を整えて作る。そのままでは空気抵抗が大きそうな気がするので、透明テープでなんとなくスポンジ全体をくるむ。

Pet_roket これがロケットの全容(下向き)。これを投稿の最初に持ってくる勇気が私にはなかった。

箸に何やら怪しいものが絡んでいるが、これはイチゴパックのケースで噴き出す水が飛び散らないようにという配慮からつけている。

羽の様子が何ともわかりにくいが、これは色彩的な考慮を怠ったためのデザイン上の不備で、実はそんな事全然気にしていない。

で、よく見るとPETボトルの中に茶葉パックがぶら下がっているのが見えるのではないだろうか。見えるはずだよ、入れてるんだから。見えにくいのはまことに申し訳ないが。

重曹15gというと、これはNaHCO3なので分子量84だから0.178モルで、クエン酸で分解されると0.178モルのCO2が発生する。

0.178モルの気体はおよそ4リットルになるから、重曹が全部分解されるとPETボトルの中の圧力は約3気圧くらいになる。これは自転車のタイヤとしても多いくらいの圧力だ。

その圧力にゴム栓のねじ込みのきつさが耐えられなくなった時にロケットは発射される。これがなかなか予見できない。

Pet_co2
これまたわかりにくい写真なのだが、これは発射に備えてロケットを上向きにしたいる状態で、下の方の液体では炭酸が出て泡がたくさん出ている。

で、上の方には重曹を入れた「茶葉パック」(糸でゴム栓とつながっているのだが、糸が長くて浮き上がってしまっている)が見える。

「茶葉パック」は発生した炭酸ガスで膨らんでしまっている。

下の方には噴出水除けのイチゴパックが見える。全部透明プラスチックだから、わかりにくいよね。

で、この状態で2~3分すると「ポンッ!」とか言って飛び出すわけだが、その時までボトルを振ったりして主にゴム栓のあたりばっかり見ているので、4回飛ばしたロケットの飛んでいく雄姿をついに見ることができなかった。

公園では近くにベンチで老夫婦がPETボトルのお茶を飲みながら花見をしていたのだが、「よく飛びましたねぇ。見えなくなっちゃった。」とか言っているんだけれども、どれくらい上がったんだかさっぱりわからない。

他にも散歩中のおじさんが興味深そうに見ていたが特に話しかけてくることもなく、子供連れのお母さんも「ああいう人と話をしてはいけません。」とでも言ってるんだろうか、まったく絡んでくることはなかった。

でもまたやるもんね。

4月3日追記:

圧力ゲージを付けてみた。

Pressuregage とは言っても、ビニルチューブの片方を接着剤で閉じただけのものだ。

ロケットを立てた状態ではチューブの上の方が閉じている形になる。ボトルの中の圧力が高くなると、チューブの中の空気柱が短くなってその圧力を推測できるようになる。

ただ、ちょっとチューブが細すぎたかな?とも思う。大気圧中でチューブの中に水が入るとちょっとめんどくさいことになるので、もう少し太いチューブも用意している。








Spoon25 4月8日追記:

クエン酸と重曹を入れるのにはこういうスプーンを使っている。100均で買った計量スプーンなのだが、小さなネオジム磁石を貼り付けてあるので、この態勢から裏返して磁石でフタに吸着させている。

容量を計算してみると、このフライパンの直径が22mm、深さが5mmで約1.9mlになる。このスプーンに擦り切り一杯のクエン酸をいれて測ると4g、重曹を入れると5gになる。

両者の重量比は3:4なので、4:5になるのは残念なのだが、まぁだいたいすうーんで同量と思っていればそんなに間違いでもない。

で、今日も公園で圧力ゲージの調子を見てみようとロケット持参で行ってみたのだが、なんだかゴム栓の詰め方がきつすぎたようで、スプーン5杯のクエン酸と重曹を入れて10分経っても飛んでくれない。

これは重曹を茶葉パックに入れるときにティッシュで包んでいたので(茶葉パックは目が粗いので重曹が机の上にこぼれる)、1発目は諦めて手でゴム栓を抜いた。

で2発目としてやはりスプーン5杯を入れて待つのだがやはり10分経っても飛ばない。ギャラリーがいたりして仕方がないので、手で持ってゆすっていると何とか飛んでくれたのだが、噴出中和クエン酸溶液で水浸しになってしまった。しかも、竹箸が折れてしまったし。

Presgage さて圧力ゲージだが、現場では炭酸の泡がいっぱいで全然見えなかった。噴出する水の勢いでゲージが吐き出されるのではないかと思ったが、それは大丈夫だった。でも見えないとしようがないね。


ペットボトルロケットのことを調べてみると、「内圧は5気圧まで」なんて書いてあるページを見つけた。今のところ3気圧程度でやっているのだが、次回はもっと気圧を高くしてやろう。6杯いれてやろうかな。



4月15日追記:

フタの詰め込み具合も いい感じにできるようになってきて、水の量も1/4弱くらいがいいのかな、という感じをつかんできた。

で、やっと動画を撮れたので公開。セットして10秒ほどで発射できている。 

4月17日追記:

ゴム栓を引き抜くのにどれくらいの力が必要なのか調べてみた。ゴム栓をきつく締めて引き抜くのに要する力を測定する。ちょうどいいものがあった。ギタースタンドだ。

Measuretorelance体重計の上に乗せたギタースタンドのギターのネックを支える部分にPETボトルを逆さにセットし、下向きの力でゴム栓を抜くときにかかる力を測定する。

何度も測定した結果、ゴム栓が乾いているときには4.0kg~4.6kgの力をかければゴム栓が抜けることが分かった。

ゴム栓を濡らすと摩擦が減って、より小さな力で抜けることになる。測定すると2.0kgくらいだった。

PETボトルの噴出孔の内径は21mmだ。断面積として約3.5平方cm。ゴム栓を抜くのに4.6kgの力が必要だとすると、それに必要な圧力は1.3気圧だ。なんだそんなにちょっとなのか?

ゴム栓が濡れている時には2kgでいいので、それに必要な圧力は0.57気圧だ。

案外に低い圧力でなんだかがっかりだが、またなにか手を考えよう。

ちなみに、PETボトルがどこまでの圧力に耐えられるのア、ということを試験した記録を見つけた。それによると(500mlボトルだが)、20気圧前後まで耐えることができるらしい。

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2017年7月25日 (火)

知育玩具で悩む

パイプと糸を使って知育玩具的なものを作れないかな? と思いついたのは先日IKEAでストローを安く売っているのを見たからだ。

Pipestring糸を通してストローを三角形の形に組み合わせていくと、例えばこんなものを作ったりすることができる。これは数えてみると正20面体で辺の数は30本。もっと大きくなるかと思ったが案外に小さくまとまってしまった。

創意工夫を凝らせばいろんな形ができると思うし、糸を通す順番を考えたりとか、意外に難しかったりするので子供が遊ぶにはいいんじゃないかな、とか思ったりもするが、いかんせん思い付きだけで作っているのでおおいばりでどこにでも出せるというものでもない。

まず、糸の滑りが悪い。ストローの切り口がなめらかでないので糸が滑らない。糸を滑らせるためには複数のストローをまっすぐに近い形にしないと糸が滑らない。

糸の選び方が悪いということかもしれない。今はケブラー樹脂の糸を使っている。細いテグスみたいなものの方がいいのかな。

さらに、竹製の割り箸を削って糸を通すための針を作ってみたのだが、これがストローに対して太すぎてまるで使えなかった。仕方なく針金を曲げたもので代用したが、これが使い勝手悪くて閉口した。

Stringneedle

適切なサンプルを作ってうまくパッケージングすれば商品化も可能だと思うんだけれども、私にはちょっと無理みたいだ。



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2016年6月 4日 (土)

美人ロボットに悩む

中国製のヒューマノイドで「ジアジア:Jiajia」という名前らしい。チェ・ジウに似ているという話もあれば、椿鬼奴に似ているという声もある。


PC上の動画で見る限りは肌の質感が素晴らしい。しかし、動きはどうもぎこちないなぁ。

腕を動かすシーンでは、関節の協調動作があまりうまくいっていないように見える。人間が腕を動かすときには、どの関節をどう曲げてということはほとんど意識せずに、結果として手のひらをどちらに向けるか、とか指先をどの位置に持っていくかという目的・結果を目標とした動作になるが、このロボットではまだ関節レベルの制御にとどまっているようだ。

表情の動きも、もっと繊細さが欲しいなぁ。唇を人間のように動かすのはとても難しいが、ジアジアも唇の回りに細かな筋肉を配置するようにはできていないようだ。

中国語も話せるようで、「そんなに近くで取らないでください、太って見えるので」とか言うらしいが、本心じゃないっていうか、あらかじめプログラムされたとおりにしゃべってるんじゃないの?

開発したのは中国の科学技術大学だ。国立なんだろうか? お金がたくさんあるんだろうなぁ。今後、歌ったり踊ったりするようになるのかもしれない。

Jiajia

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2016年4月29日 (金)

底なし船で悩む

船の進行を妨げる走行抵抗には造波抵抗と(水との)摩擦抵抗がある。これらの走行抵抗は大きな船では燃費を悪化させる重要な要素となる。

摩擦抵抗を減らすために気泡を発生させるという方法をTVか何かで見たのだが、気泡はどんどん流れて行ってしまうし、船体と水との間をすべて気泡で覆えるわけでもないので、その効果はそれほど期待できないのではないかと思った。

それよりも、いっそ船底の水との接触面を全部気体にしてしまえばよい。つまり船底を底のない空洞にして、その代わりに上部構造は密閉することによって浮力を維持するのだ。

お風呂で桶を裏返しにして、つまり開口部を下にして浮かべると、しばらくは浮いている。浮いている間はいかにもお湯との摩擦抵抗がないような感じですいすいと動く。でもすぐにひっくりかえってしまう。復元力がないのだ。

復元力をつけるには桶の内部に仕切りをつければよい。浮力槽がひとつだと傾いたときに復元しようという力が働かないが、浮力槽が複数あると傾いた側の浮力槽が深く沈む(つまり水面下に沈む気体量が増える)ことによって復元力を発生することができる。

テーブルを安定して立たせるためには少なくとも3本の脚が必要なように、この底なし船にも安定な浮力を得るためには最低3個の浮力槽が必要なはずだ。話を簡単にするために底なし船体を前後左右に区切って4つの浮力槽を持つような構造を考えてみよう。

船底に摩擦が発生しないので、船の構造としては平べったくて喫水の浅い構造がいいはずだ。船体側面の喫水線以下の部分ではやはり摩擦抵抗が発生するので、この部分はできるだけ小さくしたい。

一方で波の影響を考えると、内部喫水線から浮力槽下端までの距離は波に対するマージンとして大きくとりたい。ちょっと図にしてみようか。

Bottomlessboat
この図は船の進行方向に対して垂直な平面の断面図である。というか船の前半分と後ろ半分を断ち切った断面と思ってもらえばよい(前後のちょうど真ん中だと浮力槽を前後に分ける隔壁があるはずだが、そこはちょっと見逃してもらって)。

こういう底なし船は、船底が剛体でないので、例えば波による突き上げなどをかわすのに都合がよい。上の図で右側から波が来たら、まず右側の浮力槽の空気を抜いて波をかわし、次いで右側の浮力槽の浮力を回復しつつ左側の浮力槽の空気を抜けばよい。

浮力槽の空気を抜くには図の上側に設置した弁を開放すればよい。浮力槽に空気を入れるにはポンプで入れてもいいし、圧縮空気で入れてもいい、エンジンの排気を使うこともできるし、緊急の場合には爆薬を使ってもいい。

波の動きは早くてもせいぜい秒単位なので、事前に波が来ることを感知すれば自動的に対応することもできるだろう。

波が高い時には浮力槽のマージンを大きくして(つまり浮力槽下端を深く沈めて)波をかわす余力を大きくし、波が小さく穏やかな場合にはマージンを小さくして船体側面の摩擦抵抗を低くすることもできる。

さらには、浮力槽の空間を使って、普段は水中に入れたくないようなものを格納しておくことができる。例えば接岸時にあると便利なサイドスラスト機構や緊急回避用の操舵装置・制動装置、造波抵抗をキャンセルするための機構など。

太陽光を十分に受けるような状況では浮力槽の空間に多量の水蒸気を含むことが期待できる。この多量の水蒸気からは容易に真水を取り出すことができるから、例えば船でなくとも海上農園の基盤となるような浮漂体を作ることもできるんじゃないだろうか。

でも、こんなこときっともう誰かがやっているんだろうなぁ、と思って調べてみたのだが、意外に見つからない。唯一、「瀬戸内海の造船所が底のない船を作ったことがあるらしい」という話があったので、該当するらしい会社の特許なども調べてみたのだが、発見できなかった。特許検索にもかからない古い特許があるんだろうか?

(とか言いつつ特許出願中)

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2016年2月11日 (木)

Bolafon妄想に悩む

Bolafonというのは以前にも書いたことがあるがアフリカ系の打楽器で、なんとも原始的に見えるがその分根源的というか聞く人の深いところへ訴えるような魅力があるように思う。

Bolafon2
で、見ているうちにこれを作れないかなぁと思うようになってきた。ホームセンターみたいなところで材木のカットサービスがあるので、あらかじめ長さを計算していけば簡単に切ってもらえる。あとは細目のロープで縛ってうまくぶら下げればよい。

問題はそのぶら下げるっていうか、縛りあげて連なったバーを固定することで、そのためには机をひっくり返したような構造のものを用意しないといけないのだが、これはなかなか面倒だ。

いっそ、このアフリカ人のように右足を伸ばすことを前提に、高音部(バーの短い方)を縛るロープを足の指に引っ掛けることにすれば、低音部側は机とかテーブルとかそういうものに引っ掛けるようにすれば、非常にポータブルな楽器が出来上がるのではないだろうか。

というわけで、思いついたらちょっと計算してみたくなった。材木には標準的な長さとして1800mmとか900mmとかがあるが、そこからどれくらいのバーが切り出せるだろうか?

ペンタトニックスケールで3オクターブを目安に計算してみたのが下の表だ。

材長1800mmで一番長いバーを300mmくらいに設定すると材木が2本必要だ。表の水色の部分が材木の1本目、 緑色の部分が2本目に対応する。

材長900mmの材木を2本あるいは3本使う場合も計算してみた。3本目に対応するバーの長さは黄色で表している。

相対
音程

バー長(相対値)

材長1800mm

材長900mm

材長900mm

バー長 累計 バー長 累計 バー長 累計 バー長 累計
0 1.000 1.000 301 301 236 236 347 347
3 0.841 1.841 253 554 198 434 292 640
5 0.749 2.590 226 780 177 610 260 900
7 0.667 3.257 201 981 157 768 232 1132
10 0.561 3.819 169 1150 132 900 195 1327
12 0.500 4.319 151 1300 118 1018 174 1501
15 0.420 4.739 127 1427 99 1117 146 1647
17 0.375 5.114 113 1540 88 1205 130 1777
19 0.334 5.447 100 1640 79 1284 116 1893
22 0.281 5.728 84 1725 66 1350 98 1990
24 0.250 5.978 75 1800 59 1409 87 2077
27 0.210 6.188 63 1863 50 1458 73 2150
29 0.187 6.376 56 1920 44 1503 65 2215
31 0.167 6.542 50 1970 39 1542 58 2273
34 0.140 6.683 42 2012 33 1575 49 2322
36 0.125 6.808 38 2050 29 1604 43 2366
合計 6.808 2050 1604 2366

というわけでここまで妄想してきたのだが、実際に作るとなるとバーを支えるフレームを何とかしなければならず、何とかしたらしたでどこに置くんだとか、練習するにもうるさいだとかいろいろ問題があるので、かなり無理っぽい。

なので、とりあえずは妄想するだけにしようと思っているわけです。

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2016年1月17日 (日)

滑車で悩む

江の島のヨットハーバーの売店をのぞいてみたら、壁一面に小さな滑車がたくさん並べられていた。つまりヨット用の滑車なんだろうな。そっち方面では「滑車ブロック」あるいは「ブロック」と呼んだりするらしい。

Block8こういうヤツなんだけれども、ほんの数センチのものに2000~4000円という値段がついている。なるほどセレブな趣味だなぁ。100円~200円で買える戸車みたいなものなんじゃダメなのか?と思うのは私のような貧乏人だけなのだろう。

パッケージにはいっているので触ってみることはできなかったが、きっと海水にも耐えられるベアリングが装着されていたりするのだろう。

こういうものを見ると、とりあえず欲しくなってしまう。使い道は買ってから考える、みたいな。

以前から考えていたことがあって、それは自宅の天井からぶら下がれないか、ということ。大昔に流行った「ぶら下がり健康機」みたいなものを天井からぶら下げたロープとか鉄棒でできたらいいな、と思っているのだ。

つまり、自分自身の体重を負荷とする運動をすることによって、体重に応じた効果を得たいと思うのだ。

普通の住宅では天井から重量物をぶら下げるようになっていないのだが、重量をかけられる部分は必ずあるはずで、そういうところにフックみたいなものをつけられたら最近評判になっている「空中ヨガ」みたいなこともできるのではないだろうか。

さらに、滑車をうまく使うと、うまい運動用具が作れたりするんじゃないか? ということを考える。例えば天井から下げたロープを手足の先に繋ぎこんで、ライオンとか豹が疾走するような形の運動をできないか、とか。

例えば、こんな形で実現できるんじゃないかな、とか思ったりするわけです。こういう構造だと場所も取らないしね。

Airrunning


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2015年10月21日 (水)

抵抗詰め合わせで悩む

電子回路を組むにはいろいろな値の抵抗とかコンデンサが必要になるが、そういう値のバリエーションを全部そろえるわけにはいかないので、必要なものだけを買い集めるか、適当にランダムな値を期待してジャンクパーツを買い求めたりする。

横浜の東急ハンズで抵抗やコンデンサなどをばら売りしていたころはよかったのだが、横浜東急ハンズは移転を前提に電子部品から完全に撤退してしまった。先日も3.5mmのプラグジャックを探しに行ったのだが、そういうものもまったく扱わなくなっている。

横浜には電子部品を小規模に扱うところが石川町にあるのだが、本当にしょぼいのでこれは当てにできない。やっぱり秋葉原か? でも正直、秋葉原までの道のりを遠いと思うようになってきた。

そんな時にはアマゾンだ。抵抗詰め合わせセットみたいなのが案外安価に販売されている。「金属皮膜抵抗 1/4W(0.25W) 許容差±1% オリジナルセット 10Ω~1MΩ 30種類 各20個(合計600個)」というのが1000円くらいで販売されていたので買ってみた。

Registers600
これがそれなんだが、あれ?なんだか色合いが変だな。こういう電子部品にはカラーコードというのが付いていて、たとえば黄色・スミレ色・赤だと4.7KΩとかオレンジ・オレンジ・黄色で33KΩとかいうのが頭に叩きこまれているので、こういう多数の抵抗がそろうとさぞかし色とりどりになるかと思ったのだが、このなんとも地味な感じはどういうことだろう?

抵抗は20本ずつ紙テープでとめられていて、そのテープに薄い赤のハンコで抵抗値が書いてあるようだ。それをカラーコードと見比べると、どうも全然合っていないようなのだ。

仕方がないので30組の抵抗をそれぞれ測定してみる。すると結果はこういうことになった。

 
10^0 10.3Ω 22.1Ω 46.8Ω 98.4Ω
10^1 193Ω 198Ω 217Ω 268Ω 326Ω 465Ω 502Ω 670Ω 986Ω
10^2 1.98KΩ 2.2KΩ 3KΩ 4.64KΩ 5.02KΩ 6.73KΩ 9.88KΩ
10^3 19KΩ 46.4KΩ 50.3KΩ 67KΩ 99KΩ
10^4 215KΩ 293KΩ 467KΩ 678KΩ 978KΩ

こうやって並べるとピンと来ないと思うが、これらの組み合わせが適切かどうかは抵抗値の対数をとってグラフにしてみるとわかる。

Registers_2

う~ん、本当はピシッと直線になってほしいところだが、値段を考えるとこんなところかな?   

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